FXで成功できたら…、大金を稼ぎ、お金の心配をなくし、自由に生きられるようになれたら…、きっとあなたも、このような想像をしたことがあると思います。
というよりも、私がそうでした。今から10年以上前、私は、ただ「自分のやりたいように生きる」という一心で、大きな夢を持ってFXを始めました。
そして時は流れ、2018年9月現在、1.5億円を超える資産を築いています。そして、大好きな旅行をしながらノートPCでトレードするという、自由で楽しい生活を送ることができています。
振り返れば色々ありました。「現状を打破するにはFXだ!」と決意を固めてから、とにかく無我夢中に勉強したり…、ある程度の成果が出て「初心者卒業だ!」という時に2008年のリーマンショックで1,000万円以上の損失を負ったり…、そこから何とかメンタルを立て直して、それまで以上に真剣にトレードを研究し実行したり…。
今となっては笑い話にできていますが、リーマンショックの時は、本気で「人生が終わった」という絶望感に打ちひしがれました。しかし、この時が、トレード人生で最良の学びを得られた時期でもありました。これがなければ、今のように毎年安心して、トレードで生計を立てることはできていなかったでしょう。
改めて思い返すと、私は、成功するために何をすべきかを理解するまでに、多くの時間がかかりました。このページでは、このようにして、私が長い時間をかけて学んできた最も重要な、FX成功のためのエッセンスを、余すところなく書かせていただきました。しっかりと読み込んでご理解いただくと、少なくとも、私より早く成功にたどりつけるでしょう。
そうなっていただくために、妥協せず、必要な学びをすべてお伝えしますので、ぜひ最後までお読み下さい。
目次
はじめに|私のFXの実績
最初に、私のFXの実績をお伝えさせていただきます。
- 2004年 ~ 2007年:不明(+50万円程度)
- 2008年:△1,100万円
- 2009年:850万円
- 2010年:2,700万円
- 2011年:2.900万円
- 2012年:1.960万円
- 2013年:1.880万円
- 2014年:1.050万円
- 2015年:1.590万円
- 2016年:2.019万円
- 2017年:943万円
- 2018年:533万円(8月末まで)
ご覧のように、私は、2004年からFXを始めました。2004年~2007年の4年間は、自分なりには真剣に取り組んでいたつもりなのですが、今思うと、本当の意味では真剣ではありませんでした。そのため、トレードも勝ったり負けたりで正確な数字は記録していませんでした。
2008年は、仕事でのストレスや将来への不安、そして自分はもう初心者ではないという過信で、無謀にもリスクを上げたトレードを行うようになっていました。そこにリーマンショックが重なり、いきなり1,000万円以上の損失を出しています(参考:『FXで失敗して1000万円以上の大損をした事例と重要な教訓』)。
この時は、「この世の終わりだ」というぐらい落ち込みました。今でも、「よく立ち直れたな」と思うぐらいです。
その後、2009年からは、トレードスタイルを根本的に見直して臨みました。調子に乗らずに、「着実に勝つこと」を徹底するようになりました。そのお陰で、毎年安定して、サラリーマンの時には考えられなかった利益をあげることができています。
以降、今までの116ヶ月の内、108月で黒字を記録しています。今でも、毎日のトレード収支を、個人ブログ『トレード日記』で記録しているので、合わせてご確認いただければ幸いです。
手前味噌ですが、月の93%(116ヶ月中で108月)という黒字率は、成功しているFXトレーダーの中でも稀な数字だと思います。これは、私には妻も子供もいるため、何があっても家族の生活を守れるように「毎月黒字を出せる技術」が何よりも重要だと強く意識しているからできていることです。
きっと「これからFXで成功したい」という方の多くは、守るべき家族がいることでしょう。そのような方にとっては、特に、私の経験を役立てていただけると思います。FXで生計を立てるためには、毎日安定したメンタルで、精度の高いトレードを行う必要があります。
そして、このページでは、大失敗を乗り越えた末に、そのようなメンタルや、トレードルールを持てるようになった要因をすべて書かせていただいています。
