【独自】息子は“盗んだ”札束でピラミッド JA1億円着服の母
JAの支店から金を盗んだとして逮捕された元係長の女。その息子は、盗んだ金と知りながら、札束でピラミッドを作っていた。
12日午前、身柄を検察に送られた松永 かおり容疑者(53)。
勤め先から盗み出した総額は、1億円近くに及ぶとみられている。
事件の舞台は、千葉・松戸市のJAとうかつ中央松戸南支店。
2018年6月まで、この支店の係長だった松永容疑者は、店内の金庫から現金700万円を盗んだ疑いで、11日に逮捕された。
金を盗む際、松永容疑者は、紙幣と同じ大きさの紙の束を用意。
それを紙袋に入れて金庫に置き、発覚を遅らせようとしたという。
警察の調べに、松永容疑者は、「次男に懇願されて盗んだ」、「次男から就職先の開発費として欲しいと言われた」などと供述しているという。
警察は、盗んだ金と知って受け取った疑いで、松永容疑者の次男・西 弘樹容疑者(22)も逮捕した。
その供述は...。
「母親が、何か悪いことをして手に入れたお金だということはわかっていた」
犯行直後、弘樹容疑者が、札束をピラミッドのように立てている様子をとらえた写真。
札束の帯封には、JAの文字が入っている。
弘樹容疑者から金を無心されて、犯行に及んだとみられる松永容疑者。
しかし、盗んだ金は、700万円にとどまらなかった。
2018年6月 JAの会見
「被害額については9,633万。現在もまだ調査中ではございます」
JAによると、松永容疑者は、架空の伝票を作成するなどして、支店から十数回にわたって、総額9,600万円余りを着服したとみられている。
弘樹容疑者の知人は、「自慢するかのように、机の上に置いていた」、「(何と言って?)『(金を)おろしてきたー』くらいでした」、「頻繁にあったので覚えていないが、毎回600万から700万くらい」、「毎回JAの紙袋みたいなのに入れて持って来ていた」などと語った。
その後の調べで、弘樹容疑者は、松永容疑者から受け取った金の一部を知人に渡していた疑いがあることがわかり、警察は、一連の金の流れなどをくわしく調べている。