対象:Windows 10
Windows 10を新たにインストールしたり、再インストールしたりする際、ディスクイメージ(ISOファイル)があれば、USBメモリやDVDディスクに書き込んで、そこからインストールが行えるので便利だ。実験用途で仮想マシンにインストールする場合でも、ISOファイルの方が扱いやすい。
ディスクイメージは、メディア作成ツールを使えばMicrosoftのWebサイトからダウンロードできるが、ちょっとした操作を行えば、直接ディスクイメージをダウンロードできる。本稿では、その方法を紹介する。
なお、ダウンロード可能なディスクイメージは最新バージョンのみである。互換性のテストなどで、過去に提供されたバージョン(Fall Creators Update版など)が必要な場合は、有償の開発者向けのサイト「MSDN」などを利用する必要がある。過去のバージョンが必要になる可能性がある場合は、新しい大型アップデートが提供される前に、ディスクイメージをダウンロードしておくとよいだろう。
Windows 10のディスクイメージは、Webブラウザで以下のWebサイトを開き、ここで「メディア作成ツール(MediaCreationTool<バージョン番号>.exe」をダウンロードして、このツールを使ってディスクイメージをダウンロードするのが一般的だ(TIPS「『メディア作成ツール』をダウンロードしてWindows 10インストール用のUSBメモリを作る」参照のこと)。
「メディア作成ツール」を使えば、ディスクイメージのダウンロードだけでなく、インストールUSBメモリやDVDディスクの作成も簡単に行える。ただ、ディスクイメージをダウンロードするだけならば、「メディア作成ツール」をダウンロードして操作しなくても、直接Webサイトから入手することができる。
Windows OS以外のスマートフォンやmacOSなどのWebブラウザで、「Windows 10のダウンロード」ページを開いてみよう。上画面とは異なるWebページ(下画面参照)が表示されるのではないだろうか。これはWindows OSでは「今すぐアップデート」を実行したり、「メディア作成ツール」をダウンロードしたりできるWebページを表示し、それ以外の環境ではディスクイメージを直接ダウンロードできるWebページを表示する、といったようにプラットフォームをチェックして、表示するWebページを切り替えているためだ。
Windows OS以外では、「Windows 10更新アシスタント」や「メディア作成ツール」をダウンロードすることは意味がないので、当然といえば当然の仕様といえる。
つまり、Windows OS以外のWebブラウザで「Windows 10のダウンロード」ページを開けば、直接ディスクイメージがダウンロードできるわけだ。とはいえ、直接ディスクイメージをダウンロードするために他の環境を作成したり、スマートフォンでダウンロードしたものを転送したりするのは面倒なだけだ。
実は、Google Chromeのデベロッパーツールを使えば、Webサイトには他の環境からアクセスされたように簡単にプラットフォームを偽装することができる。Windows OS上のGoogle Chromeであっても、スマートフォンなどからアクセスしたように見せ掛けることで、上述の直接ディスクイメージがダウンロードできるWebページを開くことが可能だ。Google Chromeを使って、スマートフォン表示にする方法は、Google Chrome完全ガイド「Google Chromeブラウザでスマートフォンサイトをチェックする」も参照してほしい。
Google Chromeを起動し、右上のメニューボタンをクリックして[その他のツール]-[デベロッパー ツール]をクリックする。デベロッパーツールペインが現れたら、デベロッパーツール内の右上にあるメニューボタンをクリックして[Dock side]を選択、デベロッパーツールペインを下端などに表示するようにして、ブラウザペインを見やすくしておくとよい。
[Ctrl]+[Shift]+[M]キーを押すか、[Toggle device toolbar]アイコンをクリックし、ブラウザペインの表示をスマートフォン表示モードに切り替える。
あとはアドレスバーに「Windows 10のダウンロード」ページのURLを入力すれば、ブラウザペインに「Windows 10のディスクイメージ(ISOファイル)のダウンロード」ページが表示されるはずだ。すでにこのページを開いていたり、Windows OS向けのWebページが表示されていたりする場合は、[Ctrl]+[Shift]+[M]キーを押してモードを切り替えてから、[F5]キーを押してWebページをリロードすればよい。
Webページをスクロールして、「エディションの選択」のプルダウンリストを開き、リストから「Windows 10」を選択後、[確認]ボタンをクリックする(注:スマートフォン表示モードでは、マウスカーソルではなく、タップ位置を表す黒い丸で、クリックする場所を指示する)。
「製品の言語の選択」が表示されるので、このプルダウンリストから「日本語」を選択して、[確認]ボタンをクリックする。
「ダウンロード」で、[32-bit版ダウンロード]/[64-bit版ダウンロード]のいずれかのボタンをクリックすると、該当するディスクイメージがダウンロードされる。
なお、ダウンロードできるWindows 10のディスクイメージは、Windows 10 Pro/Home(プロダクトキーでインストールするエディションが切り替わる)である。EnterpriseやEducationなどのエディションは、「ボリューム ライセンスサービスセンター」や「教育機関向け製品のダウンロードページ」からダウンロードする。
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