「昔からたくさんいる」「口に出したらダメ」 とある絵本書店の客が「Amazonで買おうか」と出ていったツイートにさまざまな反応
日本著者販促センターのデータによると、2017年5月1日現在の書店数は12526店。10年前と比較して3800店以上減少しており、リアル店舗の環境が厳しくなっていることが見て取れます。
東京都文京区の児童書店てんしん書房の『Twitter』アカウント(@kodomo_honya)が、客が「Amazonで書く」と言って出ていったという話をツイート。
店でさんざ読んで楽しんだ後「じゃアマゾンでかおっか〜」と言って出て行かれて衝撃受けてます。聞き間違いかと思ったけど女房も聞いてたらしいです。こんなことって本当にあるのね。
「こういう人間は昔からたくさんいる」という声が複数上がっていたほか、「なぜその場で買わない?」という疑問や「一生懸命働いている人への冒瀆」「口に出したらダメ」という意見も寄せられていました。茨城県つくば市の書店えほんや・なずな(@298nazuna)からは次のような体験談が寄せられています。
開業して23か月。
数度、そういう場面ありました。
そのたびに、越路吹雪『ラストダンスは私に』を脳内でリフレインさせます。
図書館でもない、家庭文庫でもない、今までの書店とも違う、そういう場所にしたい。
道は果てしなく遠い。
ヘソクリの尽きたら、「入店料制」「会員制」とか……。
さらに、絵本作家もとしたいづみさん(@motoshita123)は次のようにツイート。
私もイベントなどで「別にサインいらないんで、アマゾンで買います」と言われ、隣で本を売ってくれてる人に申し訳なく、ってことありました。悪気なく言ってるようなので、どこから説明すればいいのか唸っているうちに帰ってしまうのだよね。でもさすがに書店でそれはないな
一方で、あるユーザーからは次のようなエピソードが。
書店員の時、散々言われました
新人の頃、お宅は船でしょ遅いし!おたくの強みはなんなの?とか仰ったので、『私との会話です ここに来るまでも遠足だと思うと沢山の人と出会って全てが宝物になります 同じ一冊でも思い出が全然違いますよ』と言ったら常連なってくれました
逆に「ネットで探してから書店で買うようにしている」といった人も多く見られた一方で、「買って持って帰るのがめんどくさい」「リアル店舗で買った本の帯が破れていることがあった」といった理由も寄せられていた本屋で探してネットで買う客の存在。利便性や品揃えにおいて『Amazon』が圧倒しているのが現状なので、作家やジャンルのラインナップで差別化したり、イベントを開催するなどによってファンを獲得することが大事なのではないでしょうか。ちなみに、てんしん書房ではほしぶどうさんの『おかおみせて』(福音館書店)のパネル展など、絵本好きには気になるイベントを開いています。
てんしん書房
http://tenshin-shobo.com/ [リンク]
※画像は『Twitter』より
https://twitter.com/kodomo_honya/status/1043702464011096064 [リンク]
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記者: ふじいりょう
乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
ウェブサイト: http://yaplog.jp/parsleymood/
TwitterID: parsleymood