この記事は2013年に取材し、所属も当時のものです。
- プロフィール 平成21年入局。1年目は主にニュース番組の制作や中継番組を担当、2年目からドキュメンタリー番組も作るようになった。3年目に制作した「あこがれの大岩壁へ~限界に挑んだ75歳~」がディレクター人生の転機になった。自分の祖母の世代の女性が南アルプスの断崖絶壁を懸命に登る姿に触れ、「俺も俺の土俵で挑戦していかないと!」と痛感、この頃から仕事にやりがいを感じられるようになった。
- 星空プロジェクトでは 取材したことがある東京大学木曽観測所に関係したドラマの企画を書いたのが、すべての始まり。企画は通り、プロジェクトの立ち上げメンバーの1人として、星に関する企画・制作を担当。ドラマ『木曽オリオン』の演出にもチャレンジ。
- 信州のココが好き 愛車の古いジープで走っていると360度が山。季節ごとに移り変わる山々の景色に癒される。今は東京に行くと、早く長野に帰りたいと思うほどになった。
今回の『木曽オリオン』に関わるスタッフは総勢40人。長野放送局の若手に加え、カメラや照明、美術には、NHKで長年ドラマに携わってきたプロフェッショナルが加わりました。40人をまとめて一つの方向へ向かうにはどうすれば良いのか、「演出」として全部僕が判断しなくてはいけない。いろんな人の思いを取り込んだり、「そこは違うと思います」と説得したり、人とのコミュニケーションがとても大切になってきます。自由にできるという反面、すごい責任も感じています。
ロケ中は、お芝居をつくって、カメラアングルを変えて、照明をセッティングしなおして…などなどやっていると1テイクごとの準備であっという間に30分以上たってしまいます。僕が色んなカットを撮ることにこだわりすぎると、スケジュール内に撮りきれなくなることも。俳優さんやスタッフたちも疲れてきます。ロケ全体を考えて、効率よくロケを進めていくことが一番大変でした。現場で最終的な判断をするのは、“演出の仕事”だということを痛感しました。
ドラマのロケはかかわるスタッフの人数が多いので、“ちょっとしたお祭り状態”になります。みんなで知恵を出し合って、苦労して、苦労して、苦労して、そしてうまく撮れた時に現場は異様な熱気に包まれます。「自分は今この瞬間をちゃんと生きてるんだ」という気持ちになりました。是非是非、あの熱気、そして興奮をまた味わいたいです。
- プロフィール 平成22年入局。1、2年目は主にニュースや番組を放送局から確実に送り出す「送出業務」を担当。3年目からは撮影業務を本格的に開始。スタジオ内でのニュース番組や情報番組のほか、スポーツ中継・のど自慢・音楽コンクールなどさまざまな番組制作現場で撮影スキルを高めるべく奮闘している。ときにはTD(テクニカルディレクター)として、番組の技術責任者になることもある。
- 星空プロジェクトでは 9月から星空プロジェクトに参加、中継番組でカメラを担当してきた。ドラマ『木曽オリオン』は複数のカメラで同時に撮影を進めるロケスタイル。先輩の指導を受けながら、「ドラマ・カメラマン」を初体験した。
- 信州のココが好き 長野に来て、お蕎麦がこんなにおいしいものだと初めて知った。とても温かい人が多く、中継に行くと、地域の特産品をごちそうになることもある。採れたての野菜を使った漬け物が大好き。
当初から心配していたカメラのピントもやはり苦労しました。ドラマの制作では、被写体の背景がぼけるようにアイリス(=カメラの露出を調節する絞り)を常に開放の状態で撮影するので、ピントの合う範囲が非常に狭くなります。最初は役者さんの動きにピントを合わせることができず、自分のせいでやり直しになったこともあり、すごく申し訳ないと感じました。ドラマの撮影で一番重要なのは、リハーサルで役者さんの演技をよく見ることだと学びました。役者さんの動きや表情をしっかり見ておくと、本番のときに何を撮影するとよいのか想像できるようになります。それに気がついてから、私も少しずつですが早く対応できるようになったと思います。
- プロフィール 平成18年入局。札幌局、函館局を経て平成24年に長野局へ。視聴者が参加するさまざまなイベントの企画のほか、番組ポスターのデザインやミニ番組の制作も行っている。
- 星空プロジェクトでは ドラマ『木曽オリオン』の番組広報を担当。県内向けに随時放送される5秒間の「スポット」ではCGから音楽まで1人で手がけた。その他、視聴者から星空に関するエピソードを募集するためのVTRやチラシの制作、県内各地で開催している星空写真展の会場デザインも担当。プラネタリウム会場ラジオの公開番組『LIVE!エレうた!』を放送する企画も新たに考案した。
- 信州のココが好き
北海道から長野へ来て1年、長野の豊かな自然を満喫したくて、バイクの免許をとった。
また車で1時間圏内に白馬、戸隠、野沢など多くのスキー場があるので、冬はスノーボードが楽しみ。
でも結局、モノ作りが好きなんですよね。人と話ながら、「こうしようか」「ああしようか」と話しながら作っていくのは楽しいですね。二見ディレクターと話しながら、ホームページの素材を数時間かけて作ったり、営業の中原君と一緒にロケに行ったり…、職種の違う同世代の仲間と一緒に仕事して仲良くなれる。職員同士の距離が近いのは、やはり地方局ならではの魅力だと思います。
- プロフィール 平成14年入局。大阪局、高知局を経て、平成21年長野局へ。金曜夜の県内向け情報番組『知るしん。』のキャスターを担当。その他、平日夕方の県内ニュース番組の中で生中継のリポーターを担当、ネタ探しから構成・演出すべてを自分で行う
