【米津玄師】【深すぎる】TOXIC BOYの歌詞の意味を解釈・考察
TOXIC BOYの曲にまつわる情報
TOXIC BOYは米津玄師さんの2枚目のアルバム「YANKEE」の12曲目に収録されている楽曲で、米津さん節全開のアップテンポな楽曲となっています。
YANKEE [ 米津玄師 ]
ここ最近のBremenやBOOTLEGではこういったギミック系の楽曲はめっきり減ってしまったので、久々に聞くと「あぁ、この効果音や奇妙な笑い声やギターが米津玄師っぽいな」と再認識してしまうような、そんな楽曲です。
TOXIC BOYのPV
公式PVはアルバム曲なのでありません。そのため、今回はTOXIC BOYのドラムの叩いてみた動画がありましたのでこちらをアプ!
いやー、この人ドラムが上手ですね。バックに小さめですが米津さんのボーカルも入っているので曲を聞いてみたい人は耳を澄ましてしっかり聞いてみてくださいね!
TOXIC BOYのギターコード
いつものUフレットにTOXIC BOYのコードが無かったので、今回はChordwikiの方から探してきてみました!
https://ja.chordwiki.org/wiki/TOXIC+BOY
TOXIC BOYはAメロに歌詞が詰まっているので、ギター初心者の方だと中々弾き語りは最初は難しいかもしれませんね。。
まずは8拍子で上下にゆっくりコードストロークをして、歌と手が同時に演奏できるように練習して徐々に早くしていきましょう。
Bメロは16分でルート音をミュートピッキングしてやるとサビへの盛り上がりの助走的なニュアンスが出せていいかもしれません。
さには思いっきり弾きながら気持ちよく歌いましょう!
こちらの弾いてみた動画とかは少し上記とニュアンスは違いますが、こちらはノリノリなスタイルで弾いているので参考までにどうぞ!
TOXIC BOYのインタビュー記事
インタビュー記事はこちら!やはり「YANKEE」のアルバムインタビューでもなかなかこの曲が話題に上がることはないですね。。
EMTG MUSICさんの記事だと「YANKEE」というアルバムの中で唯一「ヤンキー」という言葉を使っている曲として紹介されているので、そちらはぜひチェックしてみてください!
・ナタリーミュージック
https://natalie.mu/music/pp/yonezukenshi04
・EMTG MUSIC
http://music.emtg.jp/special/20140403791690bb3
TOXIC BOYの歌詞の意味を解釈・考察
TOXICとは「有毒な」という意味の英単語です。有毒な少年、果たしてどんな少年なのかと考えた時に、この曲が収録されているアルバム名である「YANKEE=ヤンキー」という言葉が出てくるのがこの曲なので、ヤンキー=有毒な少年=不良少年という意味なのかな?とか考えていますがどうなのでしょう??
果たしてどんな意味の歌詞なのか、早速見ていきましょう!
