■内科医工藤です・・・この人って本当に医者???
先日から医療関係者の間で話題になっている超有名な医師がいます。その方のお名前は「内科医 工藤」。なんでこの医師が医療関係者の間で話題になっているかというと
どうも工藤医師は医師じゃない!!
と考える医師が多いからなんです。医師の世界って本当に狭くて、友達の友達レベルくらいまで捜索の輪を広げるとその人が本当に医師免許を持っているのか、医師と詐称しているのか分かってしまいます。
https://doctor-health-food.com/より
医師の知人がいない方は厚生労働省の医師等資格確認検索(https://licenseif.mhlw.go.jp/search_isei/)を使ってみて下さい。ほとんどの場合、
あなたのかかりつけ医が本当に医師であるか瞬時に判断できます
(この医籍登録を確認するサイト、かなり問題というか欠陥があることは後述)。あるいは、医師と称する人の発言内容から、「こいつ本当に医学を学んだことあるのか?」をうかがい知ることが出来そうだと多くの方はお思いかもしれませんが、これってかなり難易度高いです。
■内科医工藤さんは本当に医師であるか、医籍登録を調べてみると・・・
内科医工藤さんが運営しているサイトがあります。その「医師が教える長生きのための食事術」っていかにもありそうなタイトルなので惑わされた方も多いのではないでしょうか?
さらにツイッター上にここんところ頻回に流れてくる内科医工藤さんの健康に関する格言を信じ込んじゃっている方もいるとかいないとか。そこで前述の厚生労働省の医師等資格確認サイトに「工藤 弘樹」といれると(姓と名の間に必ずスペースね)・・・
内科医工藤さんのフルネームは「医師が教える長生きのための食事術」の下の方の記述により「工藤 弘樹」であることがわかります。
ジャジャジャジャーン、条件に該当する医師等は存在しません!!
との結果が得られました。この検索サイトには
氏名の文字や職種・性別に誤りがないかを確認願います。
なお、この検索システムは、医籍(歯科医籍)の氏名に対応しているため、旧姓等の利用により、登録名と利用の氏名が異なる場合等は検索できません
との注意書きがありますので、性別や氏名の文字等をゴチャゴチャいじくり回しても、やっぱり当該者なし。このシステムによって内科医工藤さんが医師じゃないのでは説が強まっていくのでした。
この医師等資格確認サイトはいくつかの欠点というか問題点がありますのでご注意ください。これは二年に一回厚生労働省から医療機関に所属する医師を提出してね、との調査票が届き、それを各医療機関が提出することによって初めて登録が完了します。その二年の間に結婚等にて姓が変わったり名が変わったりした場合は医籍登録が確認できないで、にわかニセ医者疑惑が浮上してしまいます。
さらに医療機関の事務サイドがうっかりミスをしでかして書類に従事している医師の名前を書き漏らすことも無いわけではありません。
さらにさらに二年に一回の調査なんで医師になりたての場合は当然のこととしてニセ医者疑惑が浮上してしまう可能性を含む検索サイトであることを書き加えておきます。
■医師が書いたとされるサイト内の記事からニセ医者を見分けられるか?
えーっと、医師と称する人の発言内容や署名記事からその人が本当に医師免許を持っているのかを判別する、これって非常に難易度が高いです。
https://twitter.com/naikaikudouより
明らかに医学の常識というより、
科学の常識から逸脱した発言や記事があったとしても、正真正銘の医師免許保持者ってことも少なからずあります
今まで私がトンデモさんとして取り上げてきた、突拍子もない説をのたまっている方々も残念ながら医籍登録されています。どんな業種であろうと、どんなグループであろうと一定の確率でバグが存在してしまうのです。
この内科医工藤さんの場合、やたらめったらに記事内で特定のサプリを推奨していることによって、「こいつ怪しい、ニセ医者かあ?」と考え、記述がどうみても一般書籍レベルであることからも「限りなくニセ医者っぽい」と多くの医療関係者が考えた次第です。
内科医工藤さんが唱える「長生きのための食事術」のどのへんがどんな具合にヘンテコリンなのかは、追って報告予定です。
■昔からあるニセ医者問題
私が子供の頃もニセ医者問題は当然のごとくありました。その当時は旧日本軍の衛生兵であったり、看護師であったり、全くの無資格者が近所で名医と評判で本当に驚きました的な新聞記事がありました。ニセ医者問題の解決方法として厚生労働省は医師等資格確認検索サービスを開設したのでしょうけど、前述のようにこのシステムも完璧ではありません。
医師って本当に狭い世界で生きているために「誰々って知っている?」と尋ねることによって「ああ~、あいつねえ」的に少なくとも医学部に所属していたことを確認することはたやすいです。
また、問題が無いわけじゃないですが医学部への進学ができる高校もある程度限られていることによって高校時代の友達に尋ねるという方法もあります。
さらにさらにこれまた問題ではあるのですが、東医体とか全医体とかの運動部つながりによって「誰々って知っている?」と尋ねることも可能です。
一般的には医師と名乗る人物の経歴をたどれば高確率で自分の医師友達となにかしらのつながりがあり、それを頼りに「こいつは医師である」と確信するという非常にアナログな手段が残念ながらメインとなっています。
となるとあなたが医師だと思っている人が本当に医師免許(これは写真入りでもないたんなるお免状形式)を保持いない可能性も無いわけじゃありません。ただ一つ確実な方法は所轄の保健所に問い合わせてみてくださいませ(個人情報とかは言わないとは思いますけど・・)。あるいは出身大学を尋ねて、その大学出身者に聞いてみる方法もあります。
内科医工藤さん、もしあなたが本当に医師であるなら医籍登録の番号をお尋ねするようなことはしませんので、せめて出身大学(追記 出身大学は東京慈恵医科大学とプロフィールにありました。絶対ではないですが、慈恵出身の医師は東京慈恵「会」医科大学と書く傾向があります)卒業年次だけでも教えてくださいませ。