仕事がはかどる、片付く、生産性が向上する。7つの殿堂入りタスク管理術
- カテゴリー:
- KNOWLEDGE
2018年7月14日、ライフハッカー[日本版]は10周年を迎えました。
これまでたくさんの仕事術を紹介した中から、最近になって、ライフハック、とくにタスク管理について興味を持ち始めた読者のために、生産性が向上する7つの殿堂入りのタスク管理術をご紹介します。
1.GTD(Getting Things Done)
「GTD」は、生産性アップの金字塔です。
簡単に言えば、GTDとは、やることや、その優先事項、スケジュールなどを実行しやすくするために整理するための考え方です。
「GTDは複雑だ」という意見もありますが、それは自分で複雑にしているから。GTDには、厳格なルールがありません。
自分に合わせて、他の手法と組み合わせたり、アプリや手帳などの道具を自由に使えます。この記事では、GTDの基本理念をご紹介します。GTDには、5つの基本ステップがあります。
GTDの5つの基本ステップ
収集:
気になるものを、すべて書き出します。気になるものとは、アイディア、やりたいこと、やらなきゃいけないこと、買うもの、片付けたいものなど、「行動が伴うすべて」です。
書き出す先は、ノートでも、パソコンでも、アプリでも、自由です。しかし、本当にすべて書き出す必要はありません。GTDはあくまでも理念。自分に合わせて実践しましょう。
明確化:
先に書き出したものを、「具体的で実行可能なステップ」と「理想的な成果」に明確化します。
例えば、「GTDを始める」では大雑把すぎます。アプリを探す、本を買う、やることを書き出すなど、もっと細かいタスクに分解します。また、その場で1分に片付けるタスクは、その場で片付けます。分解には、後に説明する「SMART」が役立ちます。
整理:
先ほど、実行可能な単位まで分解したタスクを、優先度、予定日、締め切り、種類などにカテゴリわけします。
この段階では、まだタスクの実行はしません。スケジュールを決め、リマインダーをセットするだけです。
優先順位を決めるのには、後に説明するアイゼンハワーマトリクスが役立ちます。
見直し:
GTDの発案者David Allen氏は、見直し(レビュー)のことを「成功の鍵」と呼んでいます。
なぜなら、部屋と同じで、定期的に整理しないとGTDは散らかるからです。すでに終えたタスクのチェック忘れや、予定の書き忘れを防ぐために、定期的にToDoリストを見直しましょう。
実行:
GTDで整理されたカレンダーやTodoリストに従い、タスクを実行します。
「GTDを始める」のような大きすぎて尻込みするようなタスクではなく、「ライフハッカーのGTD記事を検索」のような取りかかりやすい具体的で実行可能なタスクになっているので、スムーズに実行できるでしょう。
関連記事:
2.カンバン
カンバンは、付箋紙で始められるお手軽なタスク管理手法です。
ルールはたった2つ。そのルールに従うだけで、手持ちのタスクとその優先度をシンプルかつ視覚的把握できます。
タスク管理法「カンバン」のルール
- タスクを見える化する:タスクを追加したり、削ったり、並べ替えて、常にタスクの数、期限、優先度が一目でわかるようにすることです。
- 同時にやることの数に限度をもうける:これには2つの利点があります。1つ目は、タスクの見える化が容易になること。2つ目は、マルチタスクによる、燃え尽き症候群を防ぐことです。
壁やホワイトボードに、「未着手(To-do)」「作業中(Doing)」「完了(Done)」と、3つの列を作り、タスクを書いた付箋紙を、それぞれの列に貼るだけです。
付箋紙なら、列から列への移動も簡単。色つきの付箋紙なら、タスクの優先度に合わせて付箋紙の色を選べます。例えば、黄色は中、紫は低、赤は最重要のタスク、みたいな感じです。
関連記事:
3.時間割
時間割とは、すべてのタスクに開始日時と終了日時をもうけて、カレンダーにまとめて視覚化する手法です。
時間割を作る2つのステップ
- カレンダーに、会議などの予定を書き出す
- 空いている時間に、実行するタスクを割り振る
時間割を作るメリットは?
