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SVXの諸元を振り返る

SVXのロードテストが無事終わった。
これで引き渡しに向け、
次の準備が整えられる。

整備の終わったSVXは、
路面にベットリと張り付く様に走った。

走行距離が25万キロだと、
普通なら各所に疲労や遊びを感じるのだが、
正確にシャシーの精度を合わせ、
ピチッとした気持ち良い走りに蘇った。
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一冊のファイルがある。
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そっと開くと、
まるで時が逆転するように、
綴じられたカタログが現れる。

改めて最初のカタログを見た。

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本来なら、
カタログ最初の見開きには、
書道家が筆を降ろした時のように、
気迫がグッと籠るはずだ。
渋い装丁のカタログを開くと、
どんな印象だろうか。

開いてみよう。

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これは驚いた。
生まれた時から売り手が失敗を重ねている。

カタログの一番大事な所がデタラメなんだ。

じっくり見るのは初めてで、
小さく記された「篠田桃紅」に目が留まった。
現在御年105歳になられる女性の芸術家だ。

奇遇な事に本籍は岐阜県にある。

この絵画の魅力がサッパリ解らない。

SVXが登場した時、
この作家は既に78歳だ。

詳しく知らないが当時の日本における、
リトグラフ界の第一人者だろう。

リトグラフは版画の一種で、
その出来合いによりエディションを切るらしい。

SVXも、
その都度エディションを切るようになる。

そうせねば売れ残るからだ。

最初から躓き、
徐々に本来の実力と、
市場における人気が全く乖離したクルマになった。

このリトグラフには、
「道」と名前が付けられているが、
SVXとの関連性は謎だ。

はっきり言って、
このカタログ制作にあたり、
何が「いくら」で、
「どこ」と「何」を取引して作られたのか不明だ。

この意味が解らなければ、
行間だけ読んでもらえれば良い。

何となく怪しいカタログに思える。

左ページの文章も、
構文的に成り立ってはいるが、
およそ中身は無いに等しい。

独尊的で感動の無い文章だ。

改めて国内営業の無力さを垣間見た。

「売る実力」と「作る実力」があまりにもかけ離れていた。

これは今のユトリたちとは違う。

必死にやってるけど、
先を走る者に「ついていけない」もどかしさだ。

ユトリユトリと煩いって?
ははあ!
癇癪起こすと言う事は、
身に覚えがあるんだな。

最新のカタログを開くが良い。
己の愚かさを知るだろう。

つまらない金太郎飴が、
最新版のフォレスターにも表れる。

執念のかけらもない、
手っ取り早く作った「韻」に過ぎない。

このカタログを見るが良い。
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しかも赤丸の中のような、
奇妙な韻を意味を知らせず置く。
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これをユトリの仕事と呼ばずして、
他にどのような表現があるのか。

更に付け加えると、
最近の「|」を入れたカタログは、
どれも面白くなくなった。

WRX STIは別にして、
ワクワクドキドキが無いんだな。

興味のある人は、
店頭に並んだカタログで比較すると良い。

ヒトのキャラクターも、
逝き過ぎてしまってキモいと感じる。

それとSVXでは事情が少し異なる。

トヨタ以上のクルマが作れるのに、
それを市場に溢れさせる「胎盤」が無かった。

胎盤が無ければ、
いくら良い素質があっても絶える。

SVXのカタログは、
最初の見開きだけで無く、
その後も酷い。

その後、
都合9回見開きが続くが、
これには「無駄」いう言葉しか浮かばない。、
まさしくページの浪費だ。

何をどう説明して良いのか、
売る側が全く分かっていなかった。

新型BOXERや、
VTDの効果は、
「篠田桃紅」を遥かに上回る、
自動車文化的価値を有していたにも関わらず、
大きく取り上げる事は無く、
小手先のカタログ作りでお茶を濁した。

今から思えば、
非常に気持ちの悪い4WSを装着していた。

またディスクブレーキシシテムと言うよりも、
むしろディスクパッドの材質に問題があった。
法定速度外での事ではあるが、
クルマの性格からは見過ごせない制動性能の落差だ。

高速道路における制動性と、
低速時における静粛性をバーターしたのだろう。

輸出仕様車を比較した事は無いが、
明らかに難があった。

VTDは市街地走行で、
低速時に不可解なバックラッシュを発生させ、
まだまだ開発余地を残していたのも事実だ。

けれども、
雑草の中で揉み鍛えられながら、
物凄く丈夫な果樹が実を成した感があった。

クルマに「凄味」があったからだ。

だから今も腐らない。
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大沼さんから戴いた、
シャインマスカットはとても美味しい。

