駒場東大前駅は、京王井の頭線で渋谷から2駅という便利な場所に位置します。東口には東京大学がありオープンキャンバスとして一般の人達にも開放しています。
緑豊かな駒場公園もあり環境も抜群に良いです。そんな駒場東大前駅周辺にはお洒落なカフェが点在しています。
駅から少し歩いて富ヶ谷方面に出ると今話題の奥渋といわれ、素敵なカフェが続々とオープンしています。駒場東大前駅周辺をお散歩しながら見つけた素敵なカフェを5店厳選してご紹介していきます。
ブンダン
駒場東大前から歩くこと10分。閑静な高級住宅街の中にある緑豊かな駒場公園内にあるカフェが、「ブンダン」です。
駒場公園東門から入ります。
旧加賀百万石の当主である前田利為侯爵邸跡地である駒場公園は、緑豊かな自然に囲まれた美しいな公園です。
国の重要文化財に指定された旧伯爵邸もあり洋館と和館があります。
その先にある1967年に建てられた日本近代文学館の中にあるカフェが、「ブンダン」です。
建物内の入り口にはテラス席もあり、こちらでのんびり過ごすことも出来ます。
カフェは建物の中に入ると左手にあります。
入口付近右手には、珈琲や雑貨も売られています。
店内はやさしい照明に包まれ、ほんわかとした空気の中、ほぼ満席でみなさん静かに本を読まれたりランチを頂いたり思い思いの時間を過ごしていらっしゃいました。
何といっても圧巻なのが壁一面天井高く設置された書庫一杯の書籍の数々です。
1万冊以上の本がうず高く積まれ自由に閲覧きるのです。
文学好きの方にはたまらない独特な空間です。本に囲まれてここはまさしく天国です。
入口付近に2人席が5つ、6人席が2つあります。調度品はアンティーク風でお洒落で優しい雰囲気です。
満席の為、奥の6人席での相席となりました。
若い男女から、中年のご夫婦まで年齢層は様々で、お一人の若い男性もいらっしゃいました。薄暗い適度な照明は控えめで、本を読むのに丁度よい雰囲気を醸し出しています。
私が座った席の後ろ手の壁には本が無造作に並べられ、さながら文豪がそこに座り、ペンを滑らせる音が聞こえてくるような妄想を沸かせるコーナーです。
これらの書籍は全て、こちらのカフェを総合プロデュース・運営をしている「東京ピストル」代表の草薙氏の私物だそうです。
新しい文学の道標となるべく場所を目指すことを目的にブンダンカフェをオープンさせたそうです。
最近は本を読む人が少なくなったと言います。また電子書籍なども出廻り、本を手にとってその重さや質を感じ取る機会も減ってしまっているように思います。
歴史小説からマニアが大喜びしたくなる希少性のある物まで名作が勢ぞろいしています。背表紙を見ているだけでも心がウキウキしてきます。
そんな「 ブンダン 」では、メニューも一風変わっています。文学と飲物や食べ物が結びついているのです。
メニューをじっと読み、昔読んだ小説の一部分をもう一度再現できたりしてしまうのです。
「レバートーストサンドイッチ」は、谷崎純一郎の小説「蓼喰う虫」の世界にタイムスリップできます。夫と子供を置いて家を出る決心をした美佐子が作っていたトーストサンドをアレンジした豚肉と鶏レバーのパテのオープンサンドです。
主人公美佐子になった気分で味わってみてください。ドリンクとセットで1300円です。
「ハードボイルドワンダーランドの朝食セット」は、村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」からきています。
主人公の最後の晩餐を味わう事が出来るのです。トマトソースで煮込んだソーセージにサラダとフランスパンが付いています。小説の中の主人公のようにコーヒーと楽しむのがお勧めです。
といった具合に、小説の中の重要な場面にでてくるお料理を「ブンダン」独自にアレンジしたメニューを見ていると、注文をするのもすっかり忘れ見入ってしまうお客様が多いようです。
ドリンクメニューは、コーヒーだけでもブラジルコーヒーには、「芥川」、マンデリンコーヒーは「鴎外」、エチオピアコーヒーは、「寺山」と文豪ゆかりのコーヒーをメニューにしています。
スィーツは、三角地帯のチーズケーキ、シェイクスピアのスコーン、文豪が愛した銀座キャンドルのアップルパイアラモードなどこれも読むだけでも時間が経ってしまいます。
今回は、その中から、「檸檬パフェ」を選んでみました。
1925年に同人誌「青空」で発表された梶井基次郎の「檸檬」をテーマにしたオリジナルパフェです。
飲物は、文豪の日替わりコーヒーからアイスコーヒーを注文してみました。
軽く泡立てられたフレッシュな生クリームにレモンのジュレがかかりレモンピールがのっています。アイスクリームとシリアルの底には酸味のきいたレモンのジュレがたっぷりはいっています。
