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【大相撲】

稀勢、復活へ足場できた 横審評価「次は優勝争いを!」

2018年9月25日 紙面から

千秋楽パーティーで高安(右)と乾杯する稀勢の里=23日、東京都内のホテルで

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 大相撲秋場所後の横綱審議委員会(横審)が24日、東京都内のホテルで行われ、進退を懸けた秋場所で10勝5敗の成績を残した横綱稀勢の里(32)=田子ノ浦=について一定の評価を与えるとともに、九州場所以降へさらなる奮起を求めた。進退を問うこともなかった。

 名古屋場所まで8場所連続で休場していた稀勢の里がとりあえず引退危機を切り抜け、横審の北村正任委員長は胸をなで下ろした。

 「8勝止まりだと横審でどういう見解を出すか心配していた。安心というか、ホッとしています。来場所以降に向けて復活の足場ができた。今の段階でやめた方がいいという意見は全く出なかった」

 復活はしたが、完全復活となると来場所以降に持ち越された。北村委員長は「前半戦、序盤戦で負けがこんで休場ということになったら、やっぱり考えなきゃならんことになるでしょう」とくぎを刺す。都倉俊一委員も「そりゃあホッとしました」としながらも、来場所については「とにかく休場しないでほしい。15日間取ることが大事」と皆勤を最低条件とした。

 秋場所で最低限のノルマをクリアしたとはいえ、優勝争いに絡めないままでは横綱の責任を果たしたとは言えない。北村委員長も「本来、横綱は優勝争いにいなきゃいかんわけで、強くて負けることはあってもいいが、弱くちゃ困る。弱いなと、そういう場面が何回かあったので、来場所以降は鍛え直して完全復活となってほしい」と注文をつけた。

 今後の焦点は、周囲を納得させる完全復活を果たすことができるか。勝ち星、内容とも今場所以上が求められる11月の九州場所が注目される。 (岸本隆)

 

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