しかも日持ちが良かった。
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噛むと瑞々しく、
シャキッと歯応えが良い。
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小細工の多い肥料設計や
農薬に頼った商品作物は腐敗するのが早い。

先日の台風の痕だ。

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この松はいとも簡単に倒れた。
ここに自生したのではなく、
望桜荘の庭で発芽したものを移植した。

同じ移植でも、
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その環境に適した植物は強い。
竜舌蘭は凄味を見せる。

人間にとって都合の良い事は、
植物にとって不利な条件でもある。

作物にも言えるだろう。
本来なら畑で作るより、
野性で実る方が美味いはずだ。
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でも人間の旺盛な繁殖力を、
それでは維持できない。
だから人類は農業を始め、
地球的規模で強烈に増殖した。

草を刈ると爽やかな空間になるが、
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そこにいる生き物には迷惑な話だ。
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簡単に掴めた。
暑かった夏が堪えたのだろうか。
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久し振りに愛嬌のある顔を拝み、
そっと逃がしてやった。

透水舗装で環境になるべく配慮したが、
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それは脆弱性とのバーターになる。
あれほど表層を丁寧に削ったが、
スギナの威力は凄い。

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目の届く場所なので良いが、
目の届かない場所だと、
もっと強靭なアスファルト舗装が必要だ。

雑草という草は無い。

それを思い知るのが、
雑草を刈る時だ。
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7月から8月にかけて、
暑さと水不足で雑草の伸びが悪かった。

ところが9月に入って、
あれよあれよと言う間に、
雑草が辺り一面を覆いつくした。

イネ科の植物が最も多いので、
ススキや麦の仲間のような草も生えている。

イネの様に、
その穂先に実を蓄える草も多い。

ヌスビトハギも増えたので厄介だ。

綺麗な桃色の花の後で、
迷惑な実を付けるから。
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夫婦揃って伸び放題の草を刈り終えたのは、
作業を始めてから6時間後だった。

食事を摂るのも忘れ、
道具の後片付けが終わる頃には、
午後5時を回っていた。

妻は嫌がるが、
草刈りをすると面白い昆虫に会える。
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この尺取虫の他にも、
スズメガの芋虫がノソノソと這いずり回っていた。

大量の雑草は昆虫類にとって不可欠だが、
人間が快適に生活するにためは不向きだ。
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尺取虫をサルスベリに戻しながら、
自然のまま放置するには限界だなと感じた。
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防草シートをものともせず、
地面を埋め尽くした雑草の繁殖力には頭が下がった。

でもよく見ると、
自然薯も生えていた。

妻が「むかご」の姿を発見した。
これは残した方が有用かな。

石垣にはナツメも生えていて、
赤い実を繁らせている。
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SUBARUの水平対向6気筒エンジンは、
抜いても抜いても生えてくる雑草の逞しさを持つ。
FLAT6から、
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BOXER6へと続き、
そして現在のH6が生まれた。
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その全てが手元にある。

コロコロとエンジンの名前が変わり、
無節操に感じるが、
これも不易と流行ならば仕方がない。

常に搭載するクルマに迷いがあったのだろう。

抜いても抜いても生えてくる、
強靭な生命力を、
そこから感じるのかもしれない。

開発者の執念が、
これらの作品を生んだ。

最近のエンジンや電動化技術からは、
雑草の持つ逞しさを感じない。

果樹園で育てられ、
計算された甘い果実の味だ。

野性味に乏しいが悪いわけじゃない。

かと言って、
今更それだけで満足できるわけでもない。
だから、
SVXに惹かれるんだな。

電動化は必要で、
決して悪いとは言わない。

味の差を論じているだけだ。
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香川から澤田さんがいらっしゃった。

いつもお土産をありがとうございます。
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ナイター営業の効果で、
普段なかなか御来店できないお客様とお目に掛かれた。

そして、
たくさん話せる時間がとれた。
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こんなひと時も大切だと、
4日間を通じて良く分かった。

澤田さんの仰る通りに、
フライパンで焼いた。

確かに美味しい。
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長く続く名店の逸品だけあり、
味にとても凄味がある。
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野性味を感じる美味しさだった。
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さて、
いくつかのコレクションから、
黄色い鯨をクローズアップする。

