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 JR西日本は19日、大阪市淀川区のJR京都線・東淀川駅近くにあり、最大遮断時間が最大57分と同社管内で最も長いとされる踏切を11月11日未明に廃止すると発表した。これに合わせ、踏切の代わりに工事を進めていた自由通路を設置、東淀川駅の橋上駅も使用を開始することも発表した。

踏切遮断時間が最大57分、JR西管内で最も遮断時間長い

[写真]JR東淀川駅近く「最も長い開かずの踏切」が11月に廃止へ。後方に現在工事中の東淀川駅橋上化工事現場が写る=19日午後5時50分ごろ、大阪市東淀川区の歩道橋から(撮影:柳曽文隆)

 同社によると、廃止される踏切は南宮原踏切と北宮原第1、第2踏切。東淀川駅の前後に位置し、南宮原踏切は長さが46.8メートル、踏切遮断時間が最大57分と同社管内では最も遮断時間が長い。

 北宮原踏切は第1が長さ21.4メートルで遮断時間が最大56分で同社管内では遮断時間が2番目に長い。第2も長さ24.8メートルで遮断時間が最大40分という状態となっている(いずれも2014年の同社調査より)。

[図]東淀川駅付近工事の事業計画図(JR西日本提供)

 踏切の廃止に伴い、同社は大阪市との共同事業として階段やスロープ、エレベーター、上りエスカレーターを整備した地上7メートル、幅6メートル、長さ60メートルの自由通路を設置。この通路の使用開始に合わせ、踏切や駅構内の地下通路を廃止する。

[写真]東淀川駅駅舎(右)と踏切=19日午後6時ごろ、大阪市淀川区で(撮影:柳曽文隆)

 また、駅構内跨線橋(こせんきょう)を活用し、自由通路に接続する橋上駅舎を整備した。東淀川駅は建設から78年と老朽化した上に、通路の幅が狭く、西口駅舎からのバリアフリーは未対応だった。

[写真]東淀川駅前の踏切

 同社では「踏切廃止により、重大事故を未然に防止でき、自由通路の新設で、踏み切りの遮断待ちをすることなく、バリアフリーに東西方向を通行できる」としている。