TOXIC BOY_1番Aメロ前半歌詞の意味・解釈
大変だ 心溶け出して辛い
ねえ、あんたの持ってる錠剤頂戴
ドキドキワクワク飛び出してみたい
もう、どうにも体を止められやしない
(出典: TOXIC BOY 作詞:米津玄師 作曲:米津玄師)
タタタと始まるところからかなりコミカルな感じのこの曲、
“錠剤”と”頂戴”は韻を踏んだ歌詞になっているので耳に残りやすいですね。
辛い時に欲しくなる錠剤=麻薬的なものでしょうか?だとすると、そのあとの歌詞が「ドキドキワクワク」「体を止められない」とあるので、この歌詞の解釈は合っているかもしれません。
ただ、「なぜ心がとけ出すほど辛いのか?」など、まだまだ状況が全然分からないのでどんどん次の歌詞も見ていきましょう。
TOXIC BOY_1番Aメロ後半歌詞の意味・解釈
乱痴気騒ぎだ高架の下アバンチュール
で、めんこいあの子と百貫のデブ
とんまのワン公は散弾銃バンバン
と、わんぱく盛りのチャンバラヤンキー
(出典: TOXIC BOY 作詞:米津玄師 作曲:米津玄師)
この曲、地方によるとは思いますが、普段の会話では使わないような言葉が満載ですので、解説しましょう(自分が高校生だったら一部分からないだろうなぁというものが沢山あります…)
乱痴気騒ぎとは「大騒ぎすること・男女の喧嘩のこと」、アバンチュールはフランス語で「(恋の)冒険、火遊び」、めんこいは「可愛い」、百貫は「かなりの重さ」、とんまは「マヌケ」、「ワン公」は「犬」を指す言葉です。(長い。。)
なので、最初の2行は橋や線路の下ですごく可愛い女の子と大柄な太った男が何か痴話喧嘩をしているという状況、後半の2行は間抜けな犬に散弾銃(エアガン?)を打ったりしているわんぱくなチャンバラを持ったヤンキーがいるという状況というなんともカオスな状況が繰り広げられています。
これ、あくまで僕の推測ですが「ボカロP」のことを指しているのでは?と思っています。ヤンキーは各インタビューで米津さんが言っているように「ボカロ界からの移民」という意味があるので、それを考慮して考えると「歌詞の散弾銃って=”散弾銃とテレキャスター”の歌詞でおなじみのWowakaさんかな」と思い、そこからこの歌詞役が広がりました。
前半は難しいところですが、高架が「現世」、めんこいあの子が「初音ミク」、百貫のデブが「ニコニコユーザー?(=太ったオタクの風刺?)」とかかなって想像しています。
合っているかは分かりませんが、一旦そういう解釈もあるのかもくらいに留めて次の解釈へ行きましょう!
TOXIC BOY_1番Bメロ歌詞の意味・解釈
なんでもないさ そうさ痛み回避して生きられない
こんな 夜があれば 朝もあれば
なんにもないさ そうさいつだって僕たちはカラカラだ
今日も腹抱えて笑い転げ
(出典: TOXIC BOY 作詞:米津玄師 作曲:米津玄師)
人生において悪いこともあるもんだということをまず歌っています。
そして、「どうせ自分たちはいつも悪いことがあるもんなんだから、幸せや笑いに対して渇望していてカラカラだ」という歌詞が続いているように解釈することができます。
ここまできてやっとAメロの「心が溶け出しそうで辛い」という歌詞の意味を理解することができました…。たしかに辛い時は快楽を求めてしまいますもんね。
それではお次はサビの歌詞解釈です。
TOXIC BOY_1番サビ歌詞の意味・解釈
つまりそれを飲み込めたならオーライオーライ
暗い悲しいそでない間違い
捨ててしまえるさ 遠く向こうへ
頭空っぽもう気づかない
心残りもオーライオーライ
痛い侘しい見えない消えない
つまらないことであい間違えない
頭空っぽもう気づかない
(出典: TOXIC BOY 作詞:米津玄師 作曲:米津玄師)
「暗くて悲しいそでない間違い」というネガティブなものを自分の中で受け止められたのなら、まずはいい感じ。
その悲しみなんかでお前は道を間違うこともないだろうし、じきに頭を空っぽにしてどこか遠くへ捨てることができることができるからオーライオーライ!と歌っている歌詞ですね。
サビもこのことをAメロやBメロの歌詞を汲んだことを歌っているので、米津さんらしい婉曲的な言い回しでの「人生下がったら上がるから大丈夫、きっといいことあるさ」というメッセージをオーディエンスに伝えているように解釈することができます。
