8K特集ドラマ
浮世の画家
2017年度のノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロの出世作「浮世の画家」をスーパーハイビジョン(8K)で映像化
物語の舞台は終戦から数年過ぎた日本。主人公は高名な初老の画家。
焼け跡から徐々に復興の姿を見せていく街で、隠居老人の一見平和な日常生活が描かれていく。
愛すべき孫の訪問、なじみの飲み屋のママとの世間話、戦前からの旧友との邂逅(かいこう)…。
あるとき娘の縁談が持ち上がり、そこから周囲の視線の変化に気づき始める…。
確固たる決意で国のために尽くしてきた自分が、何故非難されなければならないのか。
その一方で、過去の影に滑稽なほどおびえる自分の弱さも認識していく…。
人の心の弱さから生まれる「悲劇」、そして思い違いから生まれる「喜劇」。
繊細で緻密なカズオ・イシグロの物語を最新8K撮影で映像化。独特の世界観を丁寧に描きだします。
カズオ・イシグロ氏のコメント
このたび『浮世の画家』がNHKの制作でドラマ化されることとなり、大変喜ばしく思います。渡辺謙さんほど主役にふさわしい役者はいないでしょう。もう何年も前から大好きな役者です。このすばらしい俳優が主役を引き受けてくれたことは思いがけない幸運です。
私がこの物語を書いたのはずいぶん前、1980年代半ばになりますが、自分が生まれる直前の時代における日本での生き方を想像して綴ったものです。当時、まだ若かった私は自らに問いかけました。仮に祖父母の時代に生まれ、20世紀前半の目まぐるしく変化する激動の日本で、戦争のトラウマに耐えながら生きたなら、私はどのように感じ、どのような選択をしただろうと。
そしてそれと同時に、小津安二郎や成瀬巳喜男といった私が敬愛する1950年代の日本映画のような、穏やかな家族ドラマを描いてみたいという思いもありました。
先駆的な8Kフォーマットによる撮影、そして世界的な名優が主演する本作が、今日ではすっかり変わった日本の視聴者を魅了することに大きな期待を寄せています。
写真提供:早川書房
【原作者プロフィール】
1954年長崎生まれ。海洋学者の父の仕事のため5歳で渡英。
「浮世の画家」は日本を舞台にした彼の数少ない作品の一つ。氏が好んで見たという「小津安二郎」や「成瀬巳喜男」の映画の香りが全編を通して漂う。微妙な人間関係の生み出す緊張感、先の読めないサスペンス的要素、そしてそこはかとないユーモア。イシグロ氏の故郷長崎を想起させる描写も登場する。1986年に英国で最も権威ある文学賞のひとつ「ウィットブレッド賞」を受賞。代表作「日の名残り」の原型ともいえる作品。
8K特集ドラマ「浮世の画家」
2019年3月放送・BS8Kおよび総合(89分)
主演:渡辺謙
脚本:藤本有紀
演出:渡辺一貴
制作統括:内藤愼介、海辺潔
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