分量は多いですが、あなたが、私よりも断然早く、FXで成功できるようになるために、ぜひ真剣にお読み下さい。
1. 私がFXで失敗した要因
上述したように、FXを始めた2004年から2007年は、ほとんど実績を上げることができませんでした。それでも、「自分はFXに誰よりも真剣に取り組んでいる」と自負していました。そんな自分が上手くいかないはずがないと、調子に乗って、金額を増やした瞬間、2008年にリーマンショックで大損しました…。
しかし、突き詰めると、私が大失敗を犯したのは、リーマンショックのせいでも何でもありません。原因はすべて自分自身にありました。その原因とは、以下の2つです。
- FXを軽く見ていた
- 焦りと自己過信で冷静ではなかった
詳しくお伝えさせていただきます。
1.1. 「FXは楽に勝てる」と軽く見ていた
FXで勝つことができていなかった時の私の最大の勘違いが、「価格は上がるか下がるかしかないから、適当に売りか買いの注文を出したとしても、2回に1回は勝てるはずだ」というものでした。これから、大金を稼ぎたいというトレーダーにとって、このような安易な思い込みは危険です。
そもそも、この理論だとFX参加者のうち、半分は勝ち組になることができてしまいます。しかし、一般的に、投資の世界で本当に勝てるようになる人は全体の5%しかいないと言われています。つまり、残りの95%は負けているということです。
FXは、決して、ちょっと知識を身に付けて経験を重ねれば、大金を手に入れられるようなバラ色の世界ではありません。
そもそも、この世の中に、楽をして大金を手に入れられる業界なんてありません。仕事でもスポーツでも勉強でも、どの世界でも、本当の勝ち組になれるのは、上位のほんの数パーセントの努力してきた人たちです。
そして、その数パーセントの人たちは、高い目標を持ち、その目標を実現するために自分の頭で「どうすれば上手くいくだろうか」と考え、決して折れずに実践を続けてきた人たちです。おそらく、楽をして成功した人はいないはずです。
FXの世界も同じです。
「数十万円の元手が、たったの2~3年で何億円」などというものは、ただの一発屋です。彼らのうち驚くほど多くの人が、ほどなくしてFX市場で手痛い失敗をして、稼いだ額以上の損失を背負っています。この話を聞いて、「一発屋でも大勝ちしたら、すぐに止めればいいじゃないか」と思う方は多いと思います。もし、あなたがそう思っているとしたら、FXをやらない方が良いです。これは、断言できます。
お気持ちはよく分かります。ギャンブルや宝くじで大当たりする人も少なからずいて、確率はゼロではないからです。しかし、冷静に考えてみて下さい。
例えば、サマージャンボ宝くじを1枚買って1等が当たる確率は、トレイス㈱の調べでは、たったの1,000万分の1ということです。パーセンテージに言い換えると、0.00001%です。これは、天文学的に「あり得ない」といっていいぐらい低い確率です。それでも、そのあまりにも低い確率に賭けてみようと思いますか?
きつい言い方かもしれませんが、ここに関しては、本当にご理解いただきたいと思っています。安易な気持ちで取り組むと、私がリーマンショックの時に負った損失以上に大失敗してしまいます。
大前提として、FXは、ビギナーズラックに頼らなくても、十分に大きな利益を得る可能性があるトレードです。それが、FXの凄さです。
そのために、「FXは甘くない」という現実を受け入れて、本気で取り組んで下さい。そして、「成功するために、上位5パーセントに入るために、誰にも負けないくらい本気になる」と決意して下さい。その気持ちを持てる人であれば、FXで成功できる確率は高まると、私は強く信じています。
1.2. 焦りと自己過信で冷静さを失っていた
初心者だった頃の私は、職場の過酷な労働環境と、上司にはゴマを擦り、部下には威圧するというような人間関係に、かなりのストレスを抱えていました。そのまま定年まで30年以上も会社員として生きていくのは、想像するだけで胸の奥が痛くなるぐらいに嫌でした。
そのため、「何が何でもFXで成功してやる!」と意気込み、FXに関する本を1年で100冊は読みました。ちょっとでも時間があれば、どこにいても本を開いて、とにかく知識を詰め込んでいました(参考:『FXの本の選び方|15年で300冊読んでわかったこと』)。
