私たちの暮らしに身近な存在となりつつあるロボット。その開発の最前線に触れられる政府主催の一大イベント「ワールドロボットサミット(WRS)」が、10月に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される。先端技術の粋を集めた世界中のロボットが、総額1億円以上の賞金をめぐって競い合う姿を無料で見られる貴重な機会だ。
WRSが目指すのは、人間とロボットが当たり前のように一緒に暮らす社会だ。もうじき実現すると見込まれる一方、克服すべき技術的課題も少なくない。そこで競技の場を設け、国内外の高度なロボット同士を競わせることで研究開発を刺激する狙いだ。競技とは別に、ロボットの展示や第一線の専門家らによる講演も行われる。
競技は9つの部門があり、賞金は部門ごとに割り当てられる。家庭内やコンビニエンスストア、工場内などでの手伝いや作業のほか、インフラ点検や災害対応などさまざまな部門が設定された。
このうちコンビニでの作業はWRSが世界初の試みで「商品の陳列と廃棄」「接客」「トイレ掃除」といった実用的な作業が設定された。従業員の負担軽減などが見込まれ、近い将来のロボット導入が期待される有力な現場の一つといえよう。
また、インフラ点検や災害対応はパイプラインなどを想定。異常の検知や障害物の乗り越え、人命救助といった技術を競う。
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リコージャパンが開発するAIツール。AIチャットbotを活用した「リモートワーク申請」「電話伝言メモ」などより身近なところから始められる土壌が整ってきている。