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大混戦となった第27回対照的な2作が金賞を受賞!
君は、どんな物語に燃える? 平凡な主人公がとうてい勝てそうにない強敵に勝利するお話?それとも、最強主人公が超絶バトルで逆境を跳ね返してみせるお話?
第27回ファンタジア大賞は、大接戦の混戦のすえ、対照的な2作品が金賞に輝きました。
「逆襲のスライムトレーナー」は最弱モンスター・スライムとコンビを組んだ主人公が、強い絆で最強ドラゴンに立ち向かうお話。「モンスタートレーナー養成学校」という舞台の新鮮さと、弱いけど頑張り屋でキュートなスライムと主人公の熱血コンビの魅力が高く評価されての受賞。また、「二・五次元スリーセブンズ」は自分が強すぎて物足りない最強少年が、凸凹な仲間と戦うバトルもの。「イメージ」を膨らませたユニークな敵や戦い方、個性的なキャラクターたちを描いた筆力の高さをかわれての受賞です。
第27回の最終選考委員は、あざの耕平、雨木シュウスケ、葵せきな+ファンタジア文庫編集長。受賞のことばと選考委員全員の選考評をどうぞ!
モンスタートレーナーを養成する学園に通う少年レインは、学園唯一のスライム使い。
最弱と馬鹿にされながらも、可愛い相棒ペムペムと熱心に特訓していた。そんなある日、最強モンスター・ドラゴンを従える美少女エルニアが喧嘩を売ってくる。負けたほうが言うことを聞くことになるが、エルニアが負けた場合、レインの彼女になるという話にすり替わり!? 最弱バディが格上モンスターに立ち向かう、異世界学園ファンタジー。
受賞の電話をもらった時は、驚きと感謝でパニックになりました。僕の人生で最大の事件です。外出中だったので、「これは帰りに事故に遭うんじゃ……」と本気で思いました(笑)。
受賞を目指し小説を書き始めて7年。夢は諦めなければ叶うと知りました。そして、僕の夢を叶えてくれた審査員の方々、アドバイスをくれた友人の方々、本当にありがとうございました。これからは次の夢、人気作家を目指して頑張ります。
ラブコメ部分は頭ひとつ抜けていました。お話はすごく好きです。ただ、切れ者っぽい主人公なのに、戦い方が単調でした。スライムが既存作品のイメージそのままなのも工夫が必要だと思います。
大変好きです。改稿は必要だけれど大賞でもいいくらい。訓練学校に設定を絞ったのもいいし、主人公がかっこいいし、ヒロインは可愛いし、モンスターも愛嬌がある。見せ場の多さにも感心しました。
スライムのビジュアルと、モンスターを使役するやり方が既存作品のイメージをそのままもってきた感じが拭えませんでした。戦闘シーンを徹底的に直せば、すごくいい作品になると思います。
とても読みやすく、キャラクターに好感をもてる作品だと思います。モンスターに戦わせるばかりでなく、もっと主人公らしい活躍や見せ場、また戦闘場面のひねりがあるとよりよかったと思います。
日本各地に異空間との扉が開き、怪物が襲来しだして4年が経つ世界。主人公・笹宮銀はまだ17歳だが、飛び抜けた戦闘異能ゆえに次元防衛組織・ホワイトキャンバスの防衛室室長を任されていた。だが「最弱が最強を倒す」状況に憧れる彼は、自分が「強すぎる」ことが不満だった。そんな彼は、自分の欲求を満たすため、雑魚能力者を集めて特訓に励むが!? 最強ひねくれ高校生と個性的な仲間たちが戦う異能バトルアクション。
人生、なにが起こるかわかったもんじゃありません。この度拙作が金賞を受賞したということで、なんというか、もう……言葉にできません! と言ったら作家としてちょっと終わりな気がします。ここはやはりシンプルに、ヤバいです! 超嬉しいです! ……あれ、もっと終わった気がするのはなんででしょう。日本語難しいです。
まだまだ至らぬ若輩者ではありますが、頑張って作品を生み出していきたいです。
よろしくお願いいたします。
今回一押しの作品です。キャラクターも、その関係性もよく練られており、筆力の高さを感じます。キャラクターを整理して、強い主人公に感情的な面でも活躍してもらえたら満点だったと思います。
想像力がモンスター化するという設定が非常に魅力的でした。個性的に書こうという意志と筆力を感じます。説明は不十分ですが、決戦にいたるドラマの盛り上がりもあり、力のある作者だと思います。
文章力、レベルの高い作品だと思います。でも、もっと主人公自身をきちんと描いてほしかったですね。主人公の強さやヒロインを鍛える理由など根幹をしっかり描けばぐっとよくなると思います。
主人公の能力のオリジナリティや、育成ものである点が高評価でした。まだ流れのままに書いている感があり、設定を使い切れていませんが、きちんとレベルアップしていける書き手だと感じました。
英国政府の組織・オウルに所属する最強魔法使い・麗美武洋は、日々、悪魔撃退をこなしながら最愛の妹・奈緒美と睦まじく暮らしていた。だが、妹が隠し事をするように。心配した武洋があとをつけたところ、奈緒美はある男子生徒の家へ。思わず乗り込んだ武洋は、奈緒美の意外な望みを知らされて!?
