これまで専用装置を必要としていたiPhoneの画面修理の際の較正(キャリブレーション)プロセスが、ソフトウェアで行えるようになった模様です。米メディアMacRumorsが入手した、Appleの社内向け文書から明らかになりました。
較正専用装置は不要に
同文書によれば、現地時間9月17日より、Apple StoreのGenius BarsおよびApple正規サービスプロバイダは、iPhone6s以降のiPhoneの画面を修理する際、Apple独自の較正および診断ソフトウェアを動作しているMac miniまたはMacBook Airに当該iPhoneを接続するだけで、較正が行えるようになります。
したがって今後は、これまで較正プロセスに用いていた専用装置「3D Touchキャリブレーション・フィクスチャー」は不要となります。
画面修理にかかる時間が短縮
Appleは同じく文書のなかで、較正をハードウェアではなくソフトウェアで行える利点を3つ、挙げています。
- これまで場所をとっていた装置がなくなるため、サービスプロバイダが使える作業スペースが増える。
- ソフトウェアによる較正プロセスのほうが時間がかからないため、顧客の待ち時間が短縮される。
- 今年末には、世界中のさらに多くのApple正規サービスプロバイダが、iPhone画面修理を含む修理を店内で行えるようになる。
画面の較正プロセスでは、交換した画面が、ロジックボードとシステムレベルで正しく統合されているかどうかを確認します。2013年にiPhone5sでTouch IDが導入されて以来、この較正プロセスが必須となっています。
Appleはこれまで、較正専用装置を一部のサービスプロバイダにしか提供していませんでした。ソフトウェアは簡単に配布できるため、今後はより多くの店舗で、迅速にiPhoneの画面修理が行えるようになるのは確実です。