DNAへの刺激
元理化学研究所上級研究員・元東京工業大学 Professor石川先生は箏回想法についてこうお話くださっています。
科学的根拠に基づいた音楽療法
ヒトのゲノムDNAの中で最も種類が多いのはGPCR (G-protein coupled receptor)で、それらは視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚といった生命活動に不可欠の5感に関係しています。このGPRCを刺激することによって、昔の記憶がよみがえってくるのです。したがって、渡部さんの行っている箏回想という音楽療法は、日本の文化の中で育ってきた私たちにとって、極めて科学的根拠に基づいています。
悲しみのどん底を癒す
箏を用いた音楽療法である「箏回想法」には科学的根拠に基づいたものだから、震災で家も家族も故郷までも失い、悲しみのどん底にいた人々までもを深く癒すのです。
周波数
周波数も取り入れる箏回想法は周波数を変えてお届けする時間でもあります。
この微調整が瞬時にできるのも箏回想法の魅力です。他の楽器ではそう簡単にはいきません。
周波数が空気を介して与える影響
私たちの身体は約70%が水で、万物は特定の振動周波数を保持している。音の周波数は私たち自身の振動状態も変化させることができる。
サイマティクス=音の周波数が、水や空気、砂のような特定の媒体を介して移動した時に、それ自体の振動を変化させることを説明したもの。
→音の周波数の規則性を実証する動画はこちら
水の記憶=私たち自身の思考が物質の世界を変えることができると示したもの。
→音や感情を介して水の結晶化を図る江本勝博士の研究動画はこちら
その場で癒しの周波数にチューニング
世界中の音楽は国際標準化機構(ISO)が1953年に推進したA=440Hzになっている。
A=432 Hzに音楽をチューニングするメリットはある。
心理学者ユングにも影響を与えたルドルフシュタイナーによれば
「C=128Hzでチューニングされた音は、精神の自由に向けて人間性をサポートする。人間の内耳はC=128Hz用に構築されている。」※C=128HzはA=432Hzを示す。
神代・古代・神話に出てくるコト
古事記のなかに“コト”はたくさん出てきます。特に大国主命が素戔嗚尊の娘を奪う場面。大国主命は娘と一緒に素戔嗚尊の太刀・弓矢・そして「コト」(天の沼琴)を奪い去るのです。太刀や弓矢は権力やそのパワー、そして「コト」は神からの祝詞を意味してるとの説もあるそうです。現代では趣味として親しまれている箏も神代古代ではだいぶ活用目的が違うようです。
福島県泉崎村にある「原山古墳」からは「コトをひく男子」のはにわが出土しており(中略)王者の葬送の儀式の中で音楽が奏でられる場面を表しているようです。図説 福島の古墳1992年福島県立博物館より
神代は神の祝詞(お言葉)5世紀末、コトには葬送の儀式に用いられ人々の悲しみを癒す役割がありました。
私たちの記憶の片隅にある箏の音色や周波数は現代の人々も癒す力があります。
カタルシス効果
箏回想法にはカタルシス効果があり、心の浄化作用を促します。
良い思い出だけではない
実施している最中は良いことだけ思い出すわけではありません。
同じ写真を見ても「楽しい」と感じる方「辛い」と感じる方がいらっしゃいます。
箏の音色や回想写真を元にご自身との対話を深めていただくため、どんな感情であっても吐き出すことになります。(吐き出すといっても必ずしも口に出すわけではありません)
失声性の女性の例
例えばこんな方がいました。
施設でほとんど誰とも口を利かず、家族とさえもコミュニケーションを取らない失声症の80代女性がいました。
スタッフもどうしたものかと頭を悩ませていたのですが、箏回想法を実施したある日「ふるさと(うさぎ追いし~)」を演奏すると、涙を流しながら「昔歌った」と震える文字で筆談で教えてくれました。
その後、声を失って他の入居者に「なんだ、口がきけないのか?!」と大きな声で言われてしまったことを大号泣しながら教えてくれました。以降、皆にも変に思われてしまうのではないか?と気にしてコミュニケーションを取らなかったことまで毎回少しづつですが教えてくれるようにまりました。
悲しみこそ内に込めてさせてはいけない
一見、この方の辛い過去を思い出させてしまったように思いますが、辛い思いを吐露して、スッキリしてからは人が変わったようになり、この方なんと、日常会話まで筆談でこなし「おしゃべりさん」の部類だそうです。
悲しい・不安・怒りなどマイナスと捉えられがちな感情も吐き出すから終わった後スッキリするのですね。
このようなカタルシス効果を狙うものですので実施者である箏回想士の都合で進めることはありません。
深いカタルシス効果を実感していただけます。