まずはじめに、編集部の皆様、選考委員の皆様ありがとうございました。
身に余る賞をいただき、大きな喜びにうち震えています。
世界の片隅でコツコツと書いてきたものがようやく花を咲かせてくれました。
受賞の報をいただいたときは様々な想いが胸を駆けめぐり泣き出しそうになり、最後に自然と笑顔がこぼれていました。この喜びを読者の皆様の楽しみに変えていけるよう、頑張りますので、よろしくお願いします!!
設定がキャッチーで、最強主人公がキャラ立ちしていました。乱暴な部分はありますが、楽しんで書いているのが伝わってきました。妹も王道の可愛さで、きちんと書けていると思います。
中盤まで面白く読んだのですが、後半であれっとなりました。悪役に肩入れしすぎでアンバランス、先が読める作品でした。主人公の決め台詞のかっこよさなどに、化ける可能性を感じます。
若い編集者からの受けがいい作品でした。会話のテンポがいいですし、中二感やシスコンぶりもいい。ただ、予定調和的にまとまっているので、突き抜けたところがあればもっとよかったです。
文化祭直前。女嫌いの主人公・及川弥代は、学校の階段ではいてない少女に激突される。その少女は、完璧美少女と名高いクラス委員の星宮奈々だった。弥代は彼女の秘密を守ることを約束。急に親密になった二人に興味津々な仲間たちの追及をかわしつつ、奈々の 秘密がバレないよう奔走しながら文化祭を迎えるが……!?
今回のコンテストで銀賞を頂くこととなりました佐倉唄です。ただ一言で受賞決定時の心境を表すなら「努力が報われたんだ!」といった感じでした。夢が叶うというのは本当に嬉しいものですね。電話を頂いた時は手だけではなく体が震えましたし。
さて当たり前ですが、ここをゴールとは思わず、むしろスタートと思い、これからより一層の努力を重ねていきたいです。皆様、まだまだ駆け出しの自分ですが、是非よろしくお願い致します!
女嫌い主人公のキャラが立っていて、会話の作りがうまいです。ただ、たとえばノーパン生活に慣れたヒロインなら、風対策でスカートに鉛を仕込んでる、くらい演出してほしいところでした。
ヒロインがノーパンの理由が弱すぎて、もう本当にそこだけきちんとすれば全然違う、惜しい作品だと思いました。ギャグよりの設定なのに展開がシリアスなのもアンバランスです。
主人公のキャラが立ってました。女嫌いの反動として可愛い男子を用意してベタベタさせてるのもよかったです。しかし、女嫌いのネタは既視感があったし不自然な展開が惜しかったです。
魔法学校のゴーレム科に入学した少年ターロは、本当は魔法で戦うマジックファイターになりたかった。しぶしぶ課題に取り組んでみたところ、美少女ゴーレムを生みだすことに成功する。だが、生まれたゴーレムは非常に気が強くて反抗的、しかもマジックアイテムを自在に扱える特殊なゴーレムで……!?
だんだん仲良くなって「いつもの仲間」になっていく、パーティー感が非常に好印象でした。ヒロインがゴーレムである理由や彼女の魅力が薄く、設定を活かせてないのが残念です。
作製者の心理がゴーレムに反映される、というアイディアがとてもいいと思いました。でも、だったらもっと悪役のゴーレムや、心の闇の見せ方ももっと練れたはず。惜しかったです。
「女の子のゴーレムを自分で作れる」という夢のある設定に惹かれました。ただ、そのヒロインがあまり可愛く描けていない。素材がいい分、もっと広げてほしかった作品です。
銀賞は〈シスコン魔法使い〉と〈女嫌い主人公〉がW受賞!
第27回ファンタジア大賞、金賞につづき、銀賞も2作品が決定です。
シスコン天才お兄ちゃんが妹のために大芝居を打つ「俺の妹を世界一の魔法使いにする方法」と、まさかのノーパンヒロインの秘密を守るハメに陥った女嫌いな高校生の「ノーパンツ・チラリズム」。最終選考作も非常に惜しまれながらの落選でした。
見てのとおり、明快なコンセプトと、それを体現するわかりやすいタイトルが目を惹きます。投稿者の皆さんは、「コンセプトが立っているか?」「主人公とヒロインは魅力的か?」「予想外の展開ができているか?」を重視して作品作りをしてください。一次通過した方は、評価表を見てくださいね。
各受賞作は、来年1月の刊行をめざして走り出しました。絶好調の第24回後期受賞作「空戦魔導士候補生の教官」や、ついにデビューの第26回大賞受賞作ともども、明日のファンタジア文庫を担う作家として、編集部一同プッシュしていきますので、ぜひ、応援してくださいね! 俺も目指すぜ! というあなたは、選考委員のメッセージを胸に、自信の一作を投稿してください!
