BTOで完成品を選ぶ場合は(サイコムなどのカスタマイズ特化型のメーカーを除いて)、だいたいマザーボードが固定されているので選ぶ余地はない。しかし「自作PC」でいく場合は、マザーボード選びを避けられません。
というわけで、この記事ではマザーボードとは何なのか…から基本的な選び方まで解説してみたい。
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- 2018/1/30 補足を2つ追加。「M.2スロットの位置」と「M.2スロットが使用するPCIeレーン」について。
マザーボードの役割
専門用語を使わず、ものすご~く「マザーボードとは何か。」を説明してしまうと上記画像のようなイメージになります。要するにパソコンに接続するあらゆるデバイスを「機能」させるために必要な基盤です。
CPUやグラフィックボードはもちろん、ストレージやディスプレイからマウスまで。ありとあらゆるデバイスとハードウェアが、必ずこのマザーボードを経由しなければ機能できない。パソコンがパソコンであるために、絶対に必要なPCパーツということ。
というわけでマザーボードはパソコンを作るなら絶対に用意するパーツなわけですが…、単にデバイスをまとめて機能させるだけのマザーボード。意外にも種類が豊富でビックリしますよね。
価格コムに登録されているマザボだけで「6315点」もある。
価格も安いモノだと4000円で、高いモノは20000円を突破して10万円に迫るマザーボードまで存在する。どのマザーボードも「マザボとしての機能は果たしている」のに、なぜこれだけ価格差があり、種類が豊富なのか。
そこでマザーボードのスペック(仕様)について知っておく必要が出てくる。仕様によって価格が変わり、仕様によってマザーボードの個性も大きく変わってくるので基本的な知識はとても大切。
- 音質の良いマザーボードは「高い」
- オーバークロックしやすいマザーボードは「高い」
- USB 3.1ポートの転送速度が速いマザボは「高い」
- NVIDIAのSLIに対応したマザーボードは「高い」
- LANにIntelやKiller製を使ったマザボは「高い」
ザッと挙げただけでこれだけの要素がある。
マザーボードの選び方、「10個の基本」
- CPUソケット
- チップセット(+ヒートシンク)
- メモリスロット
- PCI Express x16 レーン
- PCI Express x1 レーン
- M.2 スロット
- SATAポート
- オーディオ(フロントパネル)
- USB 2.0(フロントパネル)
- USB 3.0(フロントパネル)
- ATX電源コネクタ
- ATX 12Vコネクタ(CPU用)
- BIOSチップ
- CMOSバッテリー(ボタン電池)
- CPUファンコネクタ
- スピーカーヘッダー
- VRMヒートシンク
- VRMフェーズ
- オーディオチップ
知っておかないと困る重要な部分から、知っておいて損はない豆知識レベルの部分までザーッと19個ほど。マザーボードを選ぶ時にポイントになりやすいハードウェアをまとめてみた。
マザーボードはパソコンに接続するあらゆるハードウェアを「つないで機能させるだけ」でなく、パソコンの背面にあるIOポートやPCIeレーンなど使う側の利便性に大きな影響を与える機能も大量に搭載されている。
そのため、純粋な性能だけが重視される傾向にある「CPU」や「グラフィックボード」と比較して、ずっと選ぶ要素が多くなるため「マザーボードの選び方」はかなり複雑な作業になりやすい。
ただ複雑とは言っても、結局やることは自分にとって必要な機能が備わっているマザーボードを選ぶことに集約されるため、あまり難しく考える必要はない。PC初心者でも要点さえ押さえていれば、概ね望みどおりのマザボが手に取れるはずだ。
というわけでマザーボードを選ぶ時、選ぶ理由になりやすい「基本」(要点)を7点ほど。以下に順番に解説していきます。
1. チップセットを選ぶ
マザーボードによって搭載されているチップセットが違う。しかも、その搭載されているチップセットによって、マザーボードの製品名まで決まる傾向がある。「製品名にチップセット名が載る」ということは、非常に重要な部分という意味。
例えば「Intel Z370」を搭載するマザーボードの場合、製品名は以下のようになっています。
- Asrock Z370 Pro 4
- MSI Z370 Gaming PLUS
- GIGABYTE Z370M D3H [Rev.1.0]
- ASUS TUF Z370-PLUS GAMING
フォームファクタが「Mirco ATX」の場合は、「Z370M」という具合になることもあるが、搭載されているチップセットは同じです。
チップセットがこれほど大々的に表記される理由は、チップセットによって使えるCPUが決まっているため。以下の表に、代表的なチップセットと対応しているCPUをザーっとまとめておいた。
チップセット | 対応世代 | 代表例 |
---|---|---|
Intel Z370 | Coffee Lake | i7 8700K |
Intel X299 | Skylake-X | i9 7900X |
Intel Z270 | Kaby Lake | i5 7500 |
Sky Lake | i7 6700K | |
Intel H270 | Kaby Lake | Pentium G4560 |
Intel X99 | Broadwell-E | i7 6950XE |
AMD X370 | Zen | Ryzen 7 1800X |
AMD B350 | Ryzen 5 1600 | |
AMD A320 | Ryzen 3 1200 |
このように、チップセットに対して使えるCPUが違うので。使う予定のCPUにマザーボードに乗ってるチップセットがちゃんと対応しているか要注意。
2. CPUソケットを決める
チップセットと同様に「CPUソケット」も、使えるCPUを決める規格なので間違えないように選ぶ。CPUソケットとは、文字通り「CPUを設置する部分」のこと。大きなCPUを載せるには大型のソケットが必要だし、小さいCPUには小型のソケットが使われる。
CPUソケット | 対応世代 |
---|---|
LGA 3647 | Skylake-SP / Knights Landing |
LGA 2011-v3 | Haswell-E / Broadwell-E |
LGA 1151 (v2) | Coffee Lake |
LGA 1151 | Sky Lake / Kaby Lake |
LGA 1150 | Haswell / Broadwell |
LGA 1155 | Sandy Bridge / Ivy Bridge |
Socket SP4 | Zen (EPYC) |
Socket TR4 | Zen (Threadripper) |
Socket AM4 | Zen (Ryzen 3 / 5 / 7) |
代表的なソケットはこの通り。ソケットに使われているピンの数(接点の数)が規格名に引用されているのが特徴。接点が1151本なら「LGA 1151」で、2011本なら「LGA 2011 v3」という具合だ。
ソケットによって「v3」など、バージョンが接頭辞として記載されているのは「ピンの数は同じだけど、CPUによっては使えない」から書いてあるんです。
CoffeeLake用「LGA 1151」(v2) | KabyLake用「LGA 1151」 |
---|---|
もっとも新しい例では「LGA 1151」(v2)。マザーボードの規格欄(スペック)には「LGA 1151」と記載されているが、実際には「LGA 1151 v2」と言っていいソケットです。
Kaby Lake(第7世代)のインテルCPUは、LGA 1151に対応していてCoffee Lake(第8世代)のインテルCPUも、同様にLGA 1151に対応している。
しかし、最新のCoffee Lakeは旧式のLGA 1151には対応しておらず、最新のLGA 1151 (v2)でなければ起動しません。だから本来は「LGA 1151 v2」と表記すべきなのに、なぜか「v2」が表記されていない!!
