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VR×ロボで「小笠原の旅」、KDDIなど体験イベント
2018年9月18日 14:24
東京諸島観光連盟小笠原村観光局、Telexistence、竹芝エリアマネジメントは、5G時代を見据えた“遠隔旅行体験イベント”を9月14日~27日、東京・竹芝で実施している。体験イベントの応募期間は9月上旬に締め切られており、期間中、約80名が参加する予定。
触覚をフィードバック、現実感を増す
今回の実験では、小笠原村にロボットを設置し、竹芝から遠隔で操作する。参加者はVRゴーグルでロボットのカメラが捉えた現地の映像を目にしつつ、触覚をフィードバックするグローブを手に装着して現地にいる人と握手したり、動物に触れたりして、まるで現地に居るかのような体験を味わえる。
通信環境としては、ロボット側は4G対応となりそこから海底ケーブルで東京まで伝送、遠隔体験する側の環境は有線で繋がれており、150~200ms程度の遅延があった。5Gが商用化すればこの遅延を100ms以下にできると見込まれている。
実際に参加した人は、「VRを体験したことはあったが、触覚で反応があるとリアリティが違う」とコメント。今回は座って体験する形だったためか、「立って歩きたくなった」とさらにハイレベルな環境を求めていた。
日本で一番遠い島への観光促進に
東京諸島観光連盟小笠原村観光局の根岸康弘氏によれば、世界自然遺産に登録されて以降、小笠原諸島への観光客は増加。元旦から海開きしているなど、自然を中心とした豊富な観光資源を抱えつつも、現地を訪れる手段が、東京竹橋から片道24時間かかる週に1度の船便だけしかないことから、「日本で一番遠い島。観光客は増えたが頭打ち」と課題を紹介する。
そこへロボットを設置し、遠く離れた場所から小笠原の魅力をバーチャルで味わってもらい、観光客の増加に繋げたい考え。今回の取り組みは5G時代を見据えた技術およびビジネスモデルの開発の一環で、今すぐ商用化されるものでもなく、体験人数が限られるなど課題はまだまだあるが、KDDIライフデザイン事業本部ビジネスインキュベーション推進部長の中馬和彦氏は「距離を超えるという新しい体験を提供する」と説明。離れた場所にいる人とのコミュニケーションがもともと通信が手がけてきた本質的な価値であり、通信会社として相性の良い体験価値の提供になると自信を見せていた。
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