社会あおなみ線、空港延伸構想 名古屋市、アクセス強化名古屋市の第3セクター、名古屋臨海高速鉄道あおなみ線(名古屋―金城ふ頭)の中部国際空港までの延伸を検討するため、名古屋市は来年度の早い段階で愛知県と共同の検討組織の立ち上げを目指す。2027年のリニア中央新幹線の開業に向け中部国際空港の2本目滑走路実現に向けた機運が高まる中、空港アクセスの強化が必要と判断した。 21日の名古屋市議会本会議で、渡辺義郎市議(自民)が「2本目滑走路に伴う交通アクセスの強化を今すぐにでも検討しないといけない」と質問し、広沢一郎副市長が「19年度早々に調査検討ができる組織が立ち上がるよう、積極的に県はじめ関係者に働き掛ける」と回答。河村たかし市長も「来年度の初めには新しい組織を間に合わせる」と市の組織改編を行うことを明かした。 市によると、あおなみ線延伸ルートは金城ふ頭から海底トンネルまたは高架で知多半島につなぎ、名鉄常滑線の新舞子駅(愛知県知多市)付近に接続するなどの可能性がある。 ただ、乗客数が開業前の需要予測を下回っている上、接続する場合の名鉄との交渉や金城ふ頭駅から先の工事をどこが担うかなど解決しなければならない課題も多い。 延伸構想は1997年、愛知県や名古屋市による検討組織が整備に向けた検討を進める方針を決定。2004年、市は延伸の事業費を約800億円と試算していた。 一方、中部国際空港は景気回復に伴うビジネス利用や外国人観光客の増加で新規路線の開設や増便が相次ぎ、本年度は過去最高だった05年度の開港時の旅客数1235万人を超す1300万人を見込む。 この流れを受け、愛知、岐阜、三重県の首長や議員らは国に2本目滑走路事業化の要望を活発化。今年7月、石井啓一国土交通相から前向きな回答を得た。 9月には台風21号による高潮の影響で関西国際空港の連絡橋にタンカーが衝突し、空港の旅客が孤立する事態となり、災害時の輸送体制の確保の重要性が浮き彫りになっている。 中部国際空港への鉄道アクセスは現在、名鉄による一路線しかない。 (中日新聞) 今、あなたにオススメ Recommended by
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