見分け方は「チップセット」です。第7世代は「Intel H270」や「Z270」に対応していて、第8世代は「H370」「Z370」など300番台にしか対応していない。
このように場合によってはCPUソケットだけでは見分けられないこともあるので、要注意という事例を紹介した。まぁ…本音を言えばややこしすぎるので、さっさと「v2」を追記してほしいところですが。
というわけで、使う予定のCPUとソケットの対応状況はしっかりと確認しよう。
3. フォームファクタを選ぶ
イラストで解説したほうが分かりやすいので図解してみた。フォームファクタとは大雑把に言えば「マザーボードのサイズ」のこと。
フォームファクタ | 高さ | 横幅 | 特徴 |
---|---|---|---|
ATX | 305mm | 244mm | 標準的。 |
microATX | 244mm | 244mm | 少しコンパクトめなフォームファクタ。割りと標準的。 |
Mini-ITX | 170mm | 170mm | 小さい。小型PCを作るならMini-ITXで問題ない。 |
Extended ATX | 305mm | 330mm | サーバー向けに見られるが、たまに超ハイエンドのゲーミングマザボでも。 |
UCFF(NUC) | 101.6mm | 101.6mm | 超小型ベアボーン向けのフォームファクタ。 |
これはPCケースを選ぶ時も大事な要素になる。小型PCを作りたいと思って小さいPCケースを選んでも、マザーボードが「ATX」に代表される大型サイズでは物理的に入らないので組み立てられない。
「普通の大きさのPCでいい。」「ゲーム機みたいな小型PCを作りたい。」など、人それぞれ作りたいPCのサイズ感があると思う。基本的には求めているサイズ感に合わせて、フォームファクタは選べばOK。
ただし、フォームファクタが小さくなればなるほど「拡張性」は悪化する。例えば後からグラフィックボードを増設したいとか、メモリーを2枚から4枚に増やしたいとなった時に問題になりやすいということ。
小さいマザーボードに対応した小型PCケースも、同様に拡張性に問題があるので注意だ。デュアルファン仕様の全長が長いグラフィックボードが収まり切らない…、空冷ファンの高さが高くてフタがしまらない…など。
- 特に理由がないなら標準的な「ATX」で大丈夫
- グラボは1枚しか刺さないので、ややコンパクトにしたいなら「Mirco ATX」を
- 「Mini-ITX」などの超小型サイズは、組み立て難度が高め
- サーバーやワークステーションの場合は「Extended ATX」が必要になることも
ちなみに、価格面ではMicro ATXの方がやや安い傾向がみられる。だから安く作りたい場合もATXではなくMirco ATXを選ぶ理由になりますね。
フォームファクタ | 高さ | 横幅 |
---|---|---|
CEB | 305mm | 267mm |
Mini-STX | 147mm | 140mm |
BTX | 266.7mm | 325.12mm |
microBTX | 266.7mm | 264.16mm |
picoBTX | 266.7mm | 203.2mm |
DTX | 203mm | 244mm |
Mini-DTX | 203mm | 170mm |
ITX | 191mm | 215mm |
Nano-ITX | 120mm | 120mm |
出番はほとんど無いが、知識としてまとめておきました。
4. メモリスロットの規格と数
マザーボードのこの部分ですね。「メモリスロット」とはその名の通り、メモリを差し込む場所のこと。マザーボードによって対応している「規格」と「枚数」が違うので、事前にしっかりとチェックする。
最近のマザーボードは4本のメモリスロットを搭載することが多いが、2本しか搭載されていないこともある(特にMini-ITX)。2本しか無いと、後からメモリの容量を増やそうと思ったときに無駄が出やすい。
8GB(2枚組)を16GBに増やそうと思った場合、8GBのメモリを2枚使って、最初に使っていた2枚の4GBメモリは流用できなくなってしまいます。そのため拡張性やリスクを考えれば、「4本」がオススメです。
規格は2018年時点で「DDR4」が圧倒的に主流で、最新のCPUやマザーボードは基本的にDDR4対応です。それ以前のDDR3は、中古パーツでPCを組むなど。ややマニアックな構成でなければ出番はない。
とりあえず「DDR4対応のマザーボードなのに、DDR3メモリを用意してしまった。」なんて失敗をしないよう、注意しておけばOKてこと。メモリの規格については以下の記事が詳しい。
旧規格のDDR3メモリは消費電力が高く、メモリクロックも遅い(上限もある)のが特徴。新規格のDDR4メモリは消費電力が25%ほど減った上に、クロックも速いので「完全上位互換」。
要するにDDR3メモリを今から選ぶ必要性がかなり薄いので、「中古PCを組む」など特殊な理由がない限りはDDR4メモリを選択し、マザーボードもDDR4対応のモノを選べば間違いない。
5. 搭載されている拡張スロットの種類
マザーボードを選ぶ時に「拡張性」は非常に重要な要素になる。グラフィックボードを使うつもりなら「PCI Express 3.0 x16」レーンが少なくとも1本は実装されている必要があるし、超小型SSDを使いたいなら「M.2スロット」も必要だろう。
という具合に、使う予定のハードウェアをちゃんとそのマザーボードに差し込めるのか。必要なインターフェイスがきちんと実装されているのかどうかはマザーボード選びにおいて、ものすごく大事だ。
PCI Express 3.0とM.2スロット
PCI Express 3.0(PCIe 3.0)は非常に高速な帯域幅を持つインターフェイス(規格)のこと。グラフィックボードやNVMe SSDなど、一度に大量のデータをやり取りするハードウェアを接続するために多用されています。
M.2 スロットはPCI Expressの小型版とも言えるインターフェイス(開発の経緯としてはmSATAという、小型SATAポートの後継)。PCIe同様、優れた帯域幅を持つためNVMe SSDで多様されている規格だ。
- PCI Express x16:主にグラフィックボードを接続するために使われる
- PCI Express x8:主にローエンドGPUを接続するために使われる
- PCI Express x4:主にM.2 SSDの互換ボードなどに使われる
- PCI Express x1:主にサウンドカードやインターフェイスカードに使われる
- M.2 スロット:省スペース性に優れるストレージ「M.2 SSD」の接続に使われる
