続いて自民党の総裁選です。
先ほど、こちらで大いに語った
安倍総理と石破元幹事長。
この国の未来をどう考えるのでしょうか。
ゴルフをやってると、
何かよからぬことをしてるのかという
誤解を恐らく持っているのだろうと思いますが。
今夜は自民党総裁選に立候補した
お二人を招いて討論を行いたいと思います。
ご紹介いたします、自民党総裁の安倍晋三内閣総理大臣です。
こんばんは、よろしくお願いします
そして石破茂元幹事長です。
こんばんは、よろしくお願いいたします。
ぜひ骨太の議論をお願いしたいと思います。
そしてTBS政治部の遊佐部長にも
議論に加わっていただきます。
今夜はできるだけたくさん議論をしていただきたいので
お1人1分程度でお話ししていただくようお願いいたします。
1分を過ぎますと、こちらのランプが点滅いたします。
早速ですが、まずこちらをご覧ください。
10日の会見で安倍総理が示した
安倍政権の6年の成果です。
安倍総理は告示後初めての演説で
アベノミクスの成果を強調した。
安倍総理は景気回復が地方にも広がっているとし、
地方税収が過去最高の40兆円になったとした。
野党側の格差が広がっているとの指摘に対しては、こう反論。
数字で示したアベノミクスの実績。
果たして国民の実感は…
今のVTRにもありましたけど
株価とか雇用は非常はそういう意味では成果が上がっているんです
けど、
一方で経済ですから、光と影の部分もありまして
こういう数字もあるんです。
各種の調査で大体こんな数字なので、
株を持ってる人がこれくらいの数字に近いということもあって
恩恵がいま一つ広がりがない、この点についていかがですか?
今の生活に満足しているかという調査がございますね。
これは相当多数の世帯で調査をしている数字です。
これはご承知のように74.7%、
過去最高になっています。
一方、満足していないという数字は
過去最低になっている。
ですから、数値で我々は言うしかないですね、
満足度がどこかと。
これはずっと今の数値については
継続的に皆さん計測はしておられませんよね。
10年前に計測しておられませんよね。
我々政権とる前、計測しておられませんよね。
ですから、比較ができないんですが
その中で例えば株価が上がった。
例えば株を持っている人しか利益を得ていないのかといえば
それはそうではなくて、
例えば年金の運用は株式市場で運用しています。
これは53兆円プラスになりました。
140兆円規模が53兆円規模
大きくなってますから、今、年金財政で
大変だという話、あまりしてませんよね。
そういう意味において経済の指標をよくしていくことが
大切であって、みんな働く場があるかどうか。
ですが例えば正規雇用、政権交代前は
2人に1人分の正規の雇用しかなかったんですが、
今は1人の正社員になりたい人に対して
1人分の正規の雇用がある。
先ほどの発言は訂正しなければいけないんですが、
生活保護世帯の高校進学率ですが、
その後、高校進学率も言っておりますが
あれは高校進学率が8割台だったのが
9割を初めて超えた。
大学進学率は1人親家庭の皆さん家庭が
24%から42%になったということです。
石破さん、今の実感の問題、いかがですか?
有効求人倍率が全部1を超えた。
でも、給料は上がらないのは何でなんだろうねということだと思いま
す。
それは雇用のシフトが起こってるので、
男性から女性の非正規に移っている、
製造業からサービス業に移っている、
生産年齢人口から高齢者層に移っている。
そういう雇用のシフトが起こっているわけですよ。
シフトしちゃった側の方がなべて
生産性は低い、給料は低い。
だから有効求人倍率が
全国で1を超えても給料が上がらないということが起こるんですね。
もう1つは、つい最近のデータですけど
全国24万社、リーマン・ショックからちょうど10年。
どうなったんでしょうね。
利益は62%増えたんです。
売り上げは2%減ったんです。
売り上げが2%減って、
利益が62%増えたって、
これどういうことなんだ、
どこかでコストカットが行われているわけですね。
そうでないと、こういう数字になりませんのでね。
ですから株が上がった、いいことです。
有効求人倍率が上がった、いいことですね、
大企業がもうかった、いいことですね。
じゃあそれがそのまま地方や中小企業に行くかというと
将来不安といいますか、
社会保障は大丈夫かなとか、
国が1000兆円の借金があるものだから
誰か払わなきゃいけないということになると
将来不安について、社会保障を含めて
安倍総理はどういうふうに考えますか?