その間、トレードも行っていたのですが、勝つことよりも感覚を掴むことを重視していました。そのため、投資金額も非常に少なく、損益の変動はほとんどありませんでした。
この時、私は既に、大損の罠に引っかかっていたことに気付いていませんでした。
- 一刻も早く今の環境を抜け出したいという焦り
- 1年間必死で誰よりも知識を身に付けてきたという自己過信
という2つの要素は、私から正気を失わせるのには十分なものでした。
まだ金額の低いトレードですら勝つことができていなかったのに、「自分はもう初心者ではないから勝てるはずだ!」という妄想に取り憑かれてしまったのです。私は、トレードの通貨量(= ロット)をどんどん増やしていきました。2008年後半の話です。
結果からいうと、これはタイミング的にも最悪でした。その理由は、ロットを増やしてから、すぐに、あのリーマンショックが起こったからです。
みるみる価格が暴落していく中で、いつまでたっても損切りに踏み出せませんでした。本来なら、明らかにすぐに損切りするべき局面であるにも関わらず、焦りと過信に取り憑かれた私は、「こんなに下がり続けるなんてあるはずがない。すぐに反転して上がり出すはずだ。」と、勝手な思い込みをして、現実から目を反らしていました。
最終的には、「上がってくれ、上がってくれ」と祈るばかりになりました。その願いは届くはずもなく、待っていたのは、1,000万円以上の損失です。そう、100万円の損切りができずに、全財産のうちの1,000万円以上を一気に失ったのです…。
私にとっては、人生で初めての本格的な絶望でした。「もう自分の人生は終わりだ。このまま一生、会社員という生き地獄の中で過ごさなければならないんだ」とお先真っ暗になりました。今思うと、何とも情けないことですが、当時の私は本気で、このように思っていました。
2. 大失敗がFXに本気で取り組むきっかけになった
結果として、この大失敗が、私のその後の成功(自分で成功というのはおこがましいのですが…)の第一歩となりました。
- このまま夢を諦めてFXから手を引くか
- 再チャレンジするか
という、その時の私にとっては、人生を左右する大きな2択に向き合う必要がありました。悩みに悩み抜いて、「ここで止めたら一生後悔する。死ぬまでパッとしない人生だ」と思い、再チャレンジを決意したのです。「やらずに後悔するより、やって後悔するほうが遥かにマシだ」という思いが決め手でした。
そこから、私のFXに対する思い、熱意、行動のすべてが変わりました。「もし、次も同じような目に遭ったら、完全に立ち直れない。もう失敗は許されない。」という状況が、自然とそうさせてくれました。
今思うと、この時、私は人生で初めて本気になったのです。
それまでの私も、もちろん本気で取り組んでいるつもりでした。しかし、それまでの本気は、本当の本気ではなかったということが今になって分かります。乗り越えるべき障害はたくさんありましたし、不安もたくさんありました。しかし、そんなものは関係なく、すべてを受け入れて、やるしかなかったのです。
そう悟った瞬間、時間も忘れてFXに没頭するようになりました。
具体的には、会社以外の時間はすべてFXで成功するために捧げました。会社が終わってから、帰宅せず、喫茶店へ行き、頭に思い浮かぶことをノートに書き出していました。例えば、ファンダメンタル的な知識、テクニカル的な知識、トレード時の心理状態など、すべての知識をノートに書きました。これを、毎日終電までやっていました。
成功するためには「FXで利益をあげている上位5%の人たちが行っている努力にも負けない努力をする」ことが必要です。だから、自分の持てる時間は、すべてFXで成功するための行動に費やしました。
このような、ただ必死なだけのがむしゃらな行動の中から、後の成功に繋がるたくさんの気付きが、頭の中にひらめいてきました。
3. FXで成功するために取った具体的な行動
失敗の要因を振り返ってみると、まず、何よりも、FXに向き合っている間、私はある意味で、ずっと正気を失っていたことが分かりました。
まず、一日中「早く嫌いな会社を辞めたい。大金を稼ぎたい。」というネガティブな感情に心が支配されていました。トレード中は、「早く楽になりたい」という焦りが先行して、冷静な判断ではなく、欲に駆られた現実逃避のような判断をしていました。これらのことを痛感した私は、対策を考えました。
その結果、気付いたのは以下の3点でした。
