【大相撲】白鵬、14度目の全勝締め 自身の記録更新2018年9月24日 紙面から
◇秋場所<千秋楽>(23日・両国国技館) 14日目に41度目の優勝を決めた白鵬(33)=宮城野=は鶴竜を送り出して15戦全勝で終え、自身の持つ最多記録を更新する14度目の全勝優勝を果たした。8場所連続休場明けで進退を懸けた稀勢の里(32)=田子ノ浦=は豪栄道に突き落とされて10勝5敗で終えた。稀勢の里の皆勤は新横綱で優勝した昨年春場所以来。横綱、大関陣全員の皆勤は2016年11月の九州場所以来となった。 横綱800勝、幕内1000勝と次々と自身が持つ記録を更新していった場所を、これまた自身の最多記録を更新する14回目の全勝優勝で締めくくった。 「久しぶりに相撲の神様が私にほほ笑んでくれたと思いました。今年はけがに泣き、4月におやじが天国に旅立ちまして寂しい思いをしましたけど、これで無事いい報告ができると思います」 土俵下での恒例の優勝インタビューでは、四方に手を振って大歓声に応えてみせた。 30代に突入してから8回目の優勝。「20代とまったく違うもの。けがとどう付き合っていくのかが、今後の相撲人生にかかわってくる」。年齢を感じさせる言葉を漏らしたが、31回優勝した千代の富士は20代で12回、30代で19回の優勝を飾っている。33歳6カ月での全勝優勝は、優勝制度ができた1909年6月以降でも、史上8位に顔を出す。まだまだ上を向いていきたいところだ。 それよりも、完全な一人旅状態が続く白鵬にとって、問題なのは新たな目標を定めること。記録という記録を更新し続けていて、もはや自身が持つ記録を伸ばしている状態だ。 この日、次なる目標を聞かれても明確な答えはなかった。だが、白鵬のことだから、すぐに新たな目標を見つけ歩み始めるはずだ。 (岸本隆)
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