■最先端すぎるゲームが登場!Crypkoとは!?
人工知能とブロックチェーンを融合させた新しすぎるゲームのβ版が先日リリースされました。
Crypko(くりぷこ)
このゲームはカードを組み合わせて、さらなる新たなカードを生成していく形のカードコレクションゲーム(?)なのですが、まず最初に凄いのがこのゲーム、全てのキャライラストを人工知能が自動で生成していることです。しかもイラストのレベルも高い!!!それもそのはずMakeGirlsMoeのNewプロジェクトがこのゲームなのです!
(画像はCrypko公式サイトより)
ブロックチェーンを使ったゲームですらまだまだ非常に珍しい状態だというのに、そこにAIまで組み合わせてきて…もうなんて言うかこのゲーム、本当に色々と最先端すぎるのです。そしてやってみると面白い!
■カードのレア度(価値)はユーザーが決める
ソシャゲのガチャとかだと、こういったカードのレア度(価値)は★の数や性能などを使って運営が決定するのが普通です。しかしこのCrypkoは完全にカードの価値がユーザーに委ねられている形になっています。
価値の決定ルールはプレイヤーの主観、すなわちユーザーが目で見て感じる評価がほぼ全てであり、それによる取引とカードの融合によって価値が決定します。
というのも、このゲームはブロックチェーンゲームでもあるので、仮想通貨を使ってのプレイとなります。かわいいカードには、その可愛らしさに見合った価格がつきます。
実際にβ版をプレイした感想としては、かわいいカード同士を組み合わせたほうが、より上のレベルの新しい「かわいい」が作られる可能性が高い感じがします。そして、その見た目による主観的な評価がそのまま仮想通貨の値付けやレンタル・販売にカードを出したときの人気度にも露骨に出てきます。
■ブロックチェーンゲーム?
ブロックチェーンという言葉は仮想通貨を実現している技術として最近はすっかり有名です。ただ、仮想通貨と異なりまだまだブロックチェーン技術を使ったゲームは珍しいというか、日本にはほとんどないのですが(これからかなり増える分野だと思っています)このCrypkoもブロックチェーンゲームとなります。
作り出したカードの情報はブロックチェーン技術によって保持され、改変もできません。これにより自分が作り出した1つ1つのカードが世界に唯一のカードであることも保証されます。
そして、ブロックチェーンゲームはゲームに対する課金も仮想通貨で行われるのが普通です。これはスマホでソシャゲに課金するのとはかなり異なる意味のあることだったりします。
iPhoneやAndroid携帯で課金する際に意識している人はほとんどいませんが、実はユーザーが課金した代金の30%がそのままAppleかGoogleに課金プラットフォームの利用料として持って行かれているのです。日本のユーザーが日本製のゲームに課金すればするほど海外の企業の利益になるというこの状況を「デジタル植民地」と絶妙な言葉で表現する人もいるほどです。
今回紹介しているCrypkoは中国のチームの開発ですが、ブロックチェーンゲームが流行ることでそんなデジタル植民地から抜けられる日が来るかもしれませんよ?
■カードの著作権もユーザーのもの
実はこれが最大の驚きだったのですが、カードの画像の著作権はユーザーのものです。現在のCrypkoはβ版なので、まだ画像の著作権はCrypko開発チームにあるとのことですが、将来リリースされる正式版では、カードを所有しているユーザーが著作権を持つ形になるとのこと!
こんなちょっと幻想的でかわいい画像も、正式版で作ったカードであれば誰に気兼ねすることもなくTwitterのアイコンに使うもよし、グッズにするもよし、変なセリフを当てて楽しむもよし、botを作るのもよし、な感じになるわけですね。
これもブロックチェーンを使っているメリットの一つと言えます。ブロックチェーンによってゲーム上で所有者も明確になるからこそできる取り組みじゃないかと!なんだかもう色々と凄い!
■とりあえず遊んでみた
何度かやってできた中で個人的に気に入ったのがこれ!