今の間違いなのでもう1つ言いますと
働き盛りの世代については、
非正規から正規に移る方のほうが
正規から非正規に移る方、逆転しました。
ですから、それは違うんです。
しかし、高齢者が増えてますから
退職した方は継続使用で増えてますよ。
でも、働き盛りはそうではありません。
それが実際問題として、
正社員の有効求人倍率が増えているんですから
非正規の人が正規に移ろうと思ったらできるんです。
例えば富山県や福井県でも
正規の有効求人倍率が1.1617になっている。
これはもちろん史上初めてのことなんですが。
それと給料が上がってないわけではありません。
最大賃金120円以上上がりましたね。
今年度は26円、これは28年ぶりの高い水準で上げています。
そして中小小規模事業者については
この20年間で最も高い水準で上がっている。
もちろん企業が上げていく収益の伸び率よりまだ低い、
これは残念です。
でも10%利益が上がったからって
10%給料上がりませんよね。
10%下がったら、10%下げないのと同じことですから
これからもっとしっかりと伸びるようにしていきたい。
将来不安については、財政健全化、
APBの目標を25年にしましたから
しっかりとこれは到達するように、
例えば税収も過去最高の税収、
60兆円を超えるような状況になってきました。
税収を増やし、そして歳出もしっかりと
適正化を行いながら財政健全化も進めていきたいと考えています。
石破さん、将来不安があるので
消費がなかなか伸びてこないと、
この辺はどうご覧になっていますか?
それはこれだけ金利が低くて、
貯金が増えてるっていうのは一体どういうことなんだろうねという
ことは
我々は真摯に受け止めないといけないと思いますよ。
今の20代、30代、40代の方々が
本当にこの国の債務はどうなっていくんだろうか。
年金は仕組みとして破綻しないけれども、
もらう額って減っていくんじゃないだろうか。
医療や介護ってのはものすごい増えてるわけですよね。
西暦2040年には社会保障費って
1.6倍に増えますので
そうなったら本当に医療が受けられるんだろうか、
介護は受けられるんだろうか、
そういう不安はものすごくあるわけです。
これは安心ですよってことを示していかないと
どうしても手元に現金を置いておこう、
そういう方々が増えるのは
これは自然の成り行きだと思ってますね。
ですから、消費税を上げますだけではダメなのであって、
社会保障をどうやって変えていきますかというのを
一緒にやっていかないと、これは
手元にお金が残るだけということになってしまう。
そうすると経済が回らないということになります。
それは社会保障の改革と併せてやることが必要です。
続いては、こちらのテーマです。
安倍政権を大きく揺るがしたモリカケ問題。
問われたのは利害関係者との距離感。
国有地を格安で購入した森友学園。
名誉校長を務めていたのは昭恵夫人だった。
財務省は当時、理財局長を務めていた佐川氏のもと
決裁文書から昭恵夫人の名前を消すなど、
改ざんにも手を染めていた。
一方、52年ぶりに新設された獣医学部。
加計学園が事業者に決まる前、
安倍総理と加計学園の理事長は
何度もゴルフや食事をともにしていた。
安倍総理はその当時、加計学園が
獣医学部新設を計画していることを
知らなかったとしている。
しかし、これより2年ほど前の愛媛県の文書には
当時の総理秘書官が
本件は首相案件と発言していたと記されていた。
ただ、本人は発言を否定していて、
食い違いを見せている。
まず森友学園問題ですが
振り返ってみますと、安倍総理がかかわっていたら
総理も国会議員も辞めるという答弁がありました。
あの段階で仮にしても総理が
もし自分と昭恵夫人の問題があるなら
調べてみよう、精査してみようということで
しっかりと精査して決裁文書もチェックしていれば
問題はこんなに広がらなかったような気がするんですが
その辺の反省はいかがですか?