精神衰弱気味だった主人公わたしは、檸檬によって憂鬱が吹き飛んでいきます。
これでもかといったレモンずくめの檸檬パフェ、爽やかな酸味が全身に行きわたり爽快な気持になれます。梶井基次郎の「檸檬」の以前の私とその頃の私を妄想しながら昔読んだ「檸檬」を再確認できました。
あっさりとしたアイスコーヒーと共に本に囲まれた素敵な空間で寛げ、ゆっくり浸ることが出来ました。食を通じて文学を体感できる新しいカフェです。
駒場公園を散歩に訪れる方や、文学好きな男女が憩うお勧めの場所です。
<カフェ情報>
ブンダン
東京都目黒区駒場4-3-55 日本近代文学館
京王井の頭線「駒場東大前」駅徒歩8分
小田急線「東北沢」駅徒歩10分
小田急線「代々木上原」駅徒歩12分
https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131801/13146659/
ボンダイコーヒー サンドウィッチーズ
駒場東大前駅、東大口にでます。
東大キャンパスを抜けて代々木上原方面に進んで行くと、通り沿いに見えてくるカフェが「ボンダイコーヒー サンドウィッチーズ」です。駅から8分程歩きます。
オーストラリアのボンダイビーチ沿いにあるカフェをイメージした、コーヒーとサンドウィッチが楽しめるカフェスタンドです。
店内は通り沿いに間口が広く正面が厨房です。
ドアのすぐ右手にショーケースがあり焼き菓子等が並べられています。
左手のレジで注文を済ませ代金を支払い、席に持ってきてくれるシステムです。
右側奥が広々としたカフェスペースになっています。
入口から一番右手の奥に座りました。
奥の部屋から入口のレジ付近を見渡します。床は、ヴィンテージに仕上げられた木の床で、壁は白い漆喰です。右手壁に沿って、木の2人用テーブルが並べられています。
開け放たれた道沿いには、巨木で作られた大きな分厚い木のテーブルが置かれ、木で作られた丸椅子が10脚程置かれています。
優しい木の温もりを感じるお洒落な南国ムード溢れる店内には、開放的で爽やかな風が降り注ぎ、目の前に砂浜が広がるビーチが見えるような錯覚に陥ります。
コンクリート打ちっぱなしの天井の小さなダウンライトも自然光の脇役でしかなさそうです。
リゾート気分が楽しめるこちらのカフェのメニューは、店舗でこんがり焼き上げた自家製パンのサンドウィッチがご自慢です。
パンは全て北海道産の小麦を使用し、全粒粉100%のブレッドか、表面がかりっとしたバゲットを選べます。
季節野菜のキッシュや、パストラミサンド、シュリンプアボガドやBLT他種類が豊富で迷います。エッグベネフィクトやクラムチャウダーやミネストローネスープ、野菜が沢山入ったサラダもあります。
スィーツは、フルーツを沢山トッピングした自家製バゲットのフレンチトーストや、パンケーキ、アサイーボール、パウンドケーキやクッキー等の焼き菓子もあるので、じっくり味わえそうです。
熟練バリスタが淹れてくれるコーヒーも楽しめ、スムージーやフレッシュフルーツジュースやフロートなどドリンクメニューも豊富です。
折角なので自家製パンも食べてみたかったので、苺と生クリームサンドと、ジンジャエールを選びました。
パンがふわふわなのにもちっとしています。全粒粉のつぶつぶが、まるでごまが練りこまれているように香ばしくて小麦の香りがぬけていきます。
パンだけでも十分美味しく楽しめます。
生クリームもフレッシュでみずみずしい苺の酸味と甘さをより一層ひきたててくれます。パンにフルーツがはさまれたサンドウィッチはあまり頂いたことがなかったのですが、とっても合うものですね。
次回は、2種類のパンで色々な組み合わせのサンドウィッチを味わってみたいと思います。テレビ局の差し入れなどにもよく利用されるそうです。テイクアウトに買いに来るお客様も多く見受けられました。
店内では、コーヒーを飲みながらPCを開いて打ち合わせをしている若い男女のお客様や。幼稚園帰りのお子様とお母さんが一緒にパンケーキを頂いています。
他にも女性や男性のお一人様が、軽くサンドイッチで遅めのランチをしていました。
生クリームがたっぷり入った美味しい苺のサンドとジンジャエールの爽快感と店内の空気に酔いしれながら、ビーチリゾートを楽しんだ午後のひと時でした。
若い店員さんもとても気さくで感じがよく好印象を持ちました。
海辺のリゾート気分を気軽に味わえるお勧めのカフェです。
<カフェ情報>
ボンダイコーヒー サンドウィッチーズ
東京都渋谷区富ヶ谷2-22-8 アキラビル 1F
井の頭線・駒場東大前駅から徒歩8分。