概ね、こういう認識で考えておけば大丈夫。「ゲームをするからグラボを使いたい。」と考えているなら、少なくともPCIe x16が1レーンはあるマザーボードを選ぶべきだし「M.2 SSDを使いたい。」ならM.2 スロットもあるマザボを選ぶべきだ。
標準的なATXサイズのマザーボードなら、十分過ぎる拡張性を得られる。(Asrock Z370 Pro4より)
M.2スロットが1本、PCIe x16が1レーン、PCIe x1が2レーンもあれば大抵の人にとっては必要十分な「拡張性」を得られます。もちろん、どのようなパソコンを目指すのかによって方向性は変わりますが。
例えば小型PCを作りたいと思っている場合、使えるマザーボードはMini-ITXが主流になり、面積の限られるマザーボードには当然多くのインターフェイスは搭載できません。という具合に。
2~3年くらい前まで、M.2 SSDについて勘違いをしていたので紹介します。チューインガムくらいの小さな「M.2 SSD」を無条件に超高速なSSDだと思いこんでいる時期があったんですよね。
「M.2」は単なる規格であって、M.2接続が出来るから速いわけでない点に注意。速いのは「NVMe SSD」であって、M.2スロット対応のSSDでも「SATA SSD」と書かれていれば普通の速度です。
補足I:M.2スロットの位置について
CPUソケットの直下にあるM.2スロットに取り付けたNVMe SSD「Optane Memory」
エアフローの関係上、CPUソケットの直下にM.2スロットがあるマザーボードが好ましいです。グラフィックボードの直下にしかM.2スロットが無い場合、グラボの排熱で温度が上がりやすくなるためだ。
M.2スロットに刺さるNVMe SSDは発熱しやすいので、そこに更にグラボの熱風を吹っかければ容易に温度が上がってしまう。40~50度なら問題ないが、70度くらいになるとサーマルスロットリングも確認されている※ため、可能であればCPUソケット直下のM.2がオススメ。
※…と言っても10%程度の性能低下。しかし、せっかく高速なNVMe SSDを使うなら無駄なく性能を発揮したいので、熱くなりづらい位置に差し込みたいものです。
補足II:M.2スロットはPCIeレーンを消費するか?
M.2スロットは内部的に「SATA接続」のものと「PCIe接続」の2種類になっています。しかし、どちらにせよ「M.2にSSDを刺したから、グラボがx8接続になってしまう。」ということは少ない。
Intelのチップセット「Z170」のブロック図
例えばインテルの「Z170」チップセットの場合、グラフィックボードを刺した場合はCPU側のPCIeレーン(16本)が使用され、ストレージなどを刺した場合はチップセット側のPCIeレーン(20本)が使われる仕様になっています。
よってグラフィックボード(x16接続)と、NVMe SSD(x4接続)を同時に使っても互いのレーン数に影響はしない。
AMD RyzenはCPU側で合計20本のPCIeレーンをサポートする
AMD Ryzenの場合はCPUにグラフィックボード用のPCIeレーンが16本と、それとは別に4本のPCIeレーンをサポートしている。よってRyzenの場合もグラボとNVMe SSDを同時に使っても、帯域が減る心配はありません。
Serial ATA(SATA)
L字型が特徴的なインターフェイス。それがSerial ATA(SATA)です。SATAにはバージョンがあり、2018年時点で最新版は「SATA 3.0」。転送速度は6Gb/s (750MB/s)で、実際には秒間600MB程度が限界。
主にHDDやSATA SSD、DVD / BDドライブを接続するために多用されてる端子だ。HDDを複数台つなぐ予定なら、SATAポートが多いマザーボードも選択肢になるので要チェック。
標準的なマザーボードならだいたい6ポートは実装されていますが、スペックの割に安いマザーボードだと4ポートしか無かったりすることも…。さすがに4ポートは拡張性がキツイので、念のため6ポートを選んでおくのが安全です。
6. オーディオチップの種類
台湾に本部を置くRealtek Semiconductor(別名:カニ)というメーカーが、マザーボードに搭載される「オンボードオーディオチップ」を製造しています。PCから音を出すためには必須のチップで、グレードごとに音質やSN比が違う。
マザーボードの製造された年により型番は変わりますが、概ねRealtekのオーディオチップは以下のようなラインナップで構成される。
仕様 | 型番 | サンプリングレート(入力 / 出力) | SN比(入力 / 出力) | オーディオチャンネル | ||
---|---|---|---|---|---|---|
ハイエンド | ALC 1220 | 192 kHz | 192 kHz | 108dB | 121dB | 7.1 +2 |
ALC 1150 | 192 kHz | 192 kHz | 110dB | 115dB | 7.1 +2 | |
ALC 898 | 192 kHz | 192 kHz | 104dB | 110dB | 7.1 +2 | |
ALC 889 | 192 kHz | 192 kHz | 104dB | 108dB | 7.1 +2 | |
ミドルクラス | ALC 892 | 192 kHz | 192 kHz | 90dB | 97dB | 7.1 +2 |
ALC 887 | 192 kHz | 192 kHz | 90dB | 97dB | 7.1 | |
ローエンド | ALC 662 | 96 kHz | 96 kHz | 90dB | 98dB | 5.1 |
ALC 658 | 96 kHz | 96 kHz | 92dB | 96dB | 5.1 | |
ALC 655 | 48 kHz | 48 kHz | 86dB | 86dB | 5.1 | |
ALC 250 | 48 kHz | 96 kHz | 92dB | 100dB | 2 | |
ALC 203 | 48 kHz | 96 kHz | 90dB | 100dB | 2 | |
ALC 101 | 48 kHz | 48 kHz | 70dB | 75dB | 2 |
2018年現在、発売されているマザーボードには太字で示した4つのオンボードサウンドが頻繁に使われています。価格が2万を超えるハイエンドマザボには「ALC 1220」が多く、1.5万前後だと「ALC 892」が目立つ。
Realtekの最上位オーディオチップ「ALC 1220」
