泉地区伝統の獅子舞が22日、32年ぶりに町内を練った。少子高齢化で途絶えた赤獅子と「棒振り」の勇壮な演舞の復活に、住民は地区の活性化を期待した。
町練りは、元々行っていた弥生校下の3町会に加え、泉地区の他町会や地元の高校生も協力し、6町会の50人が参加した。泉2丁目の国造神社を発着点に約3・5キロを練り、27カ所で演舞を披露した。
お囃子を聞きつけて集まった住民が見守る中、棒振りと赤獅子の迫力ある掛け合いが繰り広げられると、見物客から大きな拍手が上がった。
町練りは1986(昭和61)年に途絶え、以降は国造神社での獅子舞奉納のみが行われていたが、奉納も95年に終了した。有志でつくる実行委員会が2016年から町練りの復活を目指して活動を続け、昨年9月に奉納獅子舞を22年ぶりに復活させ、これを弾みに町練りにこぎ着けた。
実行委員の野々市芳朗さん(70)は「32年前よりもレベルアップし、いい町練りになった。来年以降も盛り上げていきたい」と話した。