これくらい深く考えてやっと伝わるような歌詞を書く米津さんは本当に玄人好みのクリエーターだなぁとつくづく思ってしまいます。。
TOXIC BOY_2番Aメロ歌詞の意味・解釈
大変だ 体錆び付いて辛い
ねえ、あんたの持ってる錠剤頂戴
ドキドキワクワク飛び出してみたい
もう、どうにも心を止められやしない
(出典: TOXIC BOY 作詞:米津玄師 作曲:米津玄師)
1番のAメロとは違い、2番のAメロはあまり長くありません。
歌詞の意味合い的には1番と変わりませんね、自分の辛い気持ちを「錆びつく」という歌詞で表現していて、またそれを楽にするような錠剤を頂戴とねだっています。
ドキドキワクワク以降の歌詞は1番と全く同じなので、ここの部分の解釈は省略しますね。
TOXIC BOY_2番Bメロ歌詞の意味・解釈
あんたが部屋に残してったチェリーボンボンのいい香り
こんな夜跨いで 朝塞いで
今夜もどうだ嘘をついてまたいけしゃあしゃあと踊るのか
往来 立ちすくめば しじまの中
(出典: TOXIC BOY 作詞:米津玄師 作曲:米津玄師)
チェリーボンボンとはこのようなサクランボの形をしたチョコレートのお菓子のことです。
メランコリーキッチンにもチェリーボンボンが出てくるので、この時の米津さんの中ではまっていた言葉なのでしょうきっと(笑)
もしかしたらこの主人公の辛いことはメランコリーキッチンの主人公が感じていた「好きな人に振られたことの憂鬱」なのかもしれませんね。
後半の歌詞では、「自分が辛いという状況に蓋をして毎日をまた過ごすのか?」という投げかけから始まります。
しじまというのは「静まりかえった様子」を表す言葉なので、「辛い状態の中で毎日を過ごす(=色々なところを行ったり来たりと往来する)と、ふとした時に立ち止まるともっと辛くなって静かになってしまう(=死んでしまうぞ)」と、ここでは歌っていると解釈することができます。
TOXIC BOY_2番サビ歌詞の意味・解釈
心ここにあらずのままでオーライオーライ
怖い食えない負えない間違い
いつのまにまにか消えてしまうさ
跡形なんてもうあっけない
甘いも酸いもオーライオーライ
狭いしがない世話ない消えない
認められたならあい間違いない
跡形なんてもうあっけない
(出典: TOXIC BOY 作詞:米津玄師 作曲:米津玄師)
「怖い食えない…」というネガティブな感情にとらわれて心あらずだと思うけど、それでまずは大丈夫だよオーライオーライ!そんな悩みはいつか跡形もなく消えて無くなってしまうさ、というメッセージをここでは聴き手に伝えています。
後半の歌詞では「失敗を繰り返す中で一回でも成功して世間から認められたのなら、そんな失敗の跡形なんて吹き飛んで無くなってしまうよ」という希望に満ちた言葉を紡いでいます。
もしかしたら、先ほどはメランコリーキッチンの主人公の歌かもと言っていましたが、この曲は米津さん自身が感じたミュージシャン・ボカロPとしての気持ちを歌っているのかもしれないなとここの歌詞を見て感じました。
というのも、1番のBメロだけずっとこの曲で浮いたままだったんですよね。
そこで考えてみた時に、ミュージシャンとしての売れない時の辛さや葛藤をこの曲は歌っているのではないかな?と考えたところ、かなり辻褄の合った状態で解釈できたので、おそらくはこのような意味を込めた曲がこの「TOXIC BOY」なのだろうと思うのと同時に、歌詞解釈を始める前に書いた「ただ不良を表す「TOXIC BOY」」ではなく、「音楽や好きなことに中毒になってしまった人」のことを指していることも想像できました。
こんなに何重にも意味を込めている曲だからこそ、「YANKEE」というアルバムの中で唯一ヤンキーという言葉を使っている曲になりうるのだろうなと感じました。
※ラストサビは1番サビと全く同じなので、歌詞の解釈は割愛します。
まとめ| TOXIC BOYの歌詞の意味を解釈・考察
TOXIC BOYの歌詞を解釈してみましたがいかがだったでしょうか?
まさにアルバム「YANKEE」のコンセプトを最大限に込めた、このアルバムの真のリード曲となっています。
一見不可解な歌詞が並びますが、丁寧に解釈をしていくとここまで意味が読み取れるものなのだなと、歌詞解釈ブログをいくつも書いている自分ですら感動しました。。
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