ヘルパーの資格を取り、訪問介護会社を設立し、起業した三夢代。スタッフにも恵まれ、
会社経営も軌道にのり始め、仕事は順調。でも、そんな三夢代も帰宅すれば二児の母。
今回は、「子どもを守る」をテーマに“ハッピーになるお金のはなし”をお送りします。
「子どものためにも自分自身のためにも戦います!」そんなあなたをママサムライが応援します。
今回は “行政書士の加納” が登場します。
~プロローグ~
真間一夫と真間三夢代(ママサムヨ)は一夫の浮気が原因で離婚。いざ小学5年生の二葉と小学3年生の四郎を連れてシングルマザー生活を始めます。
ヘルパーの資格を取った三夢代は、パートの勤務先で同僚のために戦ったり、セクハラ部長と戦います。そして働きやすい職場環境や自分の望む訪問介護のカタチをめざして訪問介護会社を設立。
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離婚後の子どもの姓
新たな一歩を踏み出し、日々前向きに頑張る三夢代ですが、離婚の際には子どもたち(二葉・四郎)への影響などを考え、母子の戸籍や姓をどうするか色々と考えていました。
離婚による戸籍や姓についてどのような手続きを行うのか、三夢代の場合を例に見てみましょう。
離婚すると、戸籍はどうなるの?
婚姻により姓を変えた人は、離婚によって婚姻時の戸籍から抜け、次のうちどれかを選ぶことになります。
通常、子どもの戸籍は婚姻時の筆頭者の戸籍に残り、姓も変わりませんから、母が旧姓に戻った場合は、子どもと姓が違うということになります。
母子の姓を同じにするには?
母と子が同じ姓を名乗るには、手続きが必要になります。
1.母が婚姻時の姓を名乗る場合
離婚後3ヶ月以内に「離婚の際に称していた氏を称する届け出」を市区町村役場へ届け出ます。これにより、子どもと戸籍は別々ですが、姓は同じにすることができます。
一度届け出をすると、元の旧姓に戻すには、家庭裁判所の「氏の変更許可」が必要です。これは社会生活上支障をきたすようなやむを得ない事由がある場合に、裁判所の判断により許可されるものです。簡単には戻せませんので、後悔のないようじっくり考えて決めましょう。
※子どもたちと戸籍も同じにしたいときは?
母が子どもと戸籍も同じにしたい場合は、次の「子の氏の変更許可申立て」手続きが必要です。
三夢代の名乗っている真間姓と、子どもの姓は、一見同じですが、戸籍上 は全く別の名字として扱われます。
そのため、子どもたちは同じ「真間」であっても三夢代と同じ戸籍に入ることができず、母の戸籍へ子どもを入籍させるには、「子の氏の変更許可申立て」により夫の「真間」から三夢代の「真間」に変更する必要があるのです。
2.子の姓を変更する場合
母が旧姓に戻った場合に子の姓を変更するときは、「子の氏の変更許可申立て」の手続きを、子本人(15歳未満の場合は法定代理人)が、子の住所地の家庭裁判所に手続きします。二葉と四郎は15歳未満なので、親権者である三夢代が手続きできます。
また、子どもが再び変更前の姓に戻りたいという場合は、20歳からの1年以内に市区町村役場に届け出れば、戻すことができます。
- 子の氏の変更許可申立て手続きの流れ
- 離婚届提出 母の新戸籍を作る
- ↓
- 家庭裁判所へ「子の氏の変更許可申立て」
- ↓ (費用:子ども一人につき収入印紙800円、連絡用の切手代)
- 許可の審判がおりる
- ↓
- 市区町村役場へ審判書謄本・戸籍謄本を添付して入籍届
三夢代としては姓を変更したいと思っていたものの、義父母や元夫からの要望を受け入れ、また、学校での子供の気持ちなどを考え、真間姓にしたのでした。
これからも、ママサムライが交代で三夢代のシングルマザー生活を応援するお金の話をドンドン取り上げていきます。