必要十分な音質を提供する「ALC 892」。ただ…ヘッドセットによってはノイズを拾うこともある。
更にそれ以下になると「ALC 887」や「ALC 662」がよく使われている。ALC 100~200はさすがに古いのか、最近のマザーボードに搭載されている例は皆無だ。
で、ハイエンドなオーディオチップほどSN比が高く(=ノイズが入りにくい)、対応しているチャネル数も「7.1 + 2」という具合に多くなっています。もちろん音質自体も体感できるほど差がある。
- Ascrock X399 Taichi(ALC 1220)
- GIGABYTE Aorus Ultra Gaming 7(ALC 1220)
- ASUS Prime B350-PLUS(ALC 887)
- MSI B350 TOMAHAWK(ALC 892)
ぼくは実際に4つのマザーボード(3種類のオンボードサウンド)で、イヤホンをリアパネルに接続して音質を確かめている。結果、ALC 887 と 892は差が分かりにくいのですが…ALC 1220は体感できるほど違う。明らかに音が良いんですよね。
よって「サウンドカードを導入するつもりはないけど、高音質な方が良い。」と考えている人には、3000~5000円ほど割高になるがALC 1220を搭載したマザーボードは選択肢になる。
もちろん、ALC 887などミドルクラスのオンボードサウンドが使われているマザボを選び、浮いた予算でSound BlasterなどのUSB DACやサウンドカードを導入するのもアリ。この場合はALC 1220を選ぶより5000円くらい高くなるが…。
価格が1万円を超えているCREATIVE製のUSB DACの方が、さすがにALC 1220より格上ですからね。価格相応といったところ。
7. VRMフェーズ
マザーボードのCPUソケット周辺に設置されているパーツです。ハイエンドなマザーボードでは、この画像のようにイカした大型ヒートシンクが取り付けられているが、安価なマザボではむき出しになっていることが多い。
で、この「VRMフェーズ」(VRM = 電圧レギュレーションモジュール)の役割について解説する。ものすごく簡単に言ってしまうと「CPUへの電源供給を安定させる」のが目的。
最近のCPUは常に一定のクロック周波数で動かないし、必要に応じて自動オーバークロックも実行される。よってCPUが要求する電圧(VID)も、その時その時によって上下に変化しています。
だから、コロコロと欲しい電圧が変化するCPUに必要な電力を安定供給するのがVRMの役割というわけだ。
VRMはパソコンを安定動作させる上で欠かせないモジュールである一方で、今発売されているほぼ全てのマザーボードに「必要最低限」のVRMが搭載されている。そのため、普通の使い方を想定している人にとっては、VRMでマザボを選ぶことはほとんど無い。
VRMを気にするべきなのは「CPUをオーバークロックする」人だけ。オーバークロックすると定格以上の電圧をCPUが要求してくるため、OCに対応したマザーボードには12個や16個といった大量のVRMが搭載されている。
仕様 | 型番 | VRMフェーズ数 |
---|---|---|
ハイエンド | Gigabyte GA-Z170X-SOC Force [Rev.1.0] | 22 |
MSI Z370 Godlike Gaming | 18 | |
Asrock X370 Taichi | 16 | |
Asrock Fatal1ty Z270 Professional Gaming i7 | 12 | |
ミドルクラス | Asrock Fatal1ty B150 Gaming K4 | 10 |
ASUS Prime Z370-A | 8 | |
ASUS ROG STRIX B350-F | 8 | |
ローエンド | ASRock B250M-HDV | 5 |
Asrock H110M-DVS R3.0 | 4 | |
ASUS H81M-E | 3 |
一例をまとめてみた。多い製品だと18個や20個オーバーと大量のVRMフェーズが搭載されているが、OC目的なら12個前後で十分。普通にゲーミングで使おうと思っているなら6個以上あれば問題ない。
※AMD Ryzenは4.0Ghzが大きな節目(=壁)になっており、Intelの場合は5.0Ghzが節目の一つになっています。
マザーボードの公式サイトへ行って「仕様」(Spec)を見れば書いてあることが多い(特にAsrock)が、残念ながら全く記載が無いことも珍しくない。その場合は「目視」で確認してしまえば良い。
VRMフェーズはこの四角形のモジュールなので、マザーボードの画像からモジュール数を数えて判断すればOK。この画像なら10個なので、VRMフェーズ数は「10」となる。簡単ですね。
(オーバークロックを施す場合)12個前後で実用上は問題ない。それでもマザーボードによっては16個など、やや過剰な数のVRMを搭載していることがある。これにどのようなメリットがあるかというと「発熱の少なさ」が一番大きい。
VRMモジュール数が多ければ多いほど、VRM1個あたりの負担は小さくなります。その結果、少ないモジュール数で支える場合よりも熱が発生しづらくなる…という理屈だ。
まぁ、オーバークロック前提のゲーミングマザーボードの場合は大抵「ヒートシンク」が取り付けられているため、そこまで気にする必要は無いと思います。でも一応知っておいて損はないよね。
8. 搭載されているインターフェイス(IO類)
PCの前面(フロントパネル)と背面(リアパネル)に、USB 3.0やイヤホンの入出力端子がありますよね。ここで使える端子もマザーボードから影響を受ける。フロントパネルはPCケースに左右されやすいが、リアパネルは本当にマザーボード次第です。
もっとも簡単に対応しているIOポート(インターフェイス)を確認する方法は、やはりマザーボードの公式サイト(仕様書)です。例えばASUS Prime Z370-Aの場合は上記のようになっている。表にまとめ直すと…
対応IO | ポート数 | 内容 |
---|---|---|
DVI-D | 1 | デジタル出力のディスプレイ用端子。画面に映像を出力するために使う(内蔵GPU)。 |
Display Port | 1 | DVI-Dと内容は同じだが、音声出力が可能な点が大きな違い。 |
HDMI | 1 | |
LAN | 1 | 有線インターネットをするために必須。マザボによってLANチップは違う(LANの項目で解説)。 |
USB 3.1 Gen2 Type-A | 1 | 最大10GBpsで転送が出来る、最速のUSBポート。 |
