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【社会】

性教育、都内中学校調査 「指導要領外も必要」46%

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 東京都教育委員会は13日、都内の公立中学校などの校長を対象に、性教育の実施状況を初めてまとめた。学習指導要領では中学で「妊娠の経過は取り扱わない」と性交に触れないよう求めているが、「要領にない指導も必要」との回答が半数近くに上り、専門家からは「避妊や性犯罪などの知識も教えるべきだ」との声が出ている。 (梅野光春)

 まとめでは、「生徒は正しい性知識を身に付けていると思う」と答えた校長は52%で、「思わない」は47%。「教員は自信を持って性教育を指導していると思う」は51%、「思わない」は49%で、いずれも回答が割れた。「医師ら外部講師の活用が効果的だと思う」は89%に上った。

 また、全体の9%(五十五校)では、指導要領に含まれていない性教育を実施。避妊法が二十七校と最多で、中絶(十一校)、コンドームの利用(五校)などと続いた。

 調査は、都教委が来年三月までに改訂する「性教育の手引」の参考にするため、中高一貫校の中等部などを含む六百二十四校を対象に実施。全校から回答があった。都教委は「結果を分析し、手引の改訂に反映させたい」としている。

<学習指導要領> 小中高校で教えなくてはならない最低限の学習内容を示した教育課程の基準。約10年ごとに改定され、教科書編集の指針にもなる。文部科学省の諮問機関「中央教育審議会」の答申に沿って、文科省が策定する。

 

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