小田急線・代々木上原駅・代々木八幡駅から徒歩12分。
https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131801/13168930/
グラッドブラウン ローストアンドベイク
駒場東大前駅西口を出て、3分程歩いていくと住宅街の中現れるカフェが、「グラッドアンドブラウン コーヒーアンドベイク」です。
過度な看板があるわけではなく、茶系の外観のガラス貼りの入口はうっかり通り過ぎてしまうほど住宅街に溶け込んだシックな雰囲気です。
自家焙煎コーヒーと人気の自家製の焼き菓子が楽しめるカフェです。店内は奥行きがあり、とても明るい雰囲気です。
日中は暑くあまり人通りがありませんでしたが、店内は若い女性客で程よくうまっていました。入店すると左手にカウンターがあり、右手の壁にそってテーブル席が置かれています。
カウンターには自家製スコーンやマフィン、パイや焼き菓子等がアンティークな木枠のショーケースに並べられています。右手には大きな焙煎機がでんと置かれています。
カウンター内からは丁寧に淹れられたコーヒーの香りが店内へ漂います。先にカウンターで注文し、支払を済ませてから席で待つシステムです。
入口付近のテーブル席に座りました。
コンクリートの床に漆喰の白い壁、2人用のテーブルが5つ4人用のテーブルが奥に1つ置かれています。テーブルや椅子などの家具類は、木の質感や風合いを感じられ全体的に落ち着いた優しい雰囲気です。
また、ライトブルーとスチールブルーの中間のお色目のカウンターがアクセントになっていて、とても綺麗でお洒落です。
スィーツは焼き菓子にするかパイにするか迷い、おすすめを聞いた所、アサイーボールのドリンク付きセットを勧められました。
アイスティーとセットで850円です。
大きなブルーベリーにも似たアサイーベリーと、くるみ、ザクロ、グリーンレーズンがシリアルに混ざってゴロゴロ入っています。
底にはもちもちのギリシャヨーグルトがたっぷり入っていてとってもヘルシーです。
ねっとりしたギリシャヨーグルトにドライフルーツとアサイーベリー、シリアルを絡ませて酸味と甘みを味わうことが出来ました。
苦みのあるアイスティーと一緒に美味しくいただきました。
「グラッドアンドブラウン コーヒーアンドベイク」は、2017年11月にオープンした新しいカフェですが、私がまったりしている間に店内は満席になりました。その間にもテイクアウトでコーヒーを買いに来るお客様や、焼き菓子を袋に詰めてもらっているお客様らがひっきりなしに訪れていました。
駅前でも繁華街でもない静かな住宅街の中、これだけのお客様がいるカフェは、はじめてかもしれません。
だからといってせかせかしているといった雰囲気でもなく、ゆったりとした空気が流れていてとっても落ち着く不思議なカフェです。
地元の人達をターゲットにほっと立ち寄ることが出来るカフェにしたいといった、オーナーの思いが伝わるカフェです。
大人気の自家製スィーツの他にも、20食限定のランチやホットサンド等も楽しめるようです。自家焙煎された本格的なコーヒーやラテアートを楽しみながら、スィーツやランチを味わえる、秘密にしておきたい隠れ屋的な素敵なカフェです。
<カフェ情報>
グラッドブラウン ローストアンドベイク
東京都目黒区駒場2-9-2
京王井の頭線・駒場東大前駅から徒歩3分
https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131801/13214958/
FIAT CAFFE SHOTO
駒場東大前駅から山手通りに出て、246方面に歩いた左側に見えてくるのが、「FIAT CAFÉ SHOTO」です。駅から歩いて8分程です。
フィアットとアルファロメオのショールームに併設されているカフェなので、車のエンブレムが目印です。
入り口には、ボディにコーヒー豆がペイントされた、とってもキュートなフォルムのFIAT君がお出迎えしてくれます。
ガラス張りの入り口付近からの自然光と、店内の照明でとても明るく広々としています。そしてなんといってもFIATのカラーである赤と白でお洒落に統一されています。
ガラス張りの道路沿いにはカウンター席が広がり赤い革張りの椅子が置かれています。
白いテーブルと赤い革張りの椅子もとってもお洒落で4人席が5つ、2人席が1つあります。
中央付近の赤いカウンターも色鮮やかで、壁の白とのコントラストがとても綺麗です。まさしくFIATカラーで埋め尽くされています。イタリア車好きには、たまらない空間です。
単なるショールームに併設された簡易的なカフェだと思っていませんか?
