完璧主義者は要注意? 「アイデア負債」を抱える人の特徴と今すぐ返済する方法
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あなたの「ToDoリスト」の中で、一番大きな目標は何ですか?
遠く離れた憧れの街へ移住することでしょうか。新しいビジネスをはじめること? それとも、自分のブログを開設することでしょうか。
次に、考えてみてください。その目標にまだ「済み」マークがついていないのはなぜですか。
アイデア負債とは?
マンガ家であり作家でもあるJessica Abelさんの説明によると、それは「その目標があなたのアイデアの負債の一部になっているから」だそうです。
誰もが知っているように、負債を返済するのは大変な場合があります。Abelさんは次のように書いています。
アイデアの負債は、「やりたいことが実現したらどのようになるか」を思い描くのに時間をかけすぎているときに発生します。
「実行されれば、どれほどすばらしいことになるだろう」と考え、「自分はどんなに格好よく見えるだろう」「どれほど人から必要とされるだろう」「どれくらい稼げるだろう」などと想像を膨らませてばかりいて、その実現にはほとんど時間をかけていない状態のことなのです。
「10年前から脚本のアイデアを持ち続けている」「ブログのアイデアをあれこれ温めているけれど実行していない」「腰を落ち着けて小説を書くと前から心に決めているものの、その時間がない」――。
アイデア負債を清算する方法
自分のアイデアについて語ったり、ToDoリストをつくったり、動画を見て勉強したりしているにもかかわらず、あなたはまだ何も成し遂げていません。
そこでAbelさんは、もうその負債を清算して、先へ進むときだと主張します。これは誰でも参考にできる点です。
Abelさんが初めて「アイデアの負債」という言葉に出会ったのは、グラフィックノベル(マンガ単行本)の作家でイラストレーターでもあるKazu Kibuishi氏をインタビューしたときだったそうです。
Kibuishi氏はこの概念を、自分がスノーボードをやったときのことに関係づけて説明しました。ジャンプする前には想像を膨らませすぎて怖くなっていたけれども、やってみると思っていたほどではなかった、という体験です。
実際の体験は、事前の想像ほどではなかったわけです。
「私が学んだのは、とにかく行動に移してみるか、あるいはもう実行しない、ということです。その場でやってしまうのです。あるいは、まったくやらないことにするのです」と、Kibuishi氏は語っています。
そうすれば、先に進んで、次の機会を待つことができます。
とにかく一歩目を早くだそう
私は、生産性について、これと同じようなアドバイスを書いたことがあります。それは、「Only Handle It Once(取り組むのは一度だけ)」というアドバイス、略してOHIOです。
メールに返事を書くという日常的なことから、回顧録を書くといったもっとわくわくすることまで、何かをする必要があるとき、常に最善なのはとにかくやってみることです。
アイデアを思いついたら、または受信箱にメールが届いたら、その場ですぐに取りかかりましょう。そうすれば、いつまでも気になって仕方がないということにはなりません。
「アイデアの負債」は、それよりさらに一歩進んだものです。あなたはメールの返信をただ数週間、先延ばしにしているだけではなく、自分の夢をいつまでも保留にしているのです。
ばかみたいと思われるのが嫌だからと、ダンスを習いはじめるのを保留にしていませんか。
あるいは、知らない街に引っ越すのは不安だからやめておこうと思っている人もいるでしょう。
友だちにやると言い続けていながらニュースレターの発行を先延ばしにしている人もいれば、原稿を出版社に送るのはまた今度にしようと引き延ばしている人もいるかもしれません。
完璧主義の人は要注意
Abelさんは、これには完璧主義が災いしていると言います。やりたいと思っているプロジェクトや夢に対して、強すぎる期待を抱いているのです。
それに全力を尽くしたいとは思っているのですが、そういう姿勢は多くの場合、現実に何かをつくり出したり、思うように生きたりすることを犠牲にして成り立っています。
つまり、実際の行動を起こす代わりに、実際に行動したらどうなるだろうと想像するだけになりがちなのです。言い換えれば、「最善」を求めてしまうと「良いこと」も獲得できないということです。
こちらの記事にもあるとおり、「夢を見るべきとき」と、「実行するべきとき」があります。そして今は、実行するべきときなのです。
「アイデアの負債を避けたいなら、考えすぎてしまう前に、プロジェクトの大変さと重要性に怖気づいてしまう前に、行動するのがいちばんです」とAbelさんは書いています。
やらないと決めたら、完全に忘れよう
そして、ジャンプすることが大切であるのと同じくらい大切なのが、跳ばないことにしたジャンプを忘れることです。それは、あなたにとっては必要のないジャンプなのですから。Abelさんはこう書いています。
アイデアの負債をあまりにも長いこと抱えたままで人生を歩んでいくと、それは、いつまでも肩にのしかかる重荷のようになってしまいます。やり遂げる、と自分で決めてしまったがために、新しくて刺激的で、もっと成熟したプロジェクトへと移ることができないのです。
自分に聞いてみましょう。あなたの頭を占めているアイデアは、今日のアイデアでしょうか、あるいは以前の自分のアイデアでしょうか。
そのアイデアは、今もあなたをワクワクさせてくれますか。なりたい自分になるのを助けてくれるでしょうか。
それとも、頭の中から追い出していないせいで、そこにただ残っているだけのアイデアでしょうか。先に進むことを自分に許せば、あなたはアイデアの負債から解放され、新しい構想や目標に取り組むことができるでしょう。
ですから、どちらかを選びましょう。今すぐに行動するか、それとも、もうそれはやめて新しいアイデアのための場所をつくるかです。
アイデアの負債を膨らませないようにしてくださいね。
Image: Unsplash, Shutterstock.com
Source: Jessica Abel, The Time, Going's Writer
Alicia Adamczyk - Lifehacker US[原文]
訳:浅野美抄子/ガリレオ
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