USB 3.1 Gen2 Type-C | 1 | 転送速度は最大10GBpsで、端子の形状がコンパクト & 対称になった。 |
USB 3.1 Gen1 | 2 | 最大5GBpsで転送ができる、2番目に速いUSBポート。 |
USB 2.0 | 2 | 最大0.48GBpsで転送できる、とても遅いUSBポート。 |
S/PDIF | 1 | 音声を転送するための端子。 |
イヤホン入出力 | 5 | ヘッドセットやスピーカーなどを使うために必須。 |
ついでにポートの内容(特徴)についても、簡単にまとめておいた。どのマザーボードも基本的には似たり寄ったりな内容になりがちですが、ハイエンドになると無線LANポートが実装されていたり、USBポートが10個あったりと違いが出てくる。
ポータブルHDDやポータブルDVDドライブなど、USB経由のデバイスをよく使う人ならUSBポートが8~10個くらいあるマザーボードの方が適任だろうし、そうでない人は標準的な6個で十分。
変に古いマザーボードを選ばない限り、大抵のIOポートは搭載されているのでそこまで細かく選ぶ必要は無いかと。
ポータブルHDDの場合、普通のUSBハブだと認識しないことがあります。しかしセルフパワー駆動(コンセントから電力を供給するタイプ)のUSBハブならその心配はない。リアパネル(背面)まで、毎回ポータブル機器を抜き差しするのが面倒ならハブは非常に有効。
よってUSBハブを使うような人(ぼくも含め)は、標準的な6ポートのマザーボードで特に困ることはないですね。
9. LANの有無や種類
大抵のマザーボードには「オンボードLANチップ」が内蔵されていて、リアパネルにLANポートが実装されています。マザーボード付属のドライバーディスクからLAN Driverをインストールして、LANケーブルを挿せばネットが出来るのはそのおかげ。
そしてこのLANチップにも色々と種類があり、ハイエンドなマザーボードには「無線」対応のポートが実装されることも。というわけで知っておきたい3つのLANチップメーカーをまとめます。
メーカー | イメージ | 特徴 |
---|---|---|
Realtek | 「カニLAN」と呼ばれる、比較的安価なLANチップ。機能としては十分な仕事をするが、割りと壊れやすい。壊れた時は「蟹焼き」と呼ばれます。 | |
Intel | 安定した品質が持ち味のIntel製NIC。互換性も高く、ドライバが干渉を起こして不具合になる可能性もRealtekより少ない印象。 | |
Killer | 僅かにIntel製より性能が高い。付属アプリによって性能が発揮されるのが特徴なので、そのまま使う分にはIntelと大きな差はない。 |
他にはBroadcomやQualcomm製のNICもありますが、PC向けのマザーボードで一般的なのはこの3種類です。ローエンドのマザーボードには「Realtek」製が多く、ミドルクラスで「Intel NIC」が目立ってきますね。
「Killer」製はいわゆるゲーミング向けのマザーボードや、ハイエンド仕様のマザボで頻繁に見かける。高級なLANチップで、安定性と性能は確かなもの。Killerの付属アプリで、ソフトごとに帯域を割り当てられるのも強み。
しかし、その付属アプリを使わない場合はIntel NICと大差はない。LANチップは安物のマザボでは選ぶ余地がほとんど無いが、同じような仕様・価格でLANがRealtekかIntelかの違いの場合はIntelを選ぶべきだ。
デスクトップPCをわざわざ無線で繋ごうと思う人はまだまだ少数派だと思いますが、ハイエンドマザーボードでは「802.11 ac」のWiFi接続に対応したポートを搭載する製品も出てきている。
WiFiの規格 | 理論値 | 対応帯域 |
---|---|---|
802.11a | 最大54Mbps | 5.0 Ghz |
802.11b | 最大11Mbps | 2.4 Ghz |
802.11n | 最大600Mbps | 2.4 Ghz / 5.0 Ghz |
802.11ac | 最大6933Mbps | 2.4 Ghz / 5.0 Ghz |
802.11ad | 最大7000Mbps | 2.4 Ghz / 5.0 Ghz / 60.0 Ghz |
対応しているWiFi規格によってこれだけ性能が変わってくるので、無線LAN対応のマザーボードを選ぶときは規格に注意。基本的に「802.11ac」に対応していれば、何の問題も無い。
内蔵のLANチップが壊れてしまった場合はPCI Expressに差し込む「LANカード」や、USBに差し込む「LAN変換コネクタ」などを使えば良い。個人的にはUSB接続の方が壊れにくいし、取り付けも簡単なのでそちらをオススメします。
10. SLI / Crossfireに対応してるか
グラフィックボードを複数使ってゲーミング性能を高めたいと考えている場合、マザーボードが「AMD Crossfire」または「NVIDIA SLI」に対応している必要がある。
- Crossfire:AMD製GPUを複数枚使うために必要(例:Radeon RX 580を3枚刺し)
- SLI:NVIDIA製GPUを複数枚使うために必要(例:GeForce GTX 1070を2枚刺し)
特にSLIの方はよくチェックしておくこと。Crossfireは意外と多くのマザーボードで実装されているが、NVIDIA SLIは実装されていないことが多いためです。
マザーボード | Crossfire | SLI |
---|---|---|
Z370 Gaming PLUS | Yes | No |
ROG STRIX Z370-F | Yes | Yes |
Z370 Pro4 | Yes | No |
Fatal1ty X370 Gaming K4 | Yes | Yes |
A320M | No | No |
ゲーミング向けを謳うマザーボードでは両方に対応しているが、標準的な1.2~1.5万円クラスのマザーボードではCrossfireのみが多い。なお、PCIe X16レーンが1本しか無いマザーボードは当然どちらにも対応していない。
「x8 / x8」や「x16 / x8」接続の場合、「x16 / x16」接続する場合と比べてわずかに性能が劣る程度。…そもそも前提として、一般的なCPUではグラボを2枚刺した時点で「x8 / x8」接続になるので回避不可能ですけどね。
代表例 | 対応レーン数 |
---|---|
Ryzen TR 1950X | 64 |
Core i9 7900X | 44 |
Ryzen 7 1700 | 20 |
Core i7 8700K | 16 |