ところが、メニューもイタリアにこだわってかなり本格的なのです。
ナポリ生まれの「KINBO」のコーヒーを楽しめたり、イタリアの食・ワインを専門としたガンベロロッソ・アカデミー・ジャパンがプロデュースするイタリアン料理も楽しめます。
テイクアウト可能なフォッカチャや、パスタやリゾットなどがあります。
ドルチェメニューは、イタリアンジェラートや、アフォガード、自家製ティラミスなどがあり、ドリンクメニューも豊富です。
チョコレートスコーンとノンアルコールモヒートを注文してみました。
スコーンにはクランベリーがのった生クリームがたっぷり添えられチョコレートとレーズンが練りこまれています。
こんがり焼かれていて、さっくりとした食感の中にもスコーン特有のしっとり感とぼそっとした食感が楽しめます。チョコレートとレーズンが甘みを強調し、意外とずっしりくるスィーツでした。
涼を誘うモヒートはミントとライムの爽快感と炭酸のシュワッと喉にはじける感覚がとっても気持ちが良いです。すっきりと全身に冴えわたる美味しい一杯でした。
山手通り沿いにあるイタリアを感じるハイセンスなカフェです。車好きな方もそうでない方も気軽に立ち寄れるお勧めカフェです。
<カフェ情報>
FIAT CAFFE SHOTO
東京都渋谷区松濤2-3-13
駒場東大前駅 徒歩8分
京王井の頭線 神泉駅 徒歩10分
JR線 渋谷駅 徒歩15分
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13167235/
リスブラン
駒場東大前駅東口を出て、歩いて3分程の通りの角地にあるカフェが、「リスブラン」です。東大生行きつけのケーキ屋さんだそうです。
店内入口付近には、ランチメニューが出ています。
お店に入ってすぐ目の前にケーキが並べられたショーケースがあります。テイクアウトはもちろんですが、中でゆっくり味わう事が出来ます。
お店の中心付近が厨房で、通り沿いのガラス張りの壁に面してテーブル席があり、奥の右側へと続きます。
ガラス窓に面したテーブル席は、スチールの丸テーブルで、奥の4人掛けのテーブルにはしっかりとテーブルクロスがかけられ、テーブルも大きいので学生さんが教科書やノートを開くのにちょうどよいかもしれません。
気取らず気張らずゆっくりできそうです。
ケーキ屋さんでもあるのでスィーツメニューは豊富です。
スィーツはショートケーキやモンブランといった王道の物からかき氷やパンケーキなど豊富なメニューに迷います。
ショーケースを除くとマンゴーゼリーが美味しそうだったので注文しました。ドリンクはセルフサービスコーナーがあり、コーヒーや紅茶など自分で淹れるシステムです。ペパーミントフレーバーティにしてみました。
マンゴーの鮮やかなゼリーが振動でプルプル動きます。
マンゴーのねっとりとした濃厚さはあまり感じることが出来ませんでしたが、お口の中でほんのりマンゴーの香りをたたえて溶けていく冷たいゼリーでした。
以外に美味しかったのがペパーミントのフレーバーティです。ティーバックでしたがスーッとさわやかでフレーバーの芳香も広がりとても美味しい一杯でした。
マンゴーゼリーが350円、セルフのフレーバーティが200円、合計なんと550円でした。
しかも、午後3時近くで私一人だけでした。日中の日差しが強く通りもあまり人は歩いていなかったのと、大学は夏休みということで、550円で貸し切り状態です。店内でお一人様を満喫させて頂きました。
カレーやパスタ、ハンバーグなどのランチはドリンクバーとスープがついて大盛無料で700円と言う安さです。育ち盛りの学生さん達にとってオアシスのような存在なのかも知れません。
女性の店員さんともう一人厨房にいるみたいでしたが、夏休み中は寂しいかもしれませんね。将来を担う東大生の為にもお店を続けて欲しいです。
<カフェ情報>
リスブラン
東京都目黒区駒場1-27-1
井の頭線・駒場東大前駅東口より徒歩3分
https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131801/13123869/
東大キャンパスをお散歩しながら、山手通りに出たり富ヶ谷方面に出たり、ショートカットでき東大生気分も味わえ、楽しいカフェ巡りができました。駒場方面はとても奥が深そうです。今後見逃せないエリアです。