確かに私の妻が名誉校長を務めていた、
そして私の友人が関わっていたことでありますから、
国民の皆様が疑念を持たれても当然のことだろうと思います。
しかし、私自身が一切指示をしていないということは
明確に自信を持っていました。
妻自身が売買に、あるいは認可にかかわるはずがないということにつ
いても
確信をしておりましたから
あのように申し上げた。
事実、4000ページ、これは皆さんも読んでおられないと思います
が、
読みましたけど。
本当ですか?はい、読みました、仕事上。
あの4000ページに私が指示したと出ていますか、出ていませんよ
ね。
うちの家内が頼んだと出ていましたか、出ていなかったですよね。
それは明らかになっている。しかし、一方、そういう疑いを持た
れても
これは当然だと思いますから、我々もしっかりとそういう意味におい
ては今後、李下に冠を正さずという気持ちで
対応していかなければいけない。
今、読んでないんじゃないですかと失礼なことも言いましたが
でも多くの方は4000ページも読みませんよね。
その上で報道されている。
あと、先ほど秘書官が会ったと、
それはもう秘書官も認めました。
しかし、あれから獣医学部の議論が始まったという報道が
随分ありました。
そうではなくて半年前に特区会議で有志者が
発議をして、そこから議論が始まりました。
この問題については、ほとんど報道されていないんですね。
こっちは報道されていない。
半年前に実はその議論が始まっていたのに、
でも、ここから議論が始まったかの報道がありましたので
そういう誤解についても質問されれば
1つ1つ丁寧にお答えしていきたいと考えています。
それから森友学園の国会の議論の中で、
総理の答弁の中でも
佐川さんの国税庁長官になったことに
適材適所だったという答弁があったんですね。
あれはやはり一般の国民からすると
そうかなという恐らく素朴な反応があると思うんですけど、
この辺はいかがですか?
基本的に人事については
どういう人をどういうポストにつけるということについては、
大臣が考え、
最終的には我々がそれを承認するということでありますが
基本的には適材適所ではない人事を
我々、行うつもりはありませんから
そういう意味でそうお答えしているところでございます。
やはり加計孝太郎さんが、いずれ利害関係者になる可能性があったん
ですね。
許認可という点で。
利害関係者になるかもしれない加計さんと頻繁にゴルフ・会食を
重ねたというのは率直に言って、総理、
まずかったなという気持ちはあるんですか?
結果としては
そういう形になりましたので、
今から考えれば、
そういう結果になると私は思ってもみなかったですから。
今から考えれば、そういうことにも気をつけるべきだったなと。
ただはっきりと申し上げておきたいのは
私はいわゆる利害関係者から1円も献金を受けていないわけですか
ら
加計さんからもそうですし、
もちろん獣医師会からも全く私は献金を一円も受けていません。
そういう意味においては今までの様々な国会を巡る
事件とは一切かかわりがない話であって、
一部報道では、ロッキード事件と同じだという
報道もずいぶんなされましたよ。
私の妻の名前でアッキード事件という、
いわばレッテル貼りも報道でなされていました。
しかし、そういうことではなくて献金は
一切ないということは明らかになっていますよね。
しかし、ただ今、星さんがおっしゃったように
友人であるから疑われるということについては
注意深くしていなければならないと思っています。
例えば金融庁の幹部が
友達だからといってメガバンクの頭取と
これほどゴルフとか会食を
頻繁に重ねること自体、いいかなということになるんですよね。
ただ、星さんおっしゃっているのは
そういう利害関係があったから親しくするというのではなくて、
もともとの友人ですから、
利害関係ができて、例えばかつての財務省の大蔵省時代の事件があり
ましたよね。
あれは利害関係ができて
付き合いができた。
私の場合はずっとつき合っているわけです。
利害関係ができてから友人になったわけではないわけですから、
ですから金融庁の人が知り合うというのは
例えば仕事柄知り合うわけですよね。
それとは全然違うというところを、
意図的にそういう…
学生時代の友達でも金融庁の幹部と
ゼネコンの頭取はゴルフをしてはいけませんよ。
ゼネコン?メガバンクの人と金融庁の幹部は
学生時代に友達だったからいいだろうという理由にはならないです
よね。
ゴルフをしてはいけないというのは…。
ゴルフと会食をしてごちそうになったり。
石破さんでしたら、例えば加計さんのような立場にある方と
お友達であったとしても、ゴルフはしますか?