例えば最強のゲーミングCPUである「i7 8700K」ですら、対応レーン数は「16本」しか無い。2枚のグラボをフル帯域(x16 / x16接続)で使いたいなら、「i9 7900X」などエンスージアスト向けの高額CPUが必要になる。
マザーボードを選んでみる
考えるべき要素 | 回答 | 決まった選択 |
---|---|---|
使う予定のCPU | Core i5 8400 | LGA 1151 (v2) & Intel Z370 |
オーバークロックは? | しない | VRMにこだわる必要なし |
メモリは? | 8GBを2枚で16GB、後から増やすかも | 標準的な4スロットを |
メモリOCは? | しない | 対応クロック等、こだわる必要なし |
グラボは? | GTX 1060を1枚 | 少なくともPCI Express x16を1本 |
ストレージは? | 普通のSSDを1個、HDDは2個 | SATAポートは6本で足りる |
音質は? | 高音質が良い | ALC 1220内蔵を |
USBは? | ハブ使うから特に… | 標準的な6ポートでOK |
LANの要望は? | ルーターが遠いから無線欲しいかも | 「802.11ac」対応のマザボを |
PCケースは? | コンパクトで安い「舞黒透」で | MicroATXのフォームファクタを |
MircoATXに無線対応…かなりマニアックな要望だけれど、こんなニッチな用途に対応したマザーボードが2品だけあった(2018年1月時点)。
ASUSの「ROG STRIX Z370-G GAMING (Wi-Fi AC)」だ。ROG STRIX自体がゲーミングブランドの一種なので価格は決して安くない。しかし、その分搭載されているコンポーネントは質が高いのが特徴。
- 2.4 Ghz & 5.0 Ghzのデュアルバンドに対応した無線LANコネクタ(802.11ac)
- USBポートは多めの8ポート
- オーディオチップは「SupremeFX S1220A」(ALC 1220の強化版)
- LANチップはIntel製NIC
- 耐荷重が60%高い、強化されたPCIe x16スロット
- 約1680万色に対応する「ASUS Aura Sync」搭載
- VRMとチップセット部分を冷やす大型ヒートシンク
- 最大2-wayのSLI & Crossfireサポート
- ASMedia製のUSB 3.1コントローラー(最速)
と…こんな具合で、やはり2万円超のマザーボードはあちらこちらにこだわりのコンポーネントが採用されていて満足度が高めに仕上がっていますね。ALC 1220に独自のカスタマイズを施しているあたりもスゴイ。
2.5万はさすがに高い…という場合は、「MSI Z370M GAMING PRO AC」が最適な選択肢になる。高音質の「ALC 1220」に、「802.11ac」対応のデュアルバンド無線が実装されている。
自分の求めるマザーボードを探す方法
価格コムの「マザーボード – スペック検索」で非常に便利。
価格コムのマザーボード(スペック検索)を使うと、細かいスペックごとに絞り込みが出来るので手っ取り早い。6000点以上のマザーボードから、該当するマザーボードを一瞬で引っ張り出してくれます。
筆者が選んだ「Gigabyte Z370 AORUS Ultra Gaming」
CPUやグラフィックボードと違って、ベンチマークで測れる基準が少なく、評価基準も人によって求めている用途が違うので選びにくさが目立つマザーボード。
しかし、基本を知っていれば「自分にはこれが最適なマザボ。」と判断できるので難しくないはずだ。以上「自作PCで地味に悩むマザーボードの選び方を詳しく解説」についてでした。
他にもある「自作PCガイド」記事
最新のインテルパーツを使って組み上げるゲーミングマシン。パーツ選定編でこのマザーボードを選んだ根拠を解説しているので、実例として参考にしたい方はぜひ。
CPUとグラフィックボードの選び方はシンプルです。各種ベンチマークデータに基いて、その性能が自分にとって必要十分な水準に達しているのかどうかで決められるからだ。マザボより悩む余地は少ないだろう。
M.2スロットの位置は気にした方がいいです。
家のMBはPCI E x16スロット直下にあるので、グラボの排熱をもろに受けます。
ミドルクラスのグラボなら影響は少ないですが、ハイエンドグラボだと夏場はSATA3接続のM.2 SSDでも60℃を超えます。
SSDは通常使用の場合70℃位まで耐えれるみたいですが、精神衛生上よろしくありませんねw
ご指摘ありがとうございます~。「M.2スロットの位置」について、補足を追加しました。
マザボっていろいろ調べ倒してもなかなか違いがわからないために、多くの人々は結局値段だけ見て安いのを選んだ…なんてパターンが多い気がします。
マザボのメーカーHPを見ても、スペックや機能を大層に並べてはいるけど、じゃあそれがどういった人々に向けた商品なのか?みたいな明確にターゲットを示せてないのがどうも納得いかないのですよ。
今冬新規に組んだやつの前の代(Core 2 Duo最終型)を組むときに、HP見ても全然違いがわからずどれを選べばいいかわからなかったので、結局店頭で店員にどう組みたいのかを言って選ぶのを手伝ってもらったって過去があります。
定格運用で特に求めるスペックも無ければ、安いので良いと思います。買ってから「音質がしょぼい」と感じても、3000円くらいのUSB DACを導入すればマシになるしノイズも消えますし。「USBが足りない。」となればハブで解決するし。ただSATAポートやPCIeレーン数は事前に要チェックですかね。ここは後から増設が難しいので…。
< マザボのメーカーHPを見ても、スペックや機能を大層に並べてはいるけど、じゃあそれがどういった人々に向けた商品なのか?みたいな明確にターゲットを示せてないのがどうも納得いかないのですよ。
なるほど~…、たしかに前提となる知識があまり無い人が見ると「意味分からん。」ってところはありそう。メーカー側が誰向けなのかをもっと明確に示すべきなのは、確かですね。
・「定格 & 安定運用なら、安くてマトモなAsrock Z370 Pro4」
・「オーバークロックをガッツリするなら、60A対応の高品質VRMを16個も載せたZ370 Taichi !」
といった具合で、そのスペックを必要とする「用途」をもっと分かりやすく書いてくれれば助かりそう。
自作したいなって思っているのでこういう記事好きです
ただメモリのディアルやクアッドについての説明なかったなと思いました
あと気になってることですが教えてくださるとうれしいです
1.メーカーの違いはありますか?
