<link rel="stylesheet" id="nav-css" href="//yonefreak.com/wp-content/themes/luxeritas/styles/nav.min.css?v=1530015825" media="all" />

【米津玄師の世間への反逆】駄菓子屋商売の歌詞の意味を解釈・考察

2018年6月28日

米津玄師さんの『diorama』に収録されている『駄菓子屋商売』、めちゃめちゃ中毒性が高いですけど、この曲の歌詞の意味、一見すると訳分からないですよね?

今回はそんな『駄菓子屋商売』の歌詞をオフ会を開いちゃうくらい米津玄師が大好きな僕が徹底的に歌詞を解釈していこうと思います!

駄菓子屋商売の曲にまつわる情報

『駄菓子屋商売』は、米津玄師さんの1stアルバム「diorama」に収録されている楽曲で、初期の米津さんの特徴であるノスタルジックなニュアンスがタイトルからも曲調からも感じられる曲ですね。


diorama [ 米津玄師 ]

まずはそんな『駄菓子屋商売』に関連する曲情報をどうぞ!

駄菓子屋商売のPV

この曲はPVがないので、今回はYouTubeからこちらの動画をアップします!

だいぶこの動画の人、米津さんのことが好きなのが伝わってくる歌い方ですね…(笑)

弾き語り動画を見ながらぜひ次のギターコードをマスターして見てください!

駄菓子屋商売のギターコード

ギターコードはこちら!

この曲は弾き語りがちょっと難しいですね。。というのも、Aメロのコード数が少ないのとイントロがDJ風になっているので平坦な演奏になりがちになってしまったり、原曲感が感じられないようになってしまうことがあるので注意してくださいね。

https://ja.chordwiki.org/amp/%E9%A7%84%E8%8F%93%E5%AD%90%E5%B1%8B%E5%95%86%E5%A3%B2

駄菓子屋商売のインタビュー記事

インタビューはこちら!駄菓子屋商売単体でのインタビューはさすがにありませんでした…。

なので、収録アルバムのdioramaのアルバムインタビュー記事をアップしておきます!

・ナタリーミュージック

https://natalie.mu/music/pp/yonezukenshi/page/2?nosp=1

このRADWIMPSの胎盤ツアーの時も2曲目にライブでやっていたので、そのライブレポの記事もアップしておきます。

・SPICE

https://spice.eplus.jp/articles/25996

駄菓子屋商売の歌詞の意味を解釈・考察

駄菓子屋商売も他の曲と同じように「米津さんの世間のアートへの価値観に対するバッシング」を歌っている曲です。

この曲を作った頃はまだ初期だったので、マイナーな自分のことを自虐しつつもお買い得などと表現したりとかなりウィットに富んだ歌詞となっています。

それでは駄菓子屋商売の歌詞を解釈していきましょう!

駄菓子屋商売_1番Aメロ前半歌詞の意味・解釈

さあさ始まる新時代までの

声もなくなった幾千年

とうに廃れた知識なんてほら

全部全部全部置いて行け

顔も知らんようなそん所そこらの

もう腐って死ぬ古キャンディ

いつの間にやら朽ちてガタガタ

遂に落っこちたエレベーター

(出典: 駄菓子屋商売 作詞:米津玄師 作曲:米津玄師)

新時代とは「米津さんが売れるような時代」を指していると仮定すると、駄菓子屋商売の歌詞の解釈はスムーズになります。

「とうに廃れた知識」とは、大衆の音楽をはじめとするアートに対する価値観のことで「みんなが良いと言うから良い」という非常に浅いアートへの理解への批判のように受け取ることができます。

2011年頃ですから、おそらくAKB48などのアイドル曲やEXILEなどの中身の薄いがっ曲を高く評価する世間の感覚をバッシングしているのではないかなぁと同世代の感覚的には思います。

後半の歌詞は全てそのようなマス向けの曲を”顔も知らない曲”と表現し、それらは全て腐っていると歌っています。

エレベーターは音楽シーンのことでしょうか、そのような浅い曲ばかりになってしまって落ちぶれていく音楽シーンをエレベーターに例えて表現しています。

diorama自体が「米津さんの価値観と合わない世界に対する批判」に近いコンセプトを持っているので、この曲がアルバムのコンセプトを伝える意味合いで最初の方にきているのも納得ですね。

駄菓子屋商売_1番サビ歌詞前半の意味・解釈

イエイ もう三千年間このまんま!

這う這うで逃げ出して

愛なんかとっくに売れちまって

イエイ 進めショッピングカート

僕を乗せ 今ならばお安いぜ

丁重にラッピング施して

(出典: 駄菓子屋商売 作詞:米津玄師 作曲:米津玄師)

「愛なんかとっくに売れちまって」、これは先ほどのアイドルをはじめとしたJ-POPがただただ「愛している」という歌詞を乱用している様子を見て「もうそんなにみんなが愛について歌っているんだから意味が薄くなっている」という揶揄を込めて”売れちまって”という歌詞で表現していると思われます。

先ほどのAメロの歌詞と同様に、長い間音楽シーンが廃れていってしまった意味を込めて”三千年間このまんま”となっているのもこの解釈だとしっくりきますね。

反対に、後半は音楽シーンをショッピングカートに例え、「ほら、米津玄師は才能はあるけれど今ならデビューしたてだから安く起用できますよ」という皮肉を込めた歌詞と考察することができます。

ラジオのインタビューなどを聞いていると、米津さんは作曲に関する自己肯定感は高いようなので、おそらくこの頃から心の内ではそのように思っていたのではないでしょうか?

