iOSデバイス向けの最新OS「iOS 12」が、日本時間で9月18日(恐らく未明)に配信される。iOS 12では何が変わるのか。Appleが公開している情報をもとに予習しておこう。
iOS 12の対応機種は、iPhoneが「iPhone 5s」以降、iPadが「iPad mini 2」以降、iPodが「iPod touch(第6世代)」で、iOS 11と変わらない。2013年に発売されたiPhone 5sは、約6年にわたって最新OSが利用できることになる。
iOS 12では旧機種の使い勝手が向上し、アプリの起動やキーボードの入力などが、より高速になるという。これはiPhone 5sを含む全てのiOS 12対応機種が対象になる。
AppleがiOS 11.4とiOS 12のiPhone 6 Plusで比較したテストによると、カメラの起動速度は最大70%速く、アプリの起動は最大2倍速くなり、文字入力をする際のキーボードの表示は最大50%高速になったという。
FaceTimeは最大32人のグループ通話に対応。グループ通話に参加しているユーザーはタイル状に表示され、発言をした人のタイルが自動で大きく表示される。任意のユーザーのタイルを大きく表示することも可能。自分の顔に、アニ文字やミー文字のキャラクターを重ねて表示する使い方もできる。グループFaceTimeは、メッセージアプリのグループスレッドから開始できる。
iPhone Xシリーズのインカメラ(TrueDepthカメラ)を活用し、ユーザーの顔の動きに呼応したアニメーション付き絵文字をメッセージアプリで送信できる「アニ文字」は、新たに舌の動きやウインクの表現も可能になった。また「お化け」「コアラ」「虎」「ティラノサウルス」の素材が追加される。
アニ文字の素材として、自分の分身として作成した「ミー文字」も使えるようになる。ミー文字は髪形、メガネ、肌色、鼻と唇などを細かに調整して作成できる。プロセッサに「A12 Bionic」を搭載したiPhone XS/XS Max/XRは、インカメラが50以上の顔の筋肉を捉え、自動でミー文字を作成してくれる。
メッセージやFaceTimeなどのアプリからカメラを起動して、自撮りした写真をサードパーティーのアプリで加工して送ったり、アニ文字やスタンプを組み合わせた動画を送ったりできるようになる。
AR(拡張現実)アプリを開発するためのプラットフォーム「ARKit」が「ARKit 2」にバージョンアップ。マルチユーザーに対応し、複数のユーザー同士でARゲームなどを楽しめる。3D物体認識にも対応し、新たなAR対応「計測」アプリを使うと、カメラで捉えた物体の寸法を測れる。
新たに提供される「スクリーンタイム」では、iPhoneの使用時間、よく使うアプリ、通知の回数など詳細な利用状況を確認したり、特定アプリの利用時間を制限したりできる。さらに、ファミリー共有を活用し、親のiPhoneから、連携している子どものiPhoneの利用状況確認やアプリの利用時間制限も可能。
ユーザーが通知に気を取られなくなるよう、着信音を鳴らさない、ロック画面に表示しないなど目立たない形で通知をしたり、同じアプリからの通知を1つの通知にまとめたりできる。
通知や着信をオフにする「おやすみモード」は、特定の時間帯や場所から自動設定されるようになる。例えば会議中のみ、また会社にいるときは一切通知を鳴らさないようにできる。
デュアルカメラで背景をぼかして撮影できる「ポートレートモード」も進化。「人を検出するとカメラがマスクを生成し、賢くエレガントに背景から人を際立たせる」という。QRコードは、カメラがフレームないのQRコードを強調表示することで、より簡単にスキャンできるという。
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