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【芸能・社会】

アムラー集結 チケット無くても会場外で耳澄ます

2018年9月16日 紙面から

ビルに巨大写真那覇市内のビルにある巨大な写真をハートで囲うファン

写真

 「愛(かな)さ奈美恵、いちまでぃん(いつまでも)」「沖縄▽安室」-。安室奈美恵が最後のライブを開いた引退前日の15日、沖縄の街は安室への感謝の言葉があふれ、各地から続々とファンが訪れた。観光の中心地・那覇市では市役所前や銀行などに安室の写真やお礼の言葉を載せた懸垂幕などが掲げられ、記念写真を撮るファンが続出。宜野湾市のライブ会場の周辺には、チケットを入手できなかったファンらが殺到し、“奈美恵コール”が渦巻いた。

 行き先表示盤に「We ▼ NAMIE 26th Thank you」と書かれたシャトルバスから続々とファンが吐き出されていく。ラストライブを見届けに来た人も、音漏れを狙って空気感だけでも味わおうと駆けつけた人も思いはひとつ。惜しまれながらも引退を決意した歌姫への感謝だった。会場周辺にはライブを見られないファン約1万人が集まった。

 入場門からライブ会場の沖縄コンベンションセンター展示棟に続く道はチケットを持ったファンしか入ることができないため、規制エリア外にも朝早くから敷物を敷いたファンの姿が多く見られた。午後2時からグッズ販売がスタートし、約1時間後には2時間待ちの長蛇の列ができた。

 東京都内から来た主婦3人組は幸運なことに全員がチケットを手に入れることができた。かつてのアムラー時代にタイムスリップするかのように96年の千葉マリンスタジアム公演で安室が着用したオーバーオールの衣装をまねし、髪にもメッシュを入れ気合十分だ。

 榎本希さん(38)は「『歌って踊れなくなったら引退する』って言ってたから、そのときが来たのかなと。引き際の美学はすごくステキだと思う。安室ちゃんらしいなって」としみじみ。高橋美菜さん(34)は「安室ちゃんは私たちの中では永遠に続きます!」と言葉に力を込めていた。

 一方、チケットを手に入れられなかったファンも規制エリア外でそれぞれの安室愛を爆発。インスタグラムやライブ会場でつながった“アム友”たちが全国各地から思い思いのアムラーコスプレで集結。思い出づくりで美脚を競い合った。

 また、カナダから来た30代の主婦の水本蘭さんと福岡在住の井上友紀さんは、手書きで書き写した安室の楽曲「arigatou」と「NEVER END」の歌詞を周囲のファンに配布。水本さんは「今まで生きていく勇気を与えてもらったので、会場の外からでも安室ちゃんに感謝の気持ちを届けたいと思い皆さんに合唱を呼び掛けています」と話した。 (江川悠)

※▽は、白抜きのハートマーク

 ▼は、黒のハートマーク

 

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