この画像が一瞬で生成されるという事実も凄いのですが、右の「オリジンズ」と書かれたところの2枚の画像がこのカードの両親(?)になります。ちゃんと2人の特徴を受け継いでいる感じしません?
さて、このまま「かわいい」を愛でるのもいいのですが、作ったカードには名前やプロフィールも設定することができるので、せっかくなのでなんか入力してみました。それがこれ!
この手のキリッした感じの子もプロフィール一つで印象が変わる気がするので、こういったお遊びも面白い気がします。
■カードの取引で稼げる人も出るかも?
このゲーム、繰り返しになりますがカードのレア度(価値)はユーザーが決めます。全てはユーザーの主観で決まるので、正式版のサービスが初まると値段が大きく上がるカードも出て来るのはないかと思っています。
実際に中国の「CryptoKitties」というブロックチェーンゲームでは、すでに取引額の総額が4000万ドル以上となり、人気のカードには20万ドル以上の値段が付くこともあるとか!!(参考記事)
Crypkoの場合であれば、基本的には「かわいい」のレベルで値段が上下するでしょうけど、イラストや漫画、もしくは小説等のなんらかのエンタメ行為ができる人であれば、自分のカードのキャラの好感度が上がるような何かを作って、価格を上昇させる人も出たりするかも。
いずれにせよ日本でもブロックチェーンゲームによって結構な利益を得る人が出てきてもおかしくありません。ただ、仮想通貨で得た利益は雑所得になるので、サラリーマンであれば20万を越えたら注意とか、まぁそんな感じで!(適当)
■ただユーザーの参加障壁はまだ高い
スマホゲームの有名どころであれば、累計利用者数が1000万人を越えているゲームがいくつもありますが、ブロックチェーンゲームでは先ほども書いた中国の「CryptoKitties」でも150万人越えぐらいのユーザー数らしいです。(逆に言えば伸びる余地も大きいと言えますけど)
まだまだ、ブロックチェーンゲーム自体がマイナーなのもあると思いますが、それに加え日本の場合は仮想通貨のイメージもあまりよくないように見えるので、なかなかゲームをスタートするまでの壁が高いかな?と思っています。
Crypkoではイーサリアムという仮想通貨を使っており、これも非常にメジャーな仮想通貨なのですが、じゃぁそれを持っているかと言えば周りにも持っている人はあまりいませんですしね。。。
また、ゲームを始めるにはその仮想通貨を入れておくためのMetaMaskというイーサリアム用のウォレット(財布)も用意しなければなりません。環境を揃えるのに特別なスキルはいらないのですが、それなりに技術的なことに興味がないと最初はなかなかとっつきずらいとは思います。
■AIが「かわいい」を判断できる日が近づいている
Crypkoが順調に流行れば人工知能はまた一歩進化することができます。
この方が言う通り、Crypkoでは次々と「かわいい」が生成されています。そして、このブログを書いているまさに今も、この瞬間も、Crypkoによって次々と「かわいい」が作られ、その「かわいい」が人間によって評価されています。これまで人間による主観的な判断であったものが、このゲームでは価格として定量的な数値で表現されます。そして良い画像に高い価格が付くのであれば、ここで産み出されたビッグデータを使うことでイラストの可愛さのレベルを評価できる人工知能も作れる気がしています。
とまあ長くなりましたが、Crypkoのホワイトペーパーを最初に読んだ時の衝撃は個人的に本当に本当に本当にすごくて、なんていうか黒船級の衝撃だったのです。人工知能、ブロックチェーン、仮想通貨、著作権、、、それらが組み合わさったものを見た時の驚きがこのブログの記事で少しでも伝われば幸いです。というか、とりあえずまずはやってみて可能性を感じてみてください!Crypko β版はテスト用のネット環境で動作するので仮想通貨もテスト用の無料イーサリアムで遊べますよ!
■『SE』 第1話は絶賛公開中です!
http://www.younganimal.com/se/
最後に宣伝!『SE』1話がこちらで読めますので是非どうぞ!!
(スタッフ)