- マルチタスクを防げる
- タスクの詰め込みすぎによる、計画破綻を防げる
時間割には、手帳よりもGoogleカレンダーなどのデジタルツールが適しています。
手帳に予定を書くと、一度決めた計画を変更するのがとても面倒だから。一方で、Googleカレンダーならタスクをドラッグするだけで、簡単に時間割を変更したり、予定を複製したりできるので便利です。
関連記事:
4.SMART
SMARTとは、上手に目標を設定する5つのコツ、
S(Specific)
M(Measurable)
A(Achievable)
R(Relevant)
T(Time bound)の頭文字をとったものです。
それぞれを解説すると、
Specific(具体的):
具体的に何を、なぜ、どこで、誰が達成したいのかなど、5W1Hを明確にすること。ちゃんと自分で理解できるか迷ったら、5歳児でもわかるように自問自答してみましょう。
Measurable(数値測定可能):
進捗を確認できるように、具体的な数値目標を設定すること。
例えば、「1年で20kgやせる」や「毎日15分ストレッチする」など。人は「努力を数値化する」と続けることができるので、モチベーションの維持にも役立ちます。
Achievable(達成可能):
目標は簡単すぎても難しすぎてもダメ。達成するまでの具体的なステップが見えていないなら、それは達成可能な目標ではなく、単なる夢です。
Relevant(大目標と関連性がある):
そもそも、その目標は努力に見合った価値があるのかを考えてみましょう。今の自分に、自分の大目標に本当に関係があるのか考えてみてください。
Time bound(期限が決まっている):
Time boundとは、時間に縛られる、つまり期限や日時の設定があるということ。
いつまでに達成したいか、半年後にどこまで進んでいるか、一週間後に何をしているか、今何をすべきか自問自答してみましょう。
SMARTの法則には、いくつもバリエーションがあります。
例えば、「A」には、「Agreed(合意がある)」、「action-oriented(行動志向である)」、「aligned with corporate goals(会社の目標と沿っている)」が、「R」には「Resourced(資源がある)」、「Result-based(結果志向である)」などがあります。
関連記事:
5.ポモドーロテクニック
途中で集中力が途切れてしまう人におすすめのテクニックです。
作業を短く区切ることで、集中力を維持できます。やり方もとっても簡単。
特に、クリエイティブな仕事をしている人にはとても役立つツールです。やることは下の5つです。
ポモドーロテクニックは、どうやるの?
- 達成しようとするタスクを選ぶ
- キッチンタイマーで25分を設定する
- タイマーが鳴るまでタスクに集中する
- 少し休憩する(5分程度でOK)
- ステップ2~4を4回繰り返したら、少し長めに休憩する
上記の集中時間や休憩時間も、自分に合わせて変更してください。
ポモドーロテクニックは、時間割と組み合わせるとさらに効果的です。
関連記事:
6.アイゼンハワーマトリクス
大事なことは緊急であることはほとんどなく、緊急なことが大事であることもほとんどない。
「アイゼンハワー意思決定マトリクス」は、NASAを創設したアメリカ第34代大統領、ドワイト・D・アイゼンハワーの名言から生まれた、タスク整理のテクニックです。
タスクを下の4つに分けるだけのシンプルなテクニックですが、緊急と重要の違いを明確にするだけで、時間を有効に使えます。
タスクを4つに分ける基準は?
- 重要+緊急:すぐにやる個人的なこと
- 重要+緊急でない:一日の終わりにやる個人的なこと
- 重要でない+緊急:人に任せること
- 重要でない+緊急でない:どうでもいいこと
GTDや時間割と組み合わせると、さらに効果的です。
関連記事:
7.タスク管理をタスク管理する
タスク管理は、継続してこそ意味があります。
でも、今まで継続は難しい。タスク管理を習慣になるまで継続するコツは、リマインダーを設定して、タスク管理自体をタスク管理することです。
さぁ、今すぐ手帳やスマートフォンを取り出して、タスク管理のタスク管理を始めましょう。
関連記事:
Image: Rawpixel.com/venimo/marekuliasz/Introwiz1/Shutterstock. Additional photos by mlpeixoto,Nicole S Glass/Shutterstock
早瀧正治
ランキング
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5