- 成功するためには、期待値が高いトレードルールが必要
- 損切りを徹底すると勝てる
- 何よりもメンタルが大切
これらは、現在でも変わらず、ずっと守っている大切な気付きです。それぞれ、解説させていただきます。
3.1. 期待値が高いトレードルールを作る
それまでのトレードを振り返ると、そこには一貫したルールが全くありませんでした。
テクニカル分析のルールも、損切りのルールも、利益確定のルールもありませんでした。損切りしなければいけないところで、その決断ができていなかったのです。「利益は伸ばす」が基本なのに、ちょっとプラスになっただけで満足して利益確定していました。
FXで失敗するルールがあるとすれば、まさに、その通りのことをやっていました。そして、そうなってしまう一番の原因が、メンタルにありました。
これらのことから、FXで成功するためには、
- 考えなくても機械的にできるような実用的なルール
- 長期的に繰り返せば勝てることが分かっている期待値が高いルール
の2つが必要だと思いました。これに気付いた私は、まず、次のような簡単な決まりごとを作ることから始めました。
- トレードできる時間帯は、21時から26時まで
- ポジション(建玉)を翌日まで持ち越さない
この2つではトレードルールとしてまだまだ不完全ですが、これのお陰で、「今自分がやるべきはスキャルピングだ」と結論づけることができました。そうしたら、完全にスキャルピングに集中して、徹底的に検証することにしました(参考:『スキャルピングで5年で1億稼いだ私のトレード手法の全て』)。
検証とは、ローソク足などの様々なインジケータを表示して、「ここでエントリーすれば勝てるのではないか」というポイントを見つけるためのものです。とにかく意識を集中させて、何度も何度も検証を繰り返すと、勝率100%とはいかないまでも、かなり高い確率で勝てそうだというポイントを、自分なりに見つけられるようになりました。
なお、今の自分のルールが、「長期的に繰り返せば勝てることが分かっている期待値の高いルール」になっているかどうかは、「バルサラの破産確率」というもので毎日分析して判断していました。これは、今でも変わらず使っているものです。
3.2. 損切りを徹底する
スキャルピングに焦点を絞ってから、しばらくの間、私は、損切りを徹底していました。一度、全財産を失うというトラウマを経験したお陰で、自然とそうなっていました。「予想に反して逆行したら損切りする」が、自分の中で大原則になっていたのです。
結果から言うと、この損切りの徹底が、今でも使っているトレードルールを作っていく上での突破口となりました。なぜなら、損切りをしっかり徹底できている日は、利益が出たからです。逆に、損切りを徹底できなかった日は、利益が残らないということが分かりました。また、これを体験したことで、また新たな気付きが生まれました。
最初の気付きは、FXで成功するために必要なのは、入念な分析に裏付けられた自信だということです。それまでの自分は、単なる根拠のない自信を手掛かりにトレードしていたのです。この「根拠のない自信」と「裏付けのある自信」の間には、とても大きな違いがあります。この気付きは、どれだけ分析しても、一回一回のトレードの勝率は100%にならないということを意味します。
手応えが増していくごとに、私の心境は次のように変わっていきました。
もしかしたらコツをつかんだかもしれない。
↓
勘違いかもしれないから、今こそ冷静になるべきだ。
↓
どうも勘違いではないから決心しよう。これでダメなら諦めよう。
結果から言うと、この決断は正解でした。
なぜなら、損切りさえしっかり行っていれば、100回、1,000回、10,000回とトレードを繰り返せば、長期的にはかなりの確率で勝てることが分かったのです。この時、「1回1回のトレードの損失は最小限に抑える」という3つ目の項目が私のトレードルールが追加されました。
- トレードできる時間帯は21時から26時まで
- ポジション(建玉)を翌日まで持ち越さない
- 利益が少なくても、1回1回のトレードの損失は最小限に抑える
なお、損切りについての詳しいノウハウは、『損切りとは?正しいトレードルールの作り方』で説明させていただいています。ぜひ参考にして下さい。
損切りによって、損失を徹底的に最小限に抑えることができれば、あとは、「いかに利益を伸ばすか?」に集中すれば良いだけです。そうなると、やるべきことがどんどん明確になっていきました。
