その中でも注目を浴びているのはやはりチート能力(異世界で優位に立てる能力)を主人公なりが持つというものだろう。
他者よりも優れたところが欲しいという人間の欲望に応じているものなのだろうか。
如何に他者よりも優位性を持つかというのが人生において快適に過ごす方法なのかもしれない。
それはカネや容姿や学歴やコミュニケーションなどというものだろう。
それは置いておいて、現代というのは海外に夢を見ることが難しい時代だろう。
というのも、海外への夢というのは大抵は異世界転生というものだからだ。
海外で自分が優位性を持てるかもしれないという夢があったのだ。
それは昔なら経済的豊かさだった。
フォーディズム(難しかったら検索しよう)な資本主義で経済的に優位に立てたお陰で一瞬だけ得たものだ。
しかし、経済的な格差が国別では縮まるともはや優位性などない。国内でもグロテスクな格差が広がっている。
ただ、まだ優位性を得られるかもと思う人はいるようだ。
高校生の時に欧州の某国の大使館の職員が何故か出張授業を英語でやった。
何もわからず睡魔との格闘だったが、選抜クラスの冴えない女は一生懸命質問をしていた。
彼女は西洋のロマン主義というのか、ここではない何かを得られると思ったようだった。
どうすればいいのか教えてほしい。
ここではない、どこかに行き成功したいという欲求が、異世界転生の本質か。 そういう意味だと昔の上京してシティボーイになりたいってヤツと一緒だな