シアワセって どこにある?
- taxidermia777 さん
- 2008年7月29日 23時00分
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- 役立ち度 5
- 総合評価
予告の風呂屋の番台シーンで、いつも大笑い。
“ここは関西のようで、で、ないような、どいつもこいつもの水平島の、ウラ港”と、ずばり大阪ではないけれど、出演者も吉本系。
阪本順治監督と言えばわたしにとっては「顔」。
これは藤山直美の力が大きかったとはいうものの、それに続く関西パワー全開のおもしろ映画になるかも~、とかなり期待してました。
それに、西原理恵子の原作アニメは真剣に読んだことはないけれど、絵の色合いやタッチは好きなタイプの漫画です。
で、ハイテンションなキャラが続々登場し、導入部ともいえる30分位はギャグも外すことなくそこそこ笑えていたのですが、内容がストーリー性を持ち始めてからが、もうダメ。
この映画の軸は、かあちゃんが家出していた時、こんな幼い兄弟2人でどうやって暮していたのか疑問はあるけれど、かあちゃんが新しい姉ちゃん、観月ありさを連れて帰ってきて、それから始まる姉弟3人の貧しいながらも楽しい、ささやかなシアワセ話しだと思うのに、彼ら中心というよりも、水平島に住む奇妙な人たち物語になってしまっているようで・・。
その水平島の人達も、最初は面白いと思ったけど、それぞれが自分のキャラを立たせようとするあまり、作りすぎで狙いすぎの演技には、ただの奇異な人たちにしか見えなくなってきて・・。
こんな人たちとふれあいながら暮していくなんて・・、わたしはごめんなさいです。
あと、一太とニ太、それにさおりちゃんの子役たちの演技は、あえて素の部分を強調したのか、関西弁が混じるセリフ言いだもので、余計にイライラしてきて爆発寸前。
そんなベタなギャグやキャラを配した中での、観月ありさと鳳蘭のあまりにも洗練された都会的な2人。
このアンバランスさが狙いだとしても、わたしには違和感しか感じられなかったのですけど・・。
が、唯一この映画で素晴らしいのはサントラです!
はじめにきよし、大西ユカリと新世界、KAJA&JAMMIN’、ガガガSP、と関西を中心に活躍するバンドの音楽の数々。
特にガガガSPの“卒業”は最高です。
笑って泣いたら元気が出てくる、ハートウォーミング・ムーヴィー!は、笑われへんし、泣かれへんし、元気も出えへんかったけど、このサントラのおかげで、アカルイ気分で家路につくことができて良かったぁ~。
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