それは自分が権限を持ってるときはしません、少なくとも。
ですから、職務権限を持っているわけですよね。
私も国家戦略特区担当大臣でした。
少なくとも、そういう権限を持ってる間は
接触はしない。
それはあらぬ誤解を招いてはいけませんので、
そういうことだと私は思っています。
ですから、そこは本当に長年の友人であっても
私もいますよ、そういう友人は。
ですけども職務権限を持ってる間は
それは接触はしない、そういうもんだと思っています。
ただ、星さんゴルフに偏見を持っておられると思います。
今、オリンピックの種目になっていますから、
ゴルフがダメで、
テニスはいいのか、将棋はいいのかということなのだろうと思います
よ。
ただ、公務員の倫理規程の中には
ゴルフ入っていて、これはいろんな議論があります。
ゴルフをやっておられる方からは本当に
なくしてもらいたいと強い要請もあります。
色眼鏡で見られますから。
ゴルフをやっていると何かよからぬことをしているのかという
誤解を恐らく持ってるんだろうと思いますが
そうではないですよ。
ゴルフもスポーツの1つですから。
その中において、そういう規程があれば従うのが当然のことですし
公務員には公務員の倫理規程がありますから
その中で動いている。
でも政治家の場合は、例えば私、
経済界の人たちともゴルフをします。
それがよくて、こういう位の人ならいいけれども、
あまり世の中から知られてない人と
やってはならないということでおっしゃっているのであれば。
いや、利害関係者ということで言っています。
利害関係者ということであれば、
私は一銭も政治献金を受けていませんから
そこではちゃんと私は自分の分を払っています。
許認可を申請する人と…
許認可を申請してるかどうかは私はそのとき
実際に本当に知らなかったわけですから。
あと星さん、大切なことは、
本質論をここで議論したいと思うんですが
政治というのはプロセスが果たして
透明で適切かということだと思います。
その意味においては、この獣医学部を初め
トップの問題については
議事録を公開しております。
そして特区プロセスに関わってきた人たち、
八田座長を初め多くの方々、
あまり皆さん、それは取り上げていただけないんですが、
一点のくもりもないということを明確におっしゃっていますよね。
この方々が決めていくわけであります。
ですから、そこが果たしてどうかということを
ちゃんと見ていく必要があるんだろうと思います。
ただ、議事録自体を
誰がこう言った、ああ言ったということは
ちゃんとその人に確かめて議事録を書いていこうということに
今度は変えていきます。
より一層、透明性を高めていく必要は
あるのかなと思います。
今後もこの問題については
今のように問われれば、しっかりと
お答えをしていきたいと思いますので
公平な報道をよろしくお願いします。
次の話題に入りますが。続いてはこちらです。
杉田議員の発言です。
安倍さん、杉田さんは謝罪も撤回もされていませんよね?
党としても処分していない。
私たち夫婦も残念ながら子宝に恵まれていません。
だからといって、生産性がないと言うと、大変つらい思いに
私も妻もなります。
ですから、本人、政治家というのは
そういう自分の言葉によって
人がどのように傷ついていくかということについては
十分に考えながら発言をしていくべきなんだろうなと
こう思います。
我々、同じ自民党ですから、あなたはもう辞めろというのではなくて
まだ若いですから、こういうことをこれからしっかりと
注意しながら仕事をしていってもらいたいと
先輩としては、そういうふうに私は申し上げていきたいと思いますし
党としても多様性について
尊重するつもりであります。
私も、例えばルクセンブルグの首相は
もう同性婚をしていることをカミングアウトしていますが
彼は最も親しいヨーロッパの首脳の1人です。
彼からは何かヨーロッパでわからないこと、
困ったことがあればすぐに電話してもらいたいと
携帯電話の番号まで聞いています。
つまり、そういう多様性が今、
世界で求められている中において
それを十分理解していくことが
求められているんだろうなと思いますし、
自民党がそういう党ではないということは
申し上げておきたいと思っております。
石破さんはいかがですか?
