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気になる彼に、嫌われたくないんです。
先生はじめまして。いつもコラム拝読しております。毎週読んで、参考にさせていただいてるのですが、さらに過去コラムを読み返すと、更新時には気づけなかった質問者様への応援の気持ちなどを感じます。私にもお言葉をいただけたらと思います。(長文申し訳ありません。)
私は今年で30歳になりましたが、これまで彼氏ができたことがありません。これを今気になっている男性に話すか迷っています。
これまでの恋愛経験としては、過去に数回だけ男の人と二人で食事をしたり遊びに行くも、 いいなと思う人とは仲良くなることができず、フェードアウトされてました。不倫やセカンドをやっていたわけではなく、合コンで知り合って、2回ほど会った人にキスされたくらいです。
小学生の頃、軽くいじめにあい、人と接することが怖くなり、他人を警戒してしまいます。現在、何でも話せて二人で遊べる女性の友人は一人で、職場で男性はほとんどいません。そんな現状を変えて、思ったことを素直に話せる彼氏が欲しく、ここ2年ほど、結婚相談所やアプリ等で活動していました。ここ一ヵ月で、アプリにてメッセージをしていた男性Aと一昨日初めて会ってお食事をしました。Aとは好きなマンガなどについて楽しく話すことができました。
しかしAは私の一つ下(29歳)で、スポーツもでき、私とは友人格差、恋愛格差がとてもありそうです。当然他の女性とも会っているようですが、会った後に「楽しかったので、またどこかへ行こう」と言ってくれました。会話の中で「彼氏どれくらいいないの?」「前の彼氏とはどこで知り合ったの?」ときかれたのですが、笑顔を心掛けてたはずの私は表情が固まってしまい「その話はまた今度ね……」というのが精一杯でした。
これまで充実した人生を送ってきたAに対して卑屈な気持ちが若干はありませんが、まだ会ったばかりですし、お互いのことを話してもっと知っていけたらと思います。
しかし、次にきかれた場合、私の恋愛経験について、Aに言わず、「自分のことを正直に言わない」と嫌われたくありません。嘘をついて後ろめたいですが、「大学生のとき(約10年前……)一瞬いて音信普通にされた」などの話をしようかとも思ってます。
正直に話したいのですが、「実は今まで付き合った人ゼロなんだよね~」と明るく言ってAにどう思われるかも心配です。(明るく言えるかも心配です。)
先生、私はAにどの様に伝えればよいでしょうか。お言葉お願いいたします。
(30歳、女性、会社員、ゆな)
A.彼氏イナイ歴が堂々30年。おひとりさま大ベテランのお嬢さん。不倫やセカンドラインの控え選手でご自身を安売りした経験は勿論無く、異性との本格的な接触経験と言えば軽いキスをしたくらい……と。なるほど。
あなたのような女性は実はとても多くて、私の周りにも、「どうしてあの子には彼氏がいないんだろうね。とてもいい子なのに……」と言われるような人が何人もいます。実際に会って話しても、決してブスではない上に理知的であり、仕事もキチンと続けているような所謂「いい人」ばかりです。それなのに彼氏がいない。反対にブスかブスでないかと聞かれれば明らかにブスの部類に入り、お世辞にも理知的とは言えず、また会社の文句ばかり言って転職を繰り返しているのになぜか男が切れない女性もたくさんいる。不平等と言ってしまえばそれまでですが、こうした事例は世の中に溢れています。
この違いはどこから生まれてくるのでしょう。恋愛は一種スポーツに似ているところがあります。どんなスポーツでもそうですが、上達にはトレーニングが必要です。基礎となる動作を何度も何度も根気よく繰り返す。トレーニングをサボると、身体はすぐに元に戻ってしまいますから、根気よく継続して繰り返す。基本動作が身に付いてきたら、今度は実戦を前提とした練習試合をする。対戦相手を変え、相手によって戦略を変え戦術を変え、徐々にレベルアップしていく……。
恋愛も同じです。基礎となる動作は日常の会話であり、日々の業務であり、毎日の暮らしそのものです。男女に関わらず、なるたけ多くの人と会話をし、積極的に仕事に参加して活躍し、趣味に於いても仲間を作り、仲間を巻き込み、多くの人と接触する。小学生の頃に不幸なイジメ被害に遭い、人と接するのが怖くなってしまったとのことですが、恋愛はあなたの苦手とする「人との接触」の頂点に在るものです。恋愛をしたいと本気で望むのであれば、その苦手意識は自ら克服しなければいけません。だからトレーニングです。
まずは人と話し、人と接触し、“人との関係に慣れる”習慣を身につけましょう。
さて、それでは彼活アプリで知り合った彼氏候補のAくん問題です。一度会って食事をして、それなりに話も弾んで「楽しかったので、またどこかへ行こう」、と言ってくれたのですよね。チャンス到来じゃないですか! ここは大事に進めていきましょう。
「彼氏どれくらいいないの?」「前の彼氏とはどこで知り合ったの?」。デートの最中にAくんはこう聞いてきた。ここが非常に大事なポイントです。気になる女性の過去は、男としてやはり気になりますから、彼は単刀直入に訪ねてきたのです。
あなたが彼に対して正直でありたい、嘘はつきたく無いと思う気持ちも分かりますが、ここで「30になるこの年まで、一度も彼が出来たことがありません」と正直申告するのは賢明ではありません。正直にその事実を伝えたら、間違いなくドン引きされます。ですからあなたが「その話はまた今度ね……」と即答を避け言葉を濁したのは実に正しかった。100点満点の模範解答です。
次にAくんと会ったときには、「嘘も方便」と割り切り、「実は1年ほど付き合っていた男性がいたのだけれど、1年ほど前に些細なことが原因で別れてしまった。1年経って漸く気持ちの整理もついたので、アプリに登録してあなたと出会うことができた」。これが模範解答です。前カレとの交際期間が長すぎることを嫌がる男は意外と多いものですし、短すぎると“尻軽女”感が出てしまう。1年位がいいちょうど良い長さです。そして別れてすぐにホイホイ次の男が現れるのも考えものですから、「1年経って気持ちの整理もついて……」と言うくらいが良い塩梅です。「1年付き合って、別れて1年経った」。このストーリーで行きましょう。あとはご自身で工夫して、話を肉付けしていって下さい。どんな男だったか、仕事は何か、何で出会ったか。真っ当な男であればそこまではシツコクは聞いてこないでしょうが、一応は想定問答を用意しておくのも良いかも知れません。
あ、それからAくんとの恋愛が上手く行かなくても、あまり深刻にならないで下さいね。これも練習試合の一環と割り切り、次につながるステップと理解して下さい。良い恋愛をしていくには、それなりに場数も必要ですから。
フェル先生のお言葉
トライアスロンの世界選手権でGold Coastに来ています。足慣らしに軽くバイク連に出たのですが、景色が良くて最高です。みなさまお悩みのところ本当に申し訳ございません。