【格闘技】木村、きょう恒成と決戦 異例の計量中継もアドリブで笑い2018年9月24日 紙面から
WBOフライ級タイトルマッチ(名古屋市武田テバオーシャンアリーナ)の調印式と前日計量が23日、名古屋市内で行われ、王者の木村翔(29)=青木=は制限体重より200グラム軽い50・6キロ、挑戦者で同級1位の田中恒成(23)=畑中は50・7キロで、ともに1度目でパスした。木村は会見で「日本人同士の頂上決戦に恥じない試合をしたい。もちろん僕が3度目の防衛を達成する」と笑顔で語った。世界最速に並ぶ12戦目で世界3階級制覇を狙う田中は「やることはやってきたので、自信を持って臨める。勝てば新たな強さを手に入れられる」と意気込んだ。 計量は異例のテレビ生中継。しかも舞台は挑戦者を応援してきた名古屋のCBC。そんな舞台も、強心臓な木村にとっては何の問題もなかった。 女性タレントやカメラに硬くなることもなく、笑顔で計量をクリア。その後もアナウンサーに「(出演していた)岡田結実さんの大ファンだとか」と問われて「閉店ガラガラ」と、結実の父、岡田圭右(ますだおかだ)のギャグで切り返したり「減量法? 半身浴です」と、とぼけた返答でスタジオを笑わせた。 木村は「岡田結実さんのファンなんてCBCの人に言った覚えないけど、アドリブで。体重は中継に迷惑かけちゃいけないので軽めにしておきました」と話し、むちゃぶりもいなし、番組にも配慮する余裕ぶりだった。 実は、アウェー感は計量前の会見からだった。両選手への質問には王者から回答するのが恒例だが、CBCは常に挑戦者を優先したのだ。 「ちょっとビックリしたけど、気にはならなかった」。中国の英雄・鄒市明から上海でベルトを奪った男はこの程度では動じない。「これから名古屋メシでリカバリーして、明日はいい試合をします」と、笑顔で計量会場を後にしていた。 (藤本敏和)
|