2.PCI ExpressってM.2つけたらやっぱりx8とかに下がるのでしょうか?
3.KillrはCPUついてるって本当ですか?
1.メーカーの違いはありますか?
品質の差は、多分ほとんど無いのかな(Gigabyteはこっそりとマイナーチェンジをやった事例がありますが)~と。UEFIのデザインや設定項目が微妙に違うくらいで、ほとんど機能や性能に大きな差はない認識です。あえて言うと、Asrockは製品スペックをかなり詳細に記載してくれているので、選ぶ側としてはAsrockが好きですねーというくらい。
2.PCI ExpressってM.2つけたらやっぱりx8とかに下がるのでしょうか?
これはM.2スロットの接続方式によります(SATA接続のM.2と、PCIe接続のM.2がある)。仮にPCIe接続のM.2だった場合、大抵の場合はチップセット側のPCIeレーンを消費するためグラボはx16接続のままになります。
インテルの場合「Z170」の時点で、グラボの場合はCPU側のレーンを使い、ストレージなどはチップセット側のレーンを使うようになっています(サウスブリッジにグラボ用ではないPCIeレーンが20本割り当てられていることが分かる)。
3.KillrはCPUついてるって本当ですか?
かなり前に発売されていたKilleri製NICを搭載するネットワークカードには「PowerQUICC」(フリースケール社製、現NXPセミコンダクターズ)というプロセッサが搭載されているので「本当と言えば本当」です。
しかし、今のゲーミング向けマザーボードに搭載されている「Killer E2500」などのオンボードLANチップにプロセッサが内蔵されているかどうかまでは分かりません(詳しい仕様が公開されていないので分からない)。
答えてくれてありがとうございます!読み返して補足入っていてびっくりしましたw
なるほどと思ったのですが新たに疑問がでてきてしまいました。
グラボの方のPCI eにつけるとCPU側のを消費するってことになるのかというのと、やっぱりチップセット?のやつよりCPU側でやってくれた方が(大して変わらないのだろうけど)レスポンスとかそういうの速くなるのでしょうか?
U.2っていうのあれって何でしょう?仕様とか接続場所とか気になります。
Killrは最近見てなんかちっさくなったなと思ったので気になりました。面白そうだったので買おうと思ってたのですが、もしないなら買う意味がなくなるので不安です。
横レス失礼いたします。
> Killer E2500
過去の記事になりますが、4Gamer.netさんにKiller E2200の記事があります。
(http://www.4gamer.net/games/118/G011863/20130505001/)
> U.2
大雑把にいうと、U.2はPCIe版M.2のコネクタの形状を変えたものです。
(…というところで話が終わりそうなので続きを書きます)
過去にM.2→U.2変換下駄として各社から、ASUS Hyper Kit、ASRock U.2 Kit、GIGABYTE GC-M2-U2-MiniSAS 、MSI TURBO U.2 HOST CARDが販売されていました。
ここにU.2→SFF-8639変換ケーブルを接続して、専用のSSDを接続します。
[M.2→U.2]→[U.2→SFF-8639]→[SSD] (※U.2コネクタが実装されていないマザーボードの場合)
自作PCユーザー向けの話はそんなところなのですが、詳細はEE Times Japanさんの記事を参照願います。
(http://eetimes.jp/ee/articles/1510/29/news032.html)
まさかまたコメント返信を知りたいこともつけてしてくださるとは本当にありがとうございます。
ざっとしかまだ見れてませんがあれですね4Gamer.netさんはホント色々やってますね、そしてこれをよく見つけれたのです、もう感謝の念が堪えません。
情報共有は私みたいなヘンコや気にする人にはうれしいことです、ただこう言いうのを何でもかんでも聞くと嫌がれることが多いので気を付けてますが、もし何かあればまたよろしくお願いします。
Intel NICの余談になりますが、興味があればURLを参照願います。
Intel Z170チップセットの仕様を見ると「内蔵 LAN: Integrated MAC 」と記載があり、
Intel Ethernet Connection I219-VはPHYと表記するのが適切かと思います。
言葉の濫用に繋がってしまいますので…
(https://www.nttpc.co.jp/yougo/NIC.html)
(http://yougo.ascii.jp/caltar/PHY%E3%83%81%E3%83%83%E3%83%97)
(https://ark.intel.com/ja/products/90591/Intel-Z170-Chipset)
(https://ark.intel.com/ja/products/82186/Intel-Ethernet-Connection-I219-V)
(https://ark.intel.com/ja/products/64404/Intel-Ethernet-Controller-I211-AT)
(https://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/review/650414.html)
「返信する」が押せなかったので、自分にコメントする形ですみません。
> SFF-8639はU.2の差込口なのですね。でPCIe版M.2・・・
コンシューマ向けに2.5インチ版のIntel SSD 750、Intel Optane SSD 900Pが販売されています。
M.2(NVMe)の2.5インチ版くらいのニュアンスなのかな…と思います (※注意: 厳密な仕様は異なります)
> グラボのほうのPCIeと普通にM.2のマザボ直接つける方のとどう違うんだろう?
> 結局ここは探しても見つかりませんでした。CPUから直接だとやっぱ速いのかなー?