当たり前の話ですけれども、
お子さんを産まないのは生産性がないのです、
それは生産性の理解が全然足りないんじゃないですか。
今、我々は生産性を上げていかなければいけない。
このお金出しても、こんなもの欲しいなという
商品をつくっていく、
それが経済学的に言う生産性であって、
お子さんを産む、産まないなんて何の関係もないです。
それは生産性が低いのですと言い切ること、
それは私は全く正しいことだとは思わないし、多様な意見がある、だ
からいいんだという自民党であっていいとは私は思わないです。
これでどれほど傷ついた人がいるだろうか。
そういう人たちは何の偏見もなく
個人として尊重される、
それが自由民主党の目指す姿なのであって
そういう人たちの気持ちを傷つけていいなどということにならない
し
私も総理も中国ブロックですけど、
この方、中国ブロックの実比例第1位です。
我々中国地方が出しているということになっているわけです。
一票入れてくださった方々に我々は
説明する責任を負ってるんです。
彼女が1位になったというのは解散のその日に知りました。
それは本当にいいことだろうか。
自民党のいろんな人たちがいる、
中国ブロックにもいる。
党のために一生懸命頑張っている人もいる。
そういう人たちと比較をしてみて
誰がいいんだろうということを決めるのは
やっぱり党が国民に対して果たすべき
責任だと私は思っているので
これが多様性がある、いいことだ、
私はそんな自民党であってほしいとは思わない。
石破さんに1つ、お聞きしたかったんですが
尊敬する政治家として田中角栄さんと竹下さんを挙げてますよね。
田中さんとか竹下さんは
どんどん仲間が増えて、派閥が大きくなって
100人、120人になってきましたけど
石破さん、いま一つ増えないのは、
何かどういう理由があると自分で見ていますか?
お金ですか、それとも性格?
お金はそんなにないですけどね。
でも、やっぱりもっと食事をしなさいとか
もっとお酒を飲みなさいとか言われるんですけどね、
私は派閥がどこであろうと、大臣のときも、
幹事長のときも政調会長のときも
私が今日お会いに行く人、何派だっけってことが多くて
一番選挙、この人頼みますよ、
自民党の同士をお願いしますよということは
私は回数としては誰よりも多く言ってたかもしれない。
ですから、その人が国会議員になる
そのお手伝いをするというのが
私は一番大事なことだなと思っています。
ですけど、今の星さんのご指摘は、
自分にも至らないところがあるんだろうねと思っていて
お前ね、本ばっかり読んでないで
もっと飲むんだよというご指摘は
もっと謙虚に受けとめなきゃいけない。
飲まないわけじゃないんですけどね。
時間が押してきましたので、
最後、憲法の話題をしたいと思うんですが、
確かに今回の総裁選では
焦点になっていますけれども、
世論調査をすると、いつも
憲法のランク低いんですね。
これは安倍さん、エネルギーを
つぎ込んでほしいのはここじゃないと
世の中の人は思ってるんじゃないかという意思表示とも見えるんで
すが
その辺はどう思いますか?
それは本当にそうなんだろうと思います。
自民党が六十数年前に結党されたのには理由があって
当時の自由党と民主党は本当に仲が悪かった。
これは星さん、ご存じのとおりですが、一緒になったのは理由があって
1つは占領時代に決められたものを変えていこうと。
保守同士がいがみ合っていたらできない。
そこで憲法とか教育基本法がそうです。
2番目の目標は、当時まだ貧しかった、
やはり安定した勢力をつくって、
そして安定的に経済政策をして豊かになっていこうと。
この2番目の目標をずっと私は進めてきて
かなり達成されてきたと。
しかし、1番目の目標は後回しにされた。
これは政治的に資産もかかりますよ。
私にとってもたくさんリスクがある。
でもやっぱり私は当選当初から
憲法改正に取り組んでいくということを申し上げてきた。
ハードルは高いですけれども、
6年間、既に任期を務めさせていただいた以上は
これに挑戦していきたいと思っています。
石破さんは、憲法改正の議論は
野党を巻き込んでやるべきだという立場だと思うんですが
特に今、野党第1党、第2党、
この辺との間合い、話し合いは
どういうふうに考えていますか?
