インデックス投資は自己資金200万円の投資にふさわしいのか
投資界隈に身を置いていると、投資額が〇億円だとか、数千万円だとかそういうレベルでの話が飛び交います。
しかし、一般社会では一部の高属性の人たちを除いて、月の収支がせいぜいトントン、もしくはボーナスで帳尻を合わせるという人たちがほとんどではないでしょうか。数千万、数億という話はあまり聞かれないように思います。
そういう意味では20代からコツコツと投資をしてきた、あるいは知識を得てきた成功者は数十年の重みというか、すごみというか、そういうものが身についているのでしょう。当然のようで当然ではないのです。
とはいえ、投資は間違った方向性に行かなければ、いつ始めても人生を豊かにしてくれるものだと確信しています。今回は40代半ば、虎の子の200万の運用方法についてご質問をいただいていますが、インデックス投資についてのお話が興味深いのでここでご紹介します。
200万を運用するにはインデックスではダメなのか
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初めまして、Rと申します。46歳、独身、投資初心者です。今月、一般NISAを開設した所です。色々と拾い読みしてる中、こちらにたどり着きました。
問い合わせの内容
- 一般NISAあと3か月で投資初心者が120万分を投資するべきか、まずは、少額にしておくべきか?投資する場合は、何に幾らずつどのような期間で投資するのがベストか?
- 年齢的に?そもそもつみたてNISAの方が良かったか?来年からどっちを選択するべきか?
- 120万以上余裕資金があった場合、NISAとは別にどうような商品が良いか?
投資資金は、200万です。このうち120万がNISA,10万はウェルスナビ、70万は未定です。
色々読んでると何が良いのか訳が分からない状態です。インデックス投信を勧める方が多い中、NZさんという方は、インデックス長期投資は、するなと書かれています。
理由は、商品は悪くないが、個人投資家向きではないと。所得が高い人、資産を沢山持っている人などに向いていると。この投資には終わりがなく出口はどうするのかと。確かに19年後、65歳になった時、暴落してたらとか、途中、現金が欲しくなった時マイナスだったらどうすればいいのか?余裕資金と思っていても予期せぬ出費は大きかったりする。
自分が交通事故にあったらとか考えると、生きてるうちに貰えるものは貰っておくのが良いのかと。毎月分配を受取型で現金化していくのが良いのかと。
自分の場合は、家族が病気です。そのため介護や家事で正規で働ける環境ではありません。収入が安定しない中で少しでも現金を増やしたいのです。調べる限りのワードでは、インカムゲイン、高配当、普通分配金、Jリート、ETF、本当の利回りとか、この辺に当たる商品を選べば良いんでしょうか?ザイという雑誌でAB米国成長株投信Cというのが本当の利回りが高く、気になりました。
自分のような場合に、どのような商品が向いてるのでしょうか?できれば具体的にNISAはこのETF、米国株はこの株などで5~8種類とか教えて頂けるとありがたいです。
また、未定の70万は、ウエルスナビに毎月10万ずつ入れても良いかと思ってますが、何か一つインデックス長期投資用の積立に回すのもありかと、結局、どっちがいい投資法なのかわからないのでどっちもやっとけという結論です。
自分は、数字が苦手で頭も悪く面倒臭がりやな性格ですので、ほったらかしをやると本当にほったらかしになるので、投資自体向いてないと思いますが、両親の病気での出費や自分の老後資金を何とかしなければいけない為、恥を忍んで質問しております。
纏まらない文章で勘違いしてることもあるかと思いますが、自分で調べても情報が多すぎて選べません。どのような商品が良いのか、今買うならが何が良いのか、具体的に教えて頂けると助かります。NISAは、毎月受取型でロールオーバーせずに5年で売るものと思っていますが、ロールオーバーして持った方が得というのがあればそれでも構いません。
もちろん、これらで損をしたからと言ってたぱぞうさんを責めることはありません。このような質問に答えて頂けるかわかりませんが、もし可能でしたら宜しくお願い致します。
どのような投資がベストかは金額の多寡にかかわらず永遠のテーマかも
ズバリ確信に迫るご質問をありがとうございます。おっしゃるように、インデックス投資というのは財を成すのに年月がかかります。せいぜい年間5%程度を取りに行く投資です。投資額が大きければ、得られる金額も大きいですが、投資額が小さければリターンも小さいです。
人によってはインデックス投資は持てるものの投資、強者の投資であると表現していますが、それは一面では正解ということになります。
しかし、これはインデックス投資に限ったことではなく、投資におけるすべてがそういうことです。不動産などの実物投資もそうなのです。種銭が小さいと利益も小さいです。それを補うために、レバレッジという魔法を使うと違った景色が見えるということです。しかし、当然リスクはあります。
私自身は若いころは全くインデックス投資はしていませんでした。最近VTIなど米国ETFを買うようになったのは、今までの投資である程度のスケールを得たからです。もともとあまり物欲がありませんので、インデックスのリターンで満足できるようになったとも言えます。
インデックス投資の優れたところは再現性にあります。VTIやS&P500などの流動性に富むETFならば誰でも真似できるところにあります。それに対して、個別株売買は少々難しいですね。リアルタイムでの売買となると特にそうです。相対取引である不動産も再現性は低くなります。
早くお金持ちになりたいがために、デイトレ売買手法や、特別個別株情報などの情報商材を買ってしまい、結局損をするという話が尽きることはありません。
もし、個別株売買の才能があるならば、個別株売買をすれば効率よく資産が増やせます。しかし、インデックスを常に上回る成績というのはプロでも簡単ではありません。
質問者様は投資初心者と言われていますから、やはりつみたてNISAやiDeCoから始めてみるというのが王道に思えます。おすすめが一般NISAではないのは、つみたてNISAは投資額が限られ、時間分散がきくからです。積み立てる中で、自分で個別株売買などをシミュレーションしてみて、銘柄選定眼を磨いていくというのが一つの方法ですね。
ローマは一日にしてならず、というのはその通りです。一日にして成し遂げようとすると、そこには大きな陥穽もあるということです。得てして成功者は大きく取り上げられます。成功者の裏には多くの失敗した人がいるにもかかわらずです。自分が成功者に入るのか、それとも・・・。己を知れば百戦危うからずというのはこういうことでしょう。
ハイリスクハイリターンを目指すのか。ローリスクローリターンを目指すのか。そのあたりのところを考えてみると、自分の目指す投資がはっきりしますね。何かヒントになれば幸いです。自分のことを棚に上げて、ややコンサバにお答えしました。ご質問ありがとうございました。
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少額でのレバレッジ取引といえばこのワンタップバイ10倍でしょう。CFDで自らの才能を試すというのは悪くないと考えます。私も昔はよく信用売買をしました。
投資という意味では、他の投資ジャンルの投資家さんと交流するのも視野が広がっていいです。最近は不動産投資家さんと不動産物件を見て回ったり、話をしたりしています。柔軟性というのは大事にしたいですね。
レバレッジという意味ではCFDは非常に取り組みやすいです。大きく益もでますが、その逆もしかりということです。最初にやる人は大きく張ってはいけません。少額をコツコツ試す。勝ち負けを整理しておく。インデックス投資のようなほったらかしにはできない投資ですね。