「うきよのおはなし(はてな)」一周年記念企画、『男色比翼鳥』巻1の1読み直しの続きだよ!
取り上げて欲しい作品やテーマは引き続き募集中だよ!
※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しております。
男色比翼鳥 6巻. [1] - 国立国会図書館デジタルコレクション
※画像はクリックすると拡大します。
【翻刻】
越(こへ)よなんじらが姿(すがた)ハ勿論(もちろん)鳥のかたちも見ゑまし
すこしもはやく急(いそげ)/\との給ふ御聲(ミこへ)もかすかに
御影(ミかげ)は消(き)へテあともなし二少年(せうねん)心レ信(しんじん)きものめいじ
御あとをふしおがみ彼(かの)鳥に飛のればこの鳥飛と
もなくはしる共おほえず下総国(しもをさのくに)石原(いしハら)しひの木の
元(もと)ゑ両人をおろし置(をき)鳥ハこくうに飛さりぬ緑之助
音羽之丞はせんかたなみのよるべなくしばしあきれ
て是ハ/\めいよな事じやゑ
※赤字が前回のくずし字クイズの答えです。
[くずし字クイズの補足説明]
【現代語表記】
越えよ。
汝(なんじ)らが姿(すがた)は勿論(もちろん)、鳥の形も見えまじ。
少しも早く、急(いそ)げ急げ。」
と宣(のたま)う御声(みこえ)も微(かす)かに、御影(みかげ)は消(き)えて、跡も無し。
二少年(しょうねん)信心(しんじん)肝に銘じ、御跡を伏し拝み、彼(か)の鳥に飛び乗れば、この鳥、飛ぶともなく、走る共覚えず、下総国(しもおさのくに)石原(いしはら)、椎(しい)の木の元(もと)へ、両人を降ろし置(お)き、鳥は虚空に飛去りぬ。
緑之助、音羽之丞は、詮方(せんかた)波の寄る辺(べ)無く[「詮方無く」の間に「波(なみ)の寄る辺」という言葉を言葉遊び的に挿入している]、しばし呆(あき)れて、
「是は是は、名誉な事じゃえ。」
【さっくり現代語訳】
[「すぐにこの鳥に乗り、下総国に]向かうのだ。
お前たちの姿はもちろん、この鳥の姿も誰にも見えないから安心しろ。
少しでも早く行け、急ぐのだ。」
とおっしゃる声をかすかに残し、文殊様の姿は消えて跡形もなくなった。
二人の少年は、文殊様への信仰を心に深く誓い、文殊様がいらっしゃった場所を伏し拝み、その鳥に飛び乗りました。
この鳥は、飛ぶわけでも歩くわけでもなく、いつの間にか下総国石原[現在の東京都墨田区]に着いて、椎の木の下に二人を降ろして置き去りにし、空に飛んで行ったのでした。
緑之助と音羽之丞は、どうしたものかと、しばらく呆然として、
「これはこれは、不思議なことじゃ。」
と、言うしかありませんでした。
【解説】
比翼鳥、二人をまさかの放置プレイ(笑)
さて、巻一の一はここでおしまいです。
話は巻一の二に続くのですが、どういたしましょう?
このまま続けて読むのか、新しいお話を読み始めるか?
みなさまの意見を聞いて決めたいと思いますので、コメよろしくです。
三つ目コーナー
あのお、私も出番無くて、ずっと放置プレイくらってんですけど。。。
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