なお、この時はまだ、利益確定のルールは曖昧でした。本当は利益が出ている時はできるだけ伸ばすことが大切なのですが、含み益が数pips出ていたら確定させていました(参考:『FXの適切な勝ち方を身につけるための七か条』)。これ以降、利益の伸ばし方や、より正確なエントリーポイントの見極め方など、様々なルールを加えていきました。
ちなみに、今の私のトレードルールは、当サイト内の記事で余さず解説させていただいています。具体的な記事は、後半でご紹介させていただきますが、すべてあなたがFXで成功するために助けになると、自信を持って書かせていただきました。ぜひご活用下さい。
3.3. メンタルを最優先に戦略を立てる
私にとって、リーマンショックによる大損失と、そこから自然に徹底するようになった損切りが、「何千回、何万回と繰り返せばトータルで勝てることが分かっているルールを作り、また、そのルールに従って淡々とトレードを続ける」という真実に気付くきっかけとなりました。
その経験を軸に、どんどんトレードルールを洗練させていきました。しかし、ここにもちょっとした落とし穴がありました…。それは、トレードに関わるあらゆる面で厳格なルールを作り、それを完璧にこなすことは、成功しているFXトレーダーでも難しいということです。
トレードルールが増え過ぎると、「この条件は満たしているだろうか?よし、これは大丈夫だ。それでは、あちらの条件はどうか?」と、チェックしているうちにメンタルが疲弊してしまいます。これでは、とても実用的ではありません。
そこで、あなたがトレードルールを作る上では、以下の2つのポイントを念頭において下さい。
- 何回も繰り返せば勝てることが分かっている
- そのルールに従って淡々とトレードを続けることができる
何回も繰り返せば勝てることが分かっていると、少々負けが込んでも、メンタルに影響はありません。また、淡々とトレードを続けることができるような実行可能なルールにしておくことも、メンタルの衛生上、重要なことです。
そのためにも、まずは、「これだけは無意識状態でも守ることができる!」という自分だけのルールを持つことが大切です。そのような実行可能なルールを、焦らず一つ一つ増やしていくことが大切です。
FXで成功している人は、自分独自のルールを持っています。
繰り返しになりますが、私の場合、リーマンショックをきっかけにして、自然に損切りを徹底することができるようになりました。そして、損切りを出発点にトレードルールを作ることができました。
しかし、他の多くの人は、期待値が高いポイントを見極めることだったり、自信があるポイントでは徹底的に利益を伸ばすということだったりが、トレードルール作りの出発点になっています。どこをルール作りの出発点にすれば良いのかは、人によって本当に違います。人それぞれメンタルの構造が異なりますからね。
まずは、自分オリジナルのルールを軸にして下さい。そのルールを徹底的に検証して、「どうすればもっとうまくできるだろうか」と考え続けて、ひらめいたアイデアを一つ一つ根気強く試して、成功の精度を上げて失敗の回数を下げるということを繰り返すのです。この繰り返しを折れずに行い続けた後に、成功があります。
大切なことなので、再度お伝えさせていただきますが、トレードはメンタルを保つことが何よりも大切です。しかし、初心者ほどメンタルがブレやすいです。そのため、自分自身のメンタルの限界を理解して、メンタルを保てる範囲内で最も期待値が高いルールを作ることが重要です。
4. FXで成功したいあなたへのたった3つのアドバイス
以上が、私がFXで成功するまでに歩んできた道のりです。今、私は、「FXに出会えて良かった」と心から思っています。FXのお陰で今の私の人生があります。FXが、自分の人生を自分の力で歩むきっかけとなってくれました。そのため、これからFXを始める方も、ぜひ、「FXに出会えて良かった」と思えるようになってほしいと思っています。
そこで、僭越(せんえつ)ではありますが、私の経験の中から、「FXで成功したい」というあなたに、3つだけアドバイスをさせていただきます。「たった3つ?」と思われるかもしれません。
そうです。この3つが、成功するために何よりも大切なものです。これさえ習得していただければ、他のものは必要ないくらい、大切なことなので、ぜひ、お役立て下さい。
