Little AlterBoy + Cakewalk + VoiceMeeter Bananaで低遅延ボイチェンしてみよう
コスパ高めのボイチェンプラグイン「Little AlterBoy」を使って低遅延ボイチェンしてみる記事です。
インストールするソフトウェアは次の3つ。
- Little AlterBoy (https://www.soundtoys.com/product/little-alterboy/)
- Cakewalk by Bandlab (https://www.bandlab.com/products/cakewalk)
- VoiceMeeter Banana (https://www.vb-audio.com/Voicemeeter/banana.htm)
Little AlterBoyは30日間のトライアルがあるので、お試ししてみましょう。サイトの一番下にFree 30-day Trialというリンクがあって、メールアドレスを入れるとすぐに招待リンクが飛んできます。iLok.comのアカウントもとっておきましょう。たまにセールやってるので(夏はやってた)そのときに買えるとお得ですね!
CakewalkとVoiceMeeter Bananaは無償で使えます。
まずは、それぞれのインストーラの指示に従ってインストールしておいてください!
1. VoiceMeeter Bananaの設定
インストールが終わったら、まずはVoiceMeeter Bananaを起動します。
まずは出力デバイスを選択します。右上にあるA1ボタンをクリック。
AG03などのオーディオインターフェースを持っていて、ASIOが使える場合は、該当するASIOのデバイスを選択しましょう。
ASIOに対応していないデバイスの場合は、WDMが先頭についているデバイスから出力デバイスを選びましょう。(他のKSやMMEは互換性のために残されています)
次は、左上のHARDWARE INPUT 1の文字をクリックして入力デバイスを選びます。ASIOの場合は選択する必要はありません。
WDMのうち自分が使っているマイクを選択しましょう(Riftのマイクも使えそうです)
この状態で、デフォルト設定のままであれば自分の声がループバックして聞こえるはずです。(くれぐれもスピーカーで試さないように。ハウリングします)
下記画像のように、左下のA1ボタンをクリックしてしまっていると、A1出力チャンネルに音声がルーティングされずに聞こえません。もう一度クリックするとルーティングが有効になります。
自分の声が聞こえるのを確認できたら、次はMenuボタンをクリックして「System Settings / Options...」をクリックします。
このような画面が開きます。
下のほうにあるPATCH INSERTのin1 Leftとin1Rightのワイヤー?をクリックして下図の状態にします。
これでVoiceMeeter Bananaの設定は完了です。
あとは、WDM入力デバイスを使っている人は WDM Input Exclusive ModeをYesにすると自分の声の遅延が少なくなるかもしれません。(バグあるかもみたいな警告はでますが…)
WDM入力デバイスを使っていて、自分の声がノイズまみれになる場合は、Buffering WDMの数値をクリックして大きな数値を選択します。
そのぶん遅延は増えますが、しょうがないです。遅延を減らしたければ、ASIO対応オーディオインターフェースを買いましょう。
2. Cakewalkの設定
次に、Cakewalkを開いて設定していきます。
[編集 > 環境設定]を開きます。(初期設定ウィザードが出てきたらスキップしてもいいかも)
オプションタブを開いて、ドライバモードを「ASIO」にします。
ASIOにしたら、右下の適用ボタンをクリック。
環境設定ウィンドウが一旦閉じて開くまで待ちます。
デバイスの選択タブで、いったんすべてのチェックボックスを外します。その後、入力デバイスと出力デバイスの両方で、Voicemeeter Insert Virtual ASIO IN#1 Leftのみにチェックボックスを入れます。
右下の適用をクリックして、閉じるをクリックします。(OKボタンになってたらそれでもいいかも)
[ファイル > スタートスクリーン]をクリック。
新規プロジェクトタブの「Basic.cwt」をクリック
こんな感じの画面が出てきます。
まずは、Audioトラックの空いたところをクリックして選択状態にしておきます。
次に、下図のインプットモニターボタンを押して有効にします。
次に左端のペインに移ります。
もしここで、声を出しているにもかかわらずメーターが動かない場合、Cakewalkに正しく音声が入力できていません。
この場合、よくあるのはサンプリングレートの違いによる音声デバイス取得失敗です。
環境設定のデバイスの設定タブで、サンプリングレートをVoiceMeeter BananaのHARDWARE OUTに表示されているサンプリングレートと合わせます。
これでインプットモニターボタンをポチポチすると直るはずです。
次に、左側ペインに戻って、真ん中あたりにあるステレオ/モノ切り替えスイッチをクリックして、下図のようにモノラルにしておきます。(Little AlterBoyをステレオ音声にかけると左右に不規則に振れたりするため)
真ん中あたりのFXと書かれた部分にあるプラスボタンをクリックして、[オーディオFXの挿入 > Little AlterBoy]をクリックします。
このとき、ライセンス認証のためにiLok.comのアカウント情報を入れたりなんなりします。(たしか)
ライセンス認証が終わると、Little AlterBoyのウィンドウが出てきます(ようやく!)
3. Little AlterBoyの設定
男声→女声へ変換する場合は、PITCHを12.0まで上げます。(女声→男声の場合は-12.0だと思いますたぶん)
自分の声が高くなって聞こえるのがわかるでしょうか…?
次にFORMANTを自分の好みに合わせていじります。ここは自分の声質や目的の声質に合わせていじりたおしましょう!
これで、CakewalkとLittle AlterBoyの設定は完了です。
4. OBSやVRChatに取り込むための設定
最後に、OBSやVRChatへボイチェン後の音声を取り込むには、Windowsのサウンド設定から「VoiceMeeter Output」を既定のデバイスに設定すればOKです。(OBSやVRChat側でこのデバイスを選択してもかまいません)
5. まとめ
以上で、Little AlterBoy + Cakewalk + VoiceMeeter Bananaを使ったボイチェンができるようになりました。いろんな方法がありますが、低遅延かつコスパよく(お試しなら無料で)、良質にボイチェンできるかと思います。ただ、設定項目が多いので、トラブルシュートはすこぶる大変です。
CakewalkというDAWを使うので、さらにVSTエフェクトを追加してもっと聞こえやすくすることもできます。自分はNS1 Noise SuppressorをLittle AlterBoyの前に入れて、あらかじめノイズ除去しておいたり、後段にコンプレッサーを入れて音量を揃えたり、ディエッサーを入れて「さしすせそ」の歯擦音を軽減したりしてます。ついにはVoiceMeeter Bananaを介さずにハードウェアでルーティングできるRME Babyface Proを買って超低遅延を実現したり…完全に沼ですね。
それでは、よいボイチェンライフを!