- 星空プロジェクトでは アナウンスグループの代表として、意見を取りまとめて提案しています。またキャスターをつとめる『知るしん。』で、実際に星空に関連した番組を放送したり、ニュース番組の中で星空に関連した中継を企画して放送したりしました。
- 信州のココが好き アニメ好きの私としては、アニメの聖地がたくさんあることが魅力。「サマーウォーズ」の上田市、「おねがい☆ティーチャー」の大町市木崎湖、「あの夏で待ってる」の小諸市など。現地に行くとたくさんの仲間がいて、楽しいです。
例えば、長野県内では世界レベルの双眼鏡(望遠鏡じゃありませんよ)が作られています。普段だと、そういう製造業の現場から中継を出したいと思っても、なかなかタイミングが難しかったんです。でも星空プロジェクトという“全体テーマ”があれば、「双眼鏡って実は星空観察の入門編に良いんです」「星の美しい信州で、星を見るための双眼鏡も作っているんです」と紹介できます。テーマの縛りがあることで、逆に紹介できることがふくらんだのは面白いですね。
今回の地域発ドラマには僕も別の企画を提案していたんです。就職に悩む大学生がアニメの聖地を訪れる話。広報担当の山北君と主題歌まで作って、気合いを入れて企画を出したのに。落ちました…。
『木曽オリオン』に決まって、最初は複雑な思いもありましたが、「みんなで力を合わせてがんばるぞ! 」と気持ちを切り替えて、今は楽しみながら星空プロジェクトに参加しています。
- プロフィール 平成23年入局。主な仕事は、電話や訪問してのお客様対応、地域スタッフの業績管理と指導・育成、放送と連動した営業活動の企画推進など。ホテルや病院、それに自治体への契約を働きかける。
- 星空プロジェクトでは 随時放送している30秒スポット(番組の宣伝)の企画を提案。出演交渉やスケジュール調整も行い、撮影にも同行。このプロジェクトを営業対策につなげる企画も考える。
- 信州のココが好き 長野は雨が少ない!晴れの日が多いので、心も晴れる。各地に温泉もあり、自然が豊かで、食べ物も美味しい。
普段お会いできないような方に会って、話を聞ける。楽しそうに話していらっしゃるのを見ながら、もっと良い話を引き出せないか考えるのも良い経験です。相手の気持ちを考えるのは、営業の仕事にも繋がります。熱気あふれる制作現場に立ち会うことで、営業活動に対する大きなモチベーションを得ることができました。
他の職場の人たちと密接に連携できるようになり、プロジェクト以外の仕事に関する情報交換も活発になったのも嬉しいことです。
- プロフィール 平成22年入局。警察取材を担当した後、遊軍担当。県内向けに毎日放送する50分間のニュース番組の取材をするのが主な仕事。現在は、事件事故や災害の取材を行う一方、生活情報や科学、文化系のニュースを担当している。長野県は土砂災害や山岳遭難が多く、現場で取材することもある。
- 星空プロジェクトでは ニュース番組向けに星空に関する話題を取材したり、7~8分のコーナー企画を制作したりしている。ドラマの制作が始まると、撮影の様子などを取材しニュースにしたほか、彗星の飛来など大規模な天体現象に合わせた県内の話題についてコーナー企画も制作した。
- 信州のココが好き 高い山に囲まれた長野市は夜景の素晴らしいポイントがたくさんあります。仕事が終わった後、車を走らせて夜景を見に行きます。
しかし今回、天文学の研究者やアマチュアの天文家にお会いして、星空にまつわる興味深い話を聞くことができました。普段、決して触れることができない世界も垣間見られるので、その時の感動や胸が躍るような感覚を、放送を通じて少しでも視聴者に伝えたいと思っています。
また星空プロジェクトのおかげで、営業や編成、アナウンスなど他の職場の方と交流しながら仕事をする機会を得たのも、視野を広げるいい経験になりました。
それと星は難しいですね。天文学だけでなく物理学の知識も必要で、先生の話を理解するのが大変です。学生向けのテキストなどを読んで勉強しました。自分が理解したら、今度はやさしくかみ砕いて視聴者の方に解説しなくてはいけない。楽しいんだけど、なかなか苦労します。
- プロフィール 平成22年入局。長野局の予算管理や外部業者との契約といった「財務」の仕事や、職員向けの研修、それに局内のシステム管理もまかされている。高校野球地方大会などのデータ放送のコンテンツ制作や視聴者からの問合せ対応、災害報道の後方支援を担当することもある。
- 星空プロジェクトでは 予算管理を担当。毎日の番組や広報活動よりも予算額が大きく、プロジェクトの進捗に応じた柔軟な予算運用が必要になる。各職場からの声を聞き、時には細かく支出内容を精査したり、外部業者と価格を引き下げる交渉を行ったりして、受信料を最大限に有効活用した質の高いサービスを視聴者のみなさまにお届けできるよう力を尽くしている。
- 信州のココが好き 縁もゆかりもない長野への赴任は最初、不安でいっぱいでした。でも3年過ごす中で、自然あふれる信州の魅力を知り、職場でもプライベートでも人のつながりがたくさんできました。今では第二の故郷のように思っています。
他の職場の人たちと同じ目標に向かって仕事を進めるのは、今回が初めての経験でした。「受信料がこういう風に使われ、視聴者のみなさまへと届けられているんだ」と、現場の思いをよりリアルに感じながら仕事ができています。プロジェクトでの経験を日常の業務にもフィードバックしていきたいと思います。
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