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【格闘技】

山本KID死す ダル義兄、41歳早すぎる

2018年9月19日 紙面から

41歳の若さで亡くなった山本KID徳郁

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 レスリングや総合格闘技で活躍したプロ格闘家の山本KID徳郁(本名岡部徳郁、旧姓山本)さんが18日、死去した。所属する「KRAZY BEE」が公式ツイッターで明らかにした。41歳だった。山本さんは、父がミュンヘン五輪代表の郁栄さん、姉・美憂さんと妹・聖子さんが世界女王というレスリング一家に育ち、存在感のあるファイトで格闘技ブームをけん引した。

◆闘い続けた人生

 格闘技ブームの旗手であった“神の子“が、短い生涯の幕を閉じた。所属する「KRAZY BEE」が公式ツイッターで、「山本KID徳郁(享年41歳6カ月)が、本日9月18日に逝去致しました。生前に応援、ご支援をして頂きました関係各位、ファンの皆様に本人にかわり御礼申し上げます」と死去を報告した。

 山本さんは8月26日に自身のインスタグラムを更新し、がんを患っていることを公表。詳しい症状などは明らかにしなかったが、「ガン治療のために頑張っています。絶対元気になって、帰ってきたいと強く思っていますので温かいサポートをよろしくお願いします!」とつづった。それから一カ月足らず。闘病の末に帰らぬ人となった。

 闘い続けた41年間だった。父はミュンヘン五輪代表の郁栄さん、姉・美憂さんと妹・聖子さんは世界女王というレスリング一家。自身も学生王者となり、シドニー五輪代表を目指したが、代表選考会決勝で無念の敗退。総合格闘技に転向した。

 01年に修斗でプロデビュー後は、抜群の格闘センスで一躍トップ選手に。“神の子”と呼ばれ、立ち技格闘技のK-1、総合のHERO’S、DREAMでも活躍した。07年1月には北京五輪代表を目指してレスリング全日本選手権に出場も、2回戦で右腕を脱臼して敗退。11年には世界最高峰の総合格闘技団体UFCに参戦した。

◆魔裟斗も無念

 早過ぎる死に“盟友”も悲しみに暮れた。04年大みそかに対戦した魔裟斗はインスタグラムに追悼のメッセージをつづった。「格闘技界を一緒に盛り上げてきた大事な仲間が逝ってしまった」。15年に再戦した際の写真をアップし、「試合終了後に『また10年後に!』と言っていたのにとても残念です。心よりご冥福をお祈りいたします」と無念さをにじませた。

 圧倒的な存在感で格闘技界を盛り上げ、一大ブームを作った功労者。力強くてかっこいいそのファイトを、もう見られないのは寂し過ぎる。

 

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