福田弾　ＣＳ望みつないだ　３位Ｇと再び１．５差

　でかした！　福田、出ました３ラン！　中日は１７日の巨人戦（東京ドーム）に４－２で勝ち、３位・巨人と再び１・５ゲーム差にした。６回に福田永将内野手（３０）の３ランなどで４点を奪い雪辱。クライマックスシリーズ（ＣＳ）進出に望みをつなげた。

　矢のような鋭い打球が、左中間へ飛んでいった。６回、ビシエドの適時打で先制点を挙げ、なおも２死一、二塁の好機。福田が甘く来たスライダーを力強いスイングでとらえた。

　打球はやや低かった。だから全力で駆けだした。「まさか入るとは思わなかった。入って良かった」。竜党の願いを乗せた白球はギリギリ、スタンドに届いた。好投するガルシアを援護し、ＣＳへの扉を閉ざさせない一発。９試合、３３打席ぶりの快音は、値千金の１２号３ランだ。

　打球が上がらず、苦しんでいた。先週からトスを高めに上げてもらい、天井方向に打ち上げる姿が見られた。「高めの球にかぶせて打っていた。素直に上に打てるように」。ただ、すぐには好転しなかった。

　１６日の練習では波留打撃コーチからバットを逆に持ってグリップ部分で打つように指示された。「初めてやります」と戸惑いを隠せなかったが、同コーチには「手を使わないようにするため。手を使うとバットが体から離れるから」という意図があった。細かい修正が結果につながった。

　プロ１２年目で初めて規定打席に到達したが、伸びない本塁打数に少ない打点、低い得点圏打率など、もどかしい結果に自分を責めた。悩めるとき、テレビからバドミントンの桃田賢斗のプレーが目に飛び込んできた。