4.1. 自然と努力できる仕組みを作る
結局のところ、成功するために大切なのは、日々の行動です。これは、FXに限ったことではありません。どの分野でも、本気で成功したいなら、誰にも負けない努力が必要です。自分が怠けた1日は、誰かが成長した1日です。そして、1日1日の積み重ねが、1ヶ月、1年、10年と経るごとに、とてつもなく大きな差になります。
いきなり精神論かと思われるかもしれませんが、少なくとも、私にとって、この事実を認識することが、何よりも重要でした。
常にFXに向き合って、毎日、昨日の自分より成長することが大切です。ただ、そのような継続的な努力は、なかなかできるものではありません。努力を続けられるような仕組みが必要です。
例えば、私の知り合いの社長は、上場が目標でした。しかし、最初は「いつか上場できれば良いな」という曖昧な目標だったそうです。そのため、彼の会社は、いつも同じところでつまづいていました。事業が伸び始め、社員が10人を超えたあたりで、いつもダメになってしまうのです。そして、また盛り返し、また10人を超えたあたりでダメになる…。その繰り返しだったようです。
そこで、ある日、本気で上場を決意して、「○○年○月○日上場!」と社内に大きく貼り出しました。貼り出した以上、社員は毎日、その目標を目にします。取引先も関係会社の方々も、その目標を目にします。そうやってその社長は、自分の退路を絶ったのです。
そこから、会社は一気に変わっていきました。これは、本当の話です。
これが、「努力を続けられるような仕組み」です。あなたも、FXで成功したいなら、このような仕組みを作ることをおすすめします。これは私の考えですが、人間は怠け者なので、そうでもしないと努力を続けられません。
このような仕組みを作るための第一歩は、「何のためにFXをするのか?」というゴールを明確にすることです。
「あなたにとって、FXで成功した姿とは、どのようなものか」
あなたがやってみたいことを、思いつく限り紙に書き出してみて下さい。
私の時は、カッコいい話ではありませんが、「やり甲斐もあまりなく、人間関係も崩壊している会社での、地獄のような日々から解放されたい」という、切なる願いがありました。「満員電車に乗りたくない」という願望もありました。だから、FXでせめて億を稼ぐのが、心からの切望でした。
「億を稼ぐ。億を稼ぐ。億を稼ぐ。」
このような、自分の中での成功イメージがあったからこそ、モチベーションを保つことができました。そして、1回1回のトレードに集中して取り組むことができました。
あなたにとって、「それを叶えるためなら苦もなく努力できる」というような目標は何ですか?これが明確になって、初めて、1日1日を大切に生きることができるようになります。
くじけそうな時は、改めて、今のままの人生でいいのか考えて下さい。
「妥協した人生…」
「明日でいいや…」
「別に今日トレードしなくても大して変わらない…」
それでいいのでしょうか?
成功した姿をイメージして下さい。もし、本当にその姿になれたら、考えるだけでもワクワクしませんか?そうなりたいなら、やるべきです。
「あの時、もっとやっておけばよかった」と人生を後悔するのか、「あの時に本気でやって良かった」と人生に感謝するのか、この差は、とてつもなく大きいです。今こうやっている時も、「どちらの人生になるのか」という”差”は開いていきます。
4.2. FXの確かな知識を得る
次に、FXを始めるにあたって、しっかりとした知識を得ることから始めましょう。当然ですが、メンタルだけではFXで成功できません。メンタルは、あくまでも継続して努力するための土台です。この土台の上に、トレードルールという家を作り上げていくイメージです。
そして、「トレードルールという家」の中で、最も大きな柱となるのが「適切な知識」です。
例えば、柱がないと家は建ちません。また柱が細かったり、傷付いていたりすると、簡単に家は倒れてしまいます。まず、FXに必要な知識をしっかりと身に付けて下さい。しかし、知識を身に付けただけでは、柱はまだ細くて不安定な状態です。
柱を太く強くするには、その知識を活用して、トレードを実践し、検証することが必要です。検証の結果、上手くいった部分を残していくと、柱は太くなっていきます。