これはベース車の外装色を、
レガシィ用の限定色に塗り変えただけだ。

コレクションに収まる前に、
かなり入念な整備を施した。

もう15年になる。
まだリフレッシュプランがメニュー化される前、
ほぼ同じ内容でオーナーの性能回復要求に応えた。

その後、
不幸にも縁石に乗り上げ、
足回りを壊したので、
そのまま当社で引き取った。

クリムソンマイカの最高グレードで、
珍しいサンルーフ装着車だった。

鉄の塊のようなフロアを持つので、
サスをスッキリと交換し、
周辺の付属品も取り替えた。

そして鈑金塗装のついでに、
明るく爽やかな黄色に塗り替えた。

その時も、
SVXは他のクルマと一味違っていた。

最新の軽自動車など、
激しく縁石に乗り上げて歪んでしまう。
計算されつくした果実の様に美味しいが、
野性味は持たない。

現在の軟な構造と全く違う、
強靭で雑草のようなクルマ、
それがアルシオーネSVXだ。

野性味が溢れている。
当時の開発者達が作り上げた執念の塊を、
SUBARUのユトリたちは、
どこまで理解できるだろうか。

数年前までSUBARU自身が、
失敗作だと封印し世から遠ざけていた。

だからSVXに触れた事の無い社員が、
今も少なからず居るはずだ。

これはトップグレードのSVXだ。
同じモノを新車でも売った。
その売り難さと、
売れた時の喜びが今も忘れられない。
【車名】
SUBARU ALCYONE SVX VL
【駆動方式】
AWD(全輪駆動)
【型式】
CXDA25E DSC
【主要諸元】
全長×全幅×全高(mm):4625×1770×1300
ホイールベース(mm):2610
トレッド前/後(mm):1500/1480
最低地上高(㎜):135
車両重量(kg):1620
最小回転半径(m):5.4
乗車定員 5名
【エンジン】
EG33/水平対向6気筒3.3L DOHC24バルブ
内径×行程(mm):96.9×75.0
圧縮比:10.0
最高出力PS:240/6000rpm
最大トルクkgf・m:31.5/4800rpm
【燃料供給装置】
EGI
【変速機】
E-4AT
【燃費】
7.0km/l (10モード)
【標準装備】
高出力4カム24バルブ水平対向6気筒エンジン
日本初の不等トルク配分型電子制御4WDを搭載
フル装備
サンルーフ
本革シート
高度な高速安定性を目指した同位相4輪操舵
SVXスーパーリアルサウンドシステム
オートエアコン
5:5分割可倒トランクスルー
リヤビスカスLSD
クルーズコントロール
【税抜新車本体価格】
4.205.000円

ボディカラー:スパークイエロー
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草刈りで疲れたカラダを、
kisakuのイタリアンで労わった。
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スターターは生ハムのカルパッチョで、
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ワイルドな味を楽しんだ。
内田シェフお勧めの、
四種のチーズを使ったピッツァは、
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特別にハチミツ添えで提供された。

ドイツで味わったチーズ用のマスタードを思い出す、
絶妙のコンビネーションでございました。

色々味の話を楽しみながら、
自由自在に創作するイタリアン、
この日の出来栄えも最高だ。

内田さん、ありがとう。

疲れは吹き飛びました。
また近々伺います。

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Commented by 不易と流行 at 2018-09-20 22:59 x
おもしろいねぇ。自身が不易と流行を体現しているよ。
何時の時代も(不易)、老人は若者を批判してきた。
新人類がゆとりを批判する時代になったんだなぁ…
アンタの言っていることは昭和一桁世代と変わらんけど。
世代丸ごと批判してるんだから、年金貰えなくても文句は言わないよな?

流行に乗っかってゆとり批判をするのはいいけれど、底の浅さが見えてる。
"ユトリ"を"バブル""ロスジェネ"に置き換えたって話が通じてしまう。
"ユトリ"特有の何か特徴を教えてよ。そんなのあると思えないけど。

気に入らない意見を削除するのは、身に覚えがあると自分で証明してると分かってる?
幾ら言われても改めないのは、若いウチから"反省するふり"しかしてないからか。
迷惑だなぁ。幼稚でも発信力だけはあるんだから。おだてるやつらも大概だけどね。

オトナとかコドモとか偉そうに言ってるが、"ユトリ"とレッテル貼りする時点で幼稚だな。
まともな大人なら、削除せずにロジカルに指摘するよね。
日大フェニックスの精神で、とりあえず不利ならタックルかな?

中津スバルはゆとり世代を拒絶すると。客としても認めないと。
市場をあえて狭めてチャレンジする。ものすごいチャレンジだ。通常の精神じゃできない。
ガッチリマンデーかガイアの夜明けに紹介しなきゃ(笑)
公式見解だよね。なにせ社長のブログなんだから。
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by b-faction | 2018-09-20 22:00 | Trackback | Comments(1)

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