【芸能・社会】安室、故郷・沖縄でラストライブ 「本当に本当にありがとうー」2018年9月16日 紙面から
16日に引退する歌手の安室奈美恵(40)が15日、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンター展示ホールで、26年間のキャリアを締めくくる最後のコンサートを開催した。16日に同市内で開催される花火大会「WE ▼ NAMIE HANABI SHOW」の前夜祭として、沖縄にゆかりのあるBEGINやMONGOL800、親交の深い平井堅(46)らゲストアーティストたちも参加。地元にありったけの愛情を込め、大好きな音楽仲間に囲まれながら歌姫は笑顔でマイクを置いた。 (江川悠) 引退前日の最後の“ショータイム”。そのエンディングは、あっさりしたものだった。 「きょう参加してくださったすばらしいアーティストの皆さんに大きな拍手をお願いします。そしてこの会場に来てくださったみなさん、本当に本当にありがとうございました」 安室はライブを終えると、淡々と笑顔でそうファンに呼びかけた。そして、出演者らと3度バンザイし、手を振りながらステージを後にした。 普段のコンサートでも一切トークをせず、最後にひとことだけあいさつするのが安室流だった。とはいえ、今年2月からのラストドームツアーでは、最後に長めのあいさつをしてファンに感謝を伝えていただけに、ファンの期待も高まっていた。終了のアナウンスが流れても、誰も席を立とうとしない。3500人が「奈美恵」コールを絶叫し、号泣する人の姿もあったが、歌姫が再びステージ上に登場することはなかった。 この日、音楽フェス形式によるライブのトップバッターを飾ったのは平井堅。過去に安室とコラボ楽曲を発表した縁でラブコールを受けた。 「記念すべき日に呼んでいただいて、光栄を通り越して恐縮しています。僕以外(ゲストが)全員沖縄なのになぜなのか。顔なのかなと…。沖縄風味ということで、奈美恵ちゃんも僕が沖縄出身だって勘違いしているかな」と自虐的に語り、会場は大ウケ。「『最優秀助演男優賞』を受賞できるように、歌で見送ろうと思います」とあいさつした。 MONGOL800に続き、BEGINも安室のカバー曲を披露。比嘉栄昇(50)は「地球では引退しちゃいますが、もしこれから10年後『奈美恵ちゃん、火星でライブがあるよ』と言ったらどうなるか。世の中何かあるか分かりませんよ!」と独特の表現で引退を惜しんだ。 エールを受けて、ついに主役が登場すると、耳をつんざくほどの大歓声。ポニーテールに黒いTシャツ、パンツルック姿の安室は自らを鼓舞するように右手のこぶしを突き上げた。自身の楽曲とこれまでに発表した他のアーティストとのコラボ曲を織り交ぜ、約40分のステージで8曲を熱唱した。 ◆ 主催者側の意向により、各アーティストが披露した楽曲名と曲順、パフォーマンス時の写真はこの日、非公表となった。 ◆終わり方、ファン納得 奈美恵ちゃんらしい沖縄・渡嘉敷島からライブを見に来た自営業の嶋岡美貴さん(40)は、ライブ会場を出ると、「正直、あのまま出てこないだろうなとは思いました。残念でしたけど、奈美恵ちゃんらしいなって思います。最後に他の人と一緒にステージに立ったのも、本当に音楽が好きなんだなって思います」と、安室の気持ちをおもんぱかった。 兵庫県から訪れた看護師の山本希世さん(33)も「最後にひとこと聞きたかったかといえばそうですが、本当に楽しんで終わったんだと思うからあれでいい」と話した。 ※▼は、ハートマーク
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