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 米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)は2018年9月20日、音声アシスタント「Alexa」を搭載するデジタル家電を実現する開発キット「Alexa Connect Kit(ACK)」を発表した。デバイスメーカーはACKを組み込むだけで、音声操作が可能な製品を開発できる。キットの価格は数ドル程度。

 ACKは家電製品に組み込む小型のボードで、Wi-Fi経由でアマゾンのクラウドに接続し、Alexaの音声認識機能や自然言語処理機能を呼び出す機能を備える。デバイスメーカーは独自にWi-Fi接続機能やクラウドに接続する機能などを作り込む必要がなくなる。アマゾンは50行のコードを記述するだけで、Alexa搭載デバイスが実現可能になるとする。

Alexa Connect Kit(ACK)
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 ACKは家電メーカーの米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)や米ハミルトンビーチ(Hamilton Beach)なども採用を発表済み。アマゾンはACKの提供によってAlexa搭載家電の種類を増やす狙いだ。アマゾン自身もACKをAlexa搭載家電の開発に使った。9月20日に発表したAlexa搭載電子レンジ「AmazonBasics Microwave」が最初の例だという。

 デバイスとクラウドとの通信は暗号化されている。またACK搭載デバイスをクラウド経由で管理することも可能。この管理機能は米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)が提供するIoT(インターネット・オブ・シングズ)機器の管理サービス「AWS IoT」ベースで構築されている。