なお、FXで必要な知識は以下の通りです。意外と少ないと思われるかもしれませんが、これらは、私が、まず多くの知識を吸収してから、取捨選択してきたものです。しかし、それぞれ確認していただくと、知識を深く理解して活用していることがお分かりいただけるはずです。
- 通貨ペア
- ローソク足
- 移動平均線
- チャートの見方
- トレンドライン
- サポートライン・レジスタンスライン
- レンジ(三角持ち合い)
- チャネルライン
- フィボナッチ
- ヘッドアンドショルダー
- 平均足
- 損切りルール
勉強するという行為は、人によっては抵抗があるかもしれません。実際に、私自身がそうでした。FXで上手くいっていない頃、「大の大人になって、今さら勉強なんて…」と斜めに構えていたのです。そして、無駄を省いて要領良くトレードしようとして失敗しました。結局、初心者ほど、一つ一つ丁寧に覚えて落とし込んでいく必要があるということです。
ぜひ、学生に戻ったつもりで、真っさらな気持ちでFXの知識を習得しましょう。
4.3. 実践と検証を繰り返す
続いて重要なのが、一つひとつの知識を、必ず自分で実践して、その有効性を検証するということです。
この時、たった数回の検証で、「この手法は使えない」などと早計に判断しないようにして下さい。そのようなレベルでは、とても検証とは言えません。イメージとしては、「すべての手法で結果が出る」という意識で、粘り強く検証することです。
検証する時は、そこまで徹底して実践しなければ、本当の答えに辿り着くことはできません。そして、実践と検証を行う時は、トレードノートを作ることをおすすめします。私は、
- トレードに直結するテクニカル的根拠を書き留めるノート
- 監視している通貨ペアのチャートと戦略を書き留めるノート
の2つのノートを用意していました。
前者は、あるテクニカル指標が出た時に、相場はどちらに動くかというパターンを書き留めておくものです。例えば、「チャートの形がこうなったら、その後は上昇しやすい」「移動平均線がこうなったら、ローソク足がこうなりやすい」ということを書いています。何度も似たようなパターンが出てくると、それが勝ちパターンになります。
どれだけ重要なチャートパターンでも、半年、1年経つと忘れてしまいます。しかし、このノートを作っておくと、いつでも見返すことができます。そして、このように見返す習慣をつけておくと、トレード中に似たパターンがあると、非常に強い自信を持って、エントリーすることができます。今でも、トレードすると、毎日、新しい発見があります。このノートは、今では、私の宝物と言っても過言ではないぐらい大切なものになっています。
後者は、監視通貨ペアのチャートと戦略を、毎日記しているものです。それぞれの通貨ペアで、どのようなトレンドまたはレンジが発生しているのだろう、ここのラインで反発したら買い戦略でいこう、など、現在の状況と、今後取るべき戦略を記しています。毎日これを行なっていると、深い分析ができて、エントリーする時のドキドキ感や迷いをかなり抑えることができます。結果的に、トレードの収益が上がります。
このように、ある分野で上に行くには、他の人がやっていないであろう努力や工夫をどれぐらい行えるかで決まります。
FXの本当の凄さ
FXには、夢があります。ひとたびコツをつかみ、勝てるようになると、あとはエントリーする枚数を増やしていけば、利益はどんどん増えていきます。FXで成功した姿をイメージし、それに向かって今日から本気で取り組んでみて下さい。本気で取り組むほど、学んでいくことが楽しくなり、日々ワクワクするはずです。
それをコツコツと継続していけば、あなたが望む結果が出てくるはずです。少なくとも、私は、FXは努力次第で成功できる仕組みであることを確信しています。
スポーツやビジネスの世界は、「誰でも成功できる」というものはありません。金メダルは1つしかありませんよね。社長の椅子も1つしかありません。そのため、成功するには「運」も必要でしょう。
しかし、FXの世界は違います。FXで成功するために運は必要ありません。徹底的に努力して、一流のスキルを身に付けるだけです。目標が1億なら1億、10億なら10億、100億なら100億と、本気に取り組めば、目標達成に必要なスキルを身に付けることができます。
FXは、スポーツやビジネスの世界と比べたら、はるかに容易だと思っています。まずは、一歩を踏み出すことからスタートしてみて下さい。