AppleのiOS向け「App Store」での支払い額において、日本が世界トップであることが米調査会社センサー・タワーによる調査で判明した。これを受け、ネットで議論となっている。

センサー・タワーの推定によれば、全世界のユーザーが「App Store」に投じた総支払い額は、2012年の調査開始からの合計で1350億ドル(約15兆円)を超え、そのうち日本は271億ドル以上(約3兆500億円)を支払ったことがわかった。同時に、国別の1人あたりの支払い額トップ10も発表された。

このランキングで、日本は214ドル(約2万4000円)で世界トップ。2位オーストラリア114ドル(約1万3000円)をダブルスコアに迫る勢いで引き離す圧倒的な金額だ。さらに、3位アメリカ92ドル、4位スイス91ドル、5位デンマーク88ドルと続く。なお、日本の支払い額の90%はゲームカテゴリーであるというのだから、いかにソーシャルゲーム(ソシャゲ)が高い割合を占めるかがうかがえる。

センサー・タワーは、日本の支払い額の伸び率は驚異的であると言及。日米の伸び率を比較すると、2012年には両国とも1人当たりでほぼ同額だったが、2017年までの前年比の平均伸び率は米国が43%だったのに対し、日本は88%を示していたのだ。

ソシャゲ課金の金額世界一という結果に、Twitterでは、

“日本は裕福なのか、それとも金銭感覚が他国と違うのか。この統計はどうとらえるべきだろう。”

と衝撃を受けたり戸惑ったりする声が上がっている。さらに、

“金がどうこうよりも自由にできる時間の差なんじゃないかって気もしますね。どうしてもだらだらいつでもできるソシャゲに手を出してしまうんすよね・・・”
“日本の課金率の高さって、小さい頃から店先のガチャガチャとか、お菓子のカードとかの収集する英才教育が施されてきたからなのか。”

とその要因を分析する声も上がっているが、一方で、

“高収入の大人は好きなだけ課金すればいいけど、問題なのは経済力がない子供が24時間ソシャゲに晒される事なんだよね。”
“ギャンブル依存症者が突出して多いと言われている日本ですが、パチンコだけでなく課金ゲームの影響も大きいようですね…”

とソシャゲ課金の中毒性を懸念する声も。

自分の懐事情を考慮して、楽しむ範囲で健全にプレイする分には支障はないが、昨今「ソシャゲ依存」で多額の借金を抱えるというニュースも多い。そうした現状もあり多くのユーザーにとって考えさせられるデータだったようだ。
(山中一生)

■関連リンク
Japan Leads Per Capita App Store Spending at More Than $200 Per Person Since 2012
https://sensortower.com/blog/per-capita-app-store-spending