日本国憲法ですから、国の最高法規ですから、
1つでも多くの政党、
1人でも多い方の賛同を得なければいけない。
法律とはワケが違いますのでね。
ですから、私は今、当選11回ですけれども、
選挙のときに憲法について語らなかったことは
一度もない、
必ず語る。
関心が低くても。
国民の皆さん方が日々憲法について関心を持っているはずがないん
です。
我々がいかに語るかなんです。
どうせわかってもらえないやとか
票にならないやとか、
だったら押し切っちゃおう、
そういうことであってはいけないので
じゃあ9条に限らず
ほかにもいろいろな条文があります。
常に選挙のときに、選挙でなくても
こちらから語るってことをやらなければ
国民の理解は高まっていかない。
どうせわからないからというような、
そんなことをしてはいけない、
そういう地道な努力をしつつ、
なお国民が、早くやってほしいねと言っている
年金とか、医療とかに力を注いでいく、
そういうものだと思います。
安倍さん、最後になりますが、
野党第1党、第2党との話し合い、
それが必要なのか、
それとも仮に話し合いが整わなくても
やった方がいいのか、その辺はどう考えていますか?
憲法改正は、今、石破さんが押し切っていいものではないと。
これ、憲法は押し切れません。
国会は衆・参で3分の2で発議するのであって
決めるのは国会ではありません。
発議もするときに野党…
決めるのは国民の皆さんが決めるんですね。
これはまさに国民の皆さんが権利を行使する、
反対であろうと賛成であろうと行使するわけであります。
国会はこういう案はどうですかということで提供するにしかすぎな
いと
私は思っています。
国民の理解を得るためには、まず案を出さないと
理解のしようがありませんよね。
ですから、まず案を提出して、
もちろん第1党、第2党、
みんなが賛成していただければありがたいんですが
第1党の例えば枝野さんは、
安倍政権の間は憲法を議論しないとおっしゃってますよね。
それであれば、これはしようがないなという気がしますが
例えば、ほかの党の方は
大分理解を示していただいている方もありますから
できるだけ多くの方々に
賛成していただきたいと思っています。
そうすると立憲民主党の枝野さんとも
粘り強く協議していくと?
安倍晋三が嫌いかもしれませんが、
好き嫌いで判断しないで、
中身で決めてくださいよということですね。
でも、どこかで打ち切るという考えは?
3分の2ですから、どこかで打ち切るって
最終的に成立しませんから。
成立するのは国民が投票するんですね。
国民の皆さんは、では自分たちの権利をどうしてくれるんだよと、
3分の1ちょっとの人たちが反対していれば
自分たち国民の権利行使できないのということでもありますよね。
例えば政権を長らく安定的に進めていきたいのであれば
憲法改正なんか私はやりませんよ、総理のイスに座っていたいんであ
れば。
そうではなくて、目指すべきことを
しっかり責任を持ってやっていきたいと私は考えています。
まだまだたくさんお話ししたいことあるんですが
時間が来てしまいました。
また機会があったら、ぜひ議論をいただきたいと思います。
ありがとうございました。
経済や憲法など多岐にわたる討論でしたが、
星さんが注目したところはどこですか?
やはり加計孝太郎さんとのゴルフや会食の問題に
安倍総理がどういうふうに率直に
答えるかというのに注目したんですね。
政府に許認可を求める加計さん、
許認可を与える安倍総理という立場ですから、
やはり慎重であるべきだという気がするので
そういう角度から質問しましたが
安倍さんは許認可を申請するかどうか
知らなかったんだという反応なんですね。
これは恐らくこれからも国会で
相当議論になると思いますので、
注目していきたいと思います。
その点、石破さんの見解は明確でしたよね。
石破さんは職務権限を持っている大臣などを
務めてるときは、やはり利害関係者との
接触は謹むべきだというスタンスでして
それは明白でしたね。
そこは安倍さんとの差は
はっきり出たかなという気がしますね。