自己否定をとてもしていた割には意外とこのあたりが自信家というのが、米津さんのアーティストさを感じる所以になりますね。

駄菓子屋商売_1番サビ歌詞後半の意味・解釈

チューイングガム

大昔に賞味の期限は過ぎたけど

ブーイングコール

嫌になるほど御得な商品さ

(出典: 駄菓子屋商売 作詞:米津玄師 作曲:米津玄師)

何度も何度も繰り返されてきた同じような甘ったるい歌詞の曲をチューイングガムに例えています。そして、その音楽はもうとっくの昔に賞味期限は切れてしまったものだとも追い打ちでバッシングしています。

そんなブーイングコールのあと、米津さんは自分自身を「そんな時代の中でまだ安く売られている音楽の才能の塊がここにいるよ」とここで伝えています。

いやー、なかなか攻めた歌詞を書きますよね(笑)

駄菓子屋商売_2番Aメロ前半歌詞の意味・解釈

さあさ始まる新時代までの

声もなくなった幾万年

とうに廃れた知識なんてほら

全部全部全部置いて行け

病んだ心と宙を舞うばかり

もう腐って死ぬチョコレート

枯れてカラカラに朽ちてガタガタ

遂に落っこちたアドバルーン

(出典: 駄菓子屋商売 作詞:米津玄師 作曲:米津玄師)

前半は「何千年」から「何万年」とさらに対象とする時代を昔に広げています。これはより昔のJ-POPを含めてチューイングガムの対象としていると解釈していいでしょう。

続く歌詞では、中高生にありがちな恋愛などで病んだ心に対してあてがわれるJ-POPはただの昔からただただ繰り返される腐ったチョコレートのような曲だと表現しています。

最後の朽ちてガタガタの部分はエレベーターからアドバルーンになっていますね。アドバルーンはdiorama時代の米津さんの流行りの言葉だったようで、caribouでも使われていたりします。

歌詞の意味合い自体は1番Aメロと同じでしょう。

駄菓子屋商売_2番サビ歌詞前半の意味・解釈

イエイ もう三万年間このまんま!

「いらね」って投げ出して

愛なんかとっくに売れちまって

イエイ 飛ばせショッピングカート

声荒げ 今ならばお安いぜ

丁重にラッピング施して

(出典: 駄菓子屋商売 作詞:米津玄師 作曲:米津玄師)

 2番Aメロに合わせて「万年」にここも歌詞が変わっています。あとは歌詞はほぼ同じなので歌詞の解釈自体も同じです。

確かにこの時代のオリコン上位に入るような曲はどれもこれも「愛してる」ばかりの歌詞でしたね。僕も高校時代は西野カナだったりいきものがかりばかりを聞く周りのクラスメイトを横目に「こんな曲で感動するってどんな感性してるんだ?」と思っていました(嫌なやつですね笑)

今となっては、それはそれで1つの価値観なので否定はしないのですが、若いとそのような自分と合わない価値観の人に対して排他的になりがちなので、おそらく米津さんも僕と同じような気持ちを持っていたのではないでしょうか?

駄菓子屋商売_2番サビ歌詞後半の意味・解釈

チューイングガム

ああ、街ではおばけの呼吸が 沸き散れば

ブーイングコール

蒸気みたいに揺らめいてなくなった

(出典: 駄菓子屋商売 作詞:米津玄師 作曲:米津玄師)

2行目と4行目が1番サビ後半歌詞と変わっていますね。

まず2行目ですが、「街」というワードがきています。これは先日解釈したdiorama1曲目の「街」の解釈にも書いたのですが、おそらくその内容と同じでしょう。

かいつまんで解釈すれば、街は「大衆」の比喩で、お化けは「その街を構成する1人1人」を指します。そのため、「お化けの呼吸が沸き散れば」は「世の中の人が騒ぎ立てる(ような作品)」という意味合いで歌詞を解釈することができます。

そういう作品は最後には淘汰されて消えて無くなるという旨のことを4行目の歌詞で表現しています。

米津さんのこの物事の例え具合の上手さはなんなんでしょうね…。

※ラストサビは1番サビと同じなので解釈を割愛します。

まとめ|駄菓子屋商売の歌詞の意味を解釈・考察

駄菓子屋商売の歌詞を解釈してみましたが、いかがだったでしょうか?

米津さんのこの当時の気持ちやdioramaのコンセプトを踏まえた上で歌詞を解釈すると、米津さんはかなり世の中に対して不満を持っていたのだなという理解まで歌詞解釈を落とし込むことができます。

この記事を読んだ上で、ぜひ改めて駄菓子屋商売を聴いてみてください!

 

↓こちらの記事もよく読まれています!↓

【米津玄師】viviの歌詞の意味を解釈・考察

【米津玄師】Black Sheepの歌詞の意味を解釈・考察

【米津玄師の”孤独の脱却”】アイネクライネの歌詞の意味を解釈・考察

 

↓米津ファンなら絶対知っておきたい米津さん自身に関する記事も要チェック!↓

【生い立ち・過去を完全解説】米津玄師の経歴とそこから見える才能とは

米津玄師の病気「高機能性自閉症」と「うつ病」の症状をガッツリまとめてみた

米津玄師のファッションブランドを全部リストにしてみた


diorama [ 米津玄師 ]