チト古くて恐縮ですが、平成11年のデータによると
日本で生産されている緑茶(いわゆる日本茶)は年間約88500トン
その44.3%が静岡県で生産(栽培)されています
次に多いのは、なんと鹿児島県。20.8%の生産量を誇ります
以下三重県の8.3%、宮崎県の3.5%と続きます

さらに九州勢は、鹿児島に
宮崎、福岡、佐賀、熊本を加えると31.2%となり静岡に迫る勢いです
あらら・・ら・・・ら・・
宇治茶で名高い京都府は意外や意外それ以外
奈良県と肩を並べてなななんと~
実に3.4%という
ずいぶん少ない生産量じゃあありませんか
それでは、なぜ宇治茶が、これほどまでに有名なのでしょうか。
その理由としては
煎茶の発祥の地であること
伝統と品質にこだわりを持つ茶農家が多いこと
などがあげられますが
それにもまして
お茶の品質・・・つまり、味、香、見た目・・・を左右する
決定的要件である気候や地理的条件、すなわち
お茶の栽培に好都合な条件がすべて揃った
ここ京都南部の宇治市周辺の地(山城地区)に
おいしいお茶を作り出す要因が根底にあり
その人気を維持していると言っても過言ではないでしょう

昼夜の温度差があって霧が発生しやすいこと

近くに大きな河川があって降雨量が多いこと

水はけのよい山間地であることなどが主な理由です
なぜに宇治茶か
ちなみに上質のお茶とは
香り高く、深い味わいがあり、色鮮やか
小さ目で色や形が揃っており
粉っぽく崩れてないものを言います
本来宇治茶は
青製煎茶法と呼ばれる製法(いやゆる緑茶)の
発祥の地でもあり
色鮮やかで形の崩れにくい
浅蒸しのものが主流だったのですが
最近では
味の濃いものを好まれる傾向が強くなっていることから
深蒸しのものも徐々に増えてきております

見た目や、香りだけではなく
深い味わいのあるお茶を好む方が多くなった為と思いきや
実は、せっかちでゆっくりお茶を入れる時間がないから
早く濃い味の出るお茶が好まれる傾向になってきている
のではないかといわれています

お茶は、新芽を摘み採ったあと
蒸気で短時間蒸して発酵を止め
丹念に揉(も)みながら時間をかけて乾燥させていきます
この段階で茶葉は、細長いコヨリ状になります
葉を揉むことで、お湯を注いだとき
お茶のうま味が出やすくなるわけですが
この製法こそが宇治田原町の茶農家で
あの有名なお茶漬けの永谷園の創始者の兄、
永谷宗円翁(宗七郎)により創案された
青製製茶法(宇治製法)なのです
それまでは、いわゆる番茶のように
茶色のお茶だったんですって
これが煎茶のルーツなのです
宇治茶は
この伝統の製法技術をうまく生かしながら機械化され
現在、碾茶(てんちゃ)=(抹茶の元)や玉露を手摘みする以外は
摘み採りから乾燥
そしてその後の精製、選別、袋詰めに至るまで
そのほとんどの工程が
風流なカスリ姿の茶摘み風景とは裏腹に
機械化された産業として発展しています
この家で煎茶は最初に作られました

今も文化財として江戸時代中期の
姿をそのままに保存されている
永谷宗円翁の生家です

(京都府綴喜郡宇治田原町湯屋谷)
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