そこは僕が説明しなくてもいいのかなと思っていたので…
4Gamer.netさんの記事が参考になりそうです。
(http://www.4gamer.net/games/999/G999902/20161018064/)
グラフィックボードとM.2の混在環境(PCIe x16をx8とx8に分割)で、
両方にがっつり負荷をかけた記事が探せなかったので、すみません。
僕としては、みんなで情報を共有できれば良いと思います。
コメントつけてくれてうれしいです。
記事を読むとプロセッサとか書いてありますね、見逃してました感謝です。これで大抵のが予想でしかないけれど自分なりに理解しました間違っていれば指摘か馬鹿にしてください。
初めはやっぱCPU(NPUと言われたいらしい)積んでるのかと思ったけれど『プロセッサは計算する装置のことでCPUじゃなくても言われる』のだと調べて初めて知りました。なのでまんまCPUを基にしたものだと思ってましたがまぁほぼ似たものなのですがプロセッサならNPUとも言おうといえば言えるようです。
んで色んな所を見て回ったのですがやっぱ小さくなった理由分かりませんでしたが400MHz以上あれば大抵の小パケットはワイヤースピード処理?出来るとか(これはどこで見かけたか忘れましたが)でGbpsの処理が出来るものなら基本400MHzあるようです。ということはIntel製も(あと一様蟹も)今では標準で1Gbpsなのでそれ以上の性能のものなら余計に大丈夫ということ見たいですね。10Gbpsとか。
http://japanese.engadget.com/2007/02/16/bigfoot-killer-nic-k1/
しかしIntel製より2400は負荷が少ないという報告があるようでその記事が見つかりました。
https://techreport.com/review/29144/revisiting-the-killer-nic-eight-years-on
※英語です。
SFF-8639はU.2の差込口なのですね。でPCIe版M.2・・・
グラボのほうのPCIeと普通にM.2のマザボ直接つける方のとどう違うんだろう?
結局ここは探しても見つかりませんでした。CPUから直接だとやっぱ速いのかなー?
申し訳ないですが、ASUSの「ROG STRIX Z370-G GAMING (Wi-Fi AC)」のモデルは日本国内では代理店が扱っておらず販売されてません。(Wi-Fiなしは売っている)
※店舗独自で輸入して販売しているところは存在するみたいですが。
確かに…、国内で入手が現実的なのは「MSI Z370M GAMING PRO AC」のみですね。
M.2スロットの位置についてお聞きしたいことがあります。
CPUソケット直下かグラボ直下ならCPUソケット直下のほうがいいというのはわかったのですが、たとえばZ370 Pro4のようにCPUソケット直下とマザーボード右下にM.2スロットがある場合、どちらがエアフロー的に好ましいのでしょうか?
CPUクーラーがトップフローでしたら、CPUソケット直下が優位性が見られるのかもしれません…。
ATX規格でサポートされるCPUクーラーの重量は450g以下ですので、
冷却性の高い120mmファンを採用した製品などが規格に該当するかは分かりかねます。
何でもありになってきますと、大型のファンが採用されたCPUクーラーを利用したり、
ファンの向きを後方吸気・前方排気にすると変わってくるのかもしれません。
また、厚紙などでエアダクトを作成し前面または側面の吸気ファンから、
マザーボード右下に導風することも考えられます。
色々とアイデアはあると思いますので、texer 様のお考えに合ったものが正解と思います。
> 「SATA 3.0」。転送速度は6Gb/s (750MB/s)で、実際には秒間600MB程度が限界
なんか言葉のニュアンスが違うような気がします。
日経テクノロジーさんやEDN Japanさんの記事が分かりやすいのでしょうか?
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/423444/100500003/?P=2
http://ednjapan.com/edn/articles/1206/05/news116.html
あと、600MB/s≒572MiB/sですので、数字のトリックみたいなものがありますね。
> 最大0.48GBpsで転送できる、とても遅いUSBポート。
“B”が大文字になっています。
ご存知のこととは思われますが、一部のコンデンサは表面に105℃で保証される時間が記載されています。
ニチコン製品は「FP5K」(5千時間)、「FP10K」(1万時間)、「FP12K」(1万2千時間)、
台湾APAQ製品は「5K○○○」(5千時間)となります。
Supermicroのコンシューマ向け製品は日本ケミコンの105℃、2万時間保証の製品が使われていますので、
「12K○○○○コンデンサ」の記載は誇張しすぎな気がします。
「8. 搭載されているインターフェイス(IO類)」の表にdisplay port では音声出力が出来ないと受け取れるように書いてありますが出力できますよね?
オプションですから
初期の
Geforce G9x
Radeon RV6xx/RV7xx
Matrix M91xx
では音声出力不可です
RadeonならHD5000以降
GeforceならFermi以降
MatroならCシリーズ以降が
対応になります
のDisplayPortは音声が付きません
そういえば思い出したことでUSBのLANポートですがだいぶ前のPCで蟹が機能しなくなって使ってみたけどドライバ入れたのになぜか無理だった。
結局蟹のドライバ消して電源全部落として1日放置したら再インストールされて使えるようになった覚えがある。
店員にも言われたけれど試しても効果があるかは不明で投資は博打になるようだ。
MINI-ITXって、どう頑張っても基板上にPCI-Ex16を二本乗せることって無理なんですかね?
メモリスロットSO-DIMMにしてM.2裏に突っ込んで、チップセットの位置いじればできそうな気がしますが….
バスパワー駆動(コンセントから電力を供給するタイプ)のUSBハブなら
と書かれていますが
バスパワー(PC経由”バス”で電源を取る)
セルフパワー(USBハブが自分”セルフ”で電源を取る)
ですよ?
https://www.sanwa.co.jp/product/peripheral/howto/self-bus.html
これは…ひどい勘違いですね(苦笑)。指摘していただき、ありがとうございます。
記事の方を修正しました。
こんにちは。マザーボードを調べていたらこのように記載してあったのですが、これはDDR4-3000MHzには対応していないということでしょうか。また、2667とはなんのことでしょうか。2666のことですか?
【対応メモリ】スロット数×4(最大64GB) DDR4 DIMM 2667/2400/2133 non-ECC
マザーボードに搭載されているチップセットによります。
おそらく、DDR4-2667までしか記載が無いということは、H370やB360マザーボードでしょう。
< これはDDR4-3000MHzには対応していないということでしょうか
DDR4-3000のメモリーでも使えますが、3000 Mhzにオーバークロック出来ないという意味です。
< 2667とはなんのことでしょうか。
2666 MHzです。
メモリーの規格ではDDR4-2666と表記され、マザーボード側ではDDR4 2667と表記される傾向があります。
< DDR4とだけ記載されているものはDDR4全てのメモリが使用可能なのでしょうか?
DDR4対応と記載されているなら、DDR4メモリーすべて使用可能です。対応している動作クロックはチップセットに大きく左右されます。
ご丁寧にありがとうございます。助かりました。
また、DDR4とだけ記載されているものはDDR4全てのメモリが使用可能なのでしょうか?
無線LANが欲しいのなら、わざわざ無線LAN搭載マザーボードを選ばなくても、USB接続の無線LAN子機を買う方が安上がりでは?