ファンタジア大賞出身の3作家が贈る
後輩たちへの熱いエール!
【プロフィール】
第9回ファンタジア長編小説大賞最終選考作「ブートレガーズ 神仙酒コンチェルト」でデビュー。「BLACK BLOOD BROTHERS」、「東京レイヴンズ」の両作品で支持を集め、TVアニメ化される。「東京レイヴンズ」は今秋、12巻を刊行予定。
今回は、投稿原稿の完成度ではなく、直しやすさ、改稿したらどこまで面白くできそうかまで考えて選びました。作家をめざす人へのアドバイスとしては、「一点光るものがあるかどうか」を考えて。完成度が高くても、面白いところがないと直せない。逆にいえば、完成度が低くても「これは面白いな」「直したらぐっとよくなるな」と感じられる作品のほうが受賞できると思います。素直に書きたいことをぶつけてくださいね。
【プロフィール】
第15回ファンタジア長編小説大賞佳作受賞作「マテリアル・ナイト」でデビュー。第2作「鋼殻のレギオス」で大ブレイク、全25巻のロングシリーズとなる。新時代小説文庫にて「弾正の蜘蛛」を発売中(雨木秀介名義)。
「ノーパンツ・チラリズム」以外はバトルありのファンタジーものということで、似たジャンルが並んだ分、レベル差が見えやすい回になったと思います。どれも愛すべき点がある作品だったので、選考では悩みました。「魔法学校ゴーレム科」も本当に雰囲気のある良品だけど地味で……惜しかったです。キャラクターでもシーンでもいいので、「ここが書きたかったんだろうな」と具体的に伝わる作品が読みたいです。情熱をかけて書いてください。
【プロフィール】
第17回ファンタジア長編小説大賞佳作受賞作「マテリアルゴースト」でデビュー。第2作「生徒会の一存」は累計600万部を突破する大ヒット作品に成長する。現在執筆中の第3作「ぼくのゆうしゃ5」は8月に刊行される。
今回は『主人公が他人を成長させる作品』が多かったのですが、「逆襲のスライムトレーナー」は『主人公が説得力を持った作品』でした。主人公をきちんと見せることはとても大事です。他人を成長させる作品であれば、なお、主人公自身の魅力を描きましょう。また、作者以外にはなんともならないのが、強いアイデアや設定が一点あるかどうか。そういう「核」があれば、文章が下手でも読んでもらえる。臆せず投稿してしてください。
これまでに見たことがない設定、キャラクター、世界観が入った作品はもちろん魅力的であり、いつも求めています。ですが編集部で一番求めているものは作者の「エゴ」がこれでもかと詰まった作品です。ワンアイデア、ワンシーンでもいいので『自分が面白いと思ったことを編集部、選考委員、その先の読者にも「面白い」と思ってもらいたい!』そんな想いが込められた作品はやはり目に留まります。マイナスを補うぐらいの「エゴ」を貫き通した作品で、ぜひ未来のライバルである選考委員、そして編集部を唸らせてください。
第27回ファンタジア大賞、三次選考を通過した作品は
この5本になりました!
この5作品から、雨木シュウスケ、あざの耕平、葵せきな+ファンタジア文庫編集長による最終選考会で受賞作が決定します!
出るか!? 大賞!!
受賞作は、7月20日ごろ、ドラゴンマガジン及び当ページにて発表いたします。
一次通過作品の評価表の公開も同時期を予定しております。
第28回の応募もお待ちしております!
ファンタジア大賞を引き続きよろしくお願いします。
お待たせしました!
第27回ファンタジア大賞、二次選考を通過した作品は
この11本となりました!!
この中から、あざの耕平、雨木シュウスケ、葵せきな、ファンタジア文庫編集長による最終選考会に進出する作品が決まります。
三次選考の結果は6月20日ごろ、受賞作は7月20日ごろ発表の予定です。
富士見ラノベ文芸大賞ともども、ファンタジア大賞をよろしくお願いします!
お待たせしました!
第27回ファンタジア大賞の一次選考が終了しましたので、
一次突破タイトルをお知らせいたします。
第27回の一次突破タイトルはご覧の116本です!
こちらの作品は、全審査終了後に10段階評価表をバックしますので、楽しみにしていてくださいね。
二次通過作品の発表は5月下旬予定です。
第27回は半期のみの回となりますので(現在は第28回前期を募集中です)、この中からすべての受賞作が決定します。
引き続き、よろしくお願いします!