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【芸能・社会】

60億円遺産トラブル 平尾昌晃さん三男「絶対許せない」

2018年9月26日 紙面から

「疑惑を解明したい。父も見守ってくれていると思う」と話す平尾勇気=東京・御茶ノ水カンファレンスセンターで(安崎和司撮影)

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 昨年7月に79歳で亡くなった作曲家平尾昌晃さんの三男で歌手の平尾勇気(37)が、平尾さんの遺産相続を巡り、平尾さんの妻Mさんを相手取る法的措置をとったことについて25日、東京・御茶ノ水カンファレンスセンターで会見し、経緯などを説明した。

 50代の元マネジャーのMさんは3人目の妻として、2013年に平尾さんと結婚。昨年10月、平尾さんの音楽事務所と音楽出版権管理会社の2つの会社の社長に就任した。

 2つの会社の株主でもある勇気は「社長就任の経緯に不正があった」「株式を不正に操作した疑いがある」などとして「取締役の職務執行停止」を求めた仮処分申請を東京地裁に行い、21日に受理された。申し立ての認否には1カ月ほどかかる見込みで、裁判所の判断をみて、本訴訟も検討することになるという。

 会見には弁護士や公認会計士らも同席。勇気は、「多くの疑惑を解明するための申し立てで、父も勇気頼むぞ、頑張れと言ってくれているように思う。天国の父のため、父の血を受け継いだ兄弟が笑顔で会えるのを願ってのもので、正しい行動と思っている。父に良い報告をしたい」と話した。

 勇気によると、Mさんは、社長就任の経緯の不正などのほか、平尾さんの著作権料を不当に独占するなど、多くの疑惑があるという。「Mさんに大至急に、と言われ、よく分からないまま、書類に実印を押してしまったこともあった」と悔やみながら、「Mさんの行動は絶対に許せない。和解もない」と強い口調で言い放った。また、平尾さんとの結婚は事後報告だったとし、そもそも結婚に至った経緯にも疑惑がある、と主張した。

 平尾さんの遺言書の存在は確認できていないという。ただ、平尾さんが生前、遺産を福祉や音楽活動に役立ててほしいとする旨の相談メールを弁護士に送っていたのが確認されたといい、勇気は「どこかに遺言書があると思っている」とした。

 勇気は3人兄弟(次男と勇気は平尾さんの二番目の妻の子)で、勇気は平尾さんの2つの会社の役員を務めている。勇気は「申し立てのことは兄弟3人で相談はしていませんが、僕たちは仲がいいんです。次男の兄貴も頑張ってくれと言ってくれました。一枚岩なんです」と結束をアピールした。

 きょう26日には2つの会社の株主総会が予定されていて動向が注目される。

◆次男が告白 遺言文書化できず

 平尾さんの次男の亜希矢さん(39)は、この日、フジテレビ系「直撃ライブ グッディ」(午後1時45分)に生出演。数年前に、平尾さんから印税や著作権のことについて「勉強してくれよ」と言われていたことや遺言を作成する準備をしていたが、最終的には文書化できなかったことなどを告白した。

 平尾さんが亡くなった後、10回以上家族会議を開いてきたが、「(解決策が)一つも進まなかった」とも。

 今回、勇気が会見する前には、自分がまとめきれなかったことについて「(勇気に)謝罪した」という。勇気も「こういう形で迷惑をかけて」と謝罪されたと明かした。

◆元マネジャー妻「申し立て心外」

 勇気の主張に対し、Mさんはマスコミに向けて回答書を送付。社長就任に不正はなかった、などと一連の指摘を否定したうえで、「遺産分割については法定相続で分割するという考え方で、相続人間で話し合っており、私もそのようにしたい。私が遺産60億円を独り占めするかのような報道もありますが、事実に反する」とした。

 また、本紙の取材にMさんは「確かに落ち度があった点もあり、それに関しては謝罪したい。しかし、勇気さんも含め家族で一致団結、頑張っていこう、と意思統一したばかり。申し立ては心外」と話した。

 

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