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【政治】

「秋に改憲案」首相の意図は 原案提出の強硬路線も

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 安倍晋三首相は自民党総裁選の共同記者会見で、秋の臨時国会に党の改憲案を提出したい考えを明言しました。これが「改憲原案」提出を意味するなら、改憲を一気に加速させようとしていることになります。 (金杉貴雄)

 Q 自民党の改憲論議の現状は。

 A 戦力不保持などをうたう九条二項を維持したまま自衛隊の存在を明記する案など四項目の改憲条文案を三月にまとめました。しかし先の通常国会は与野党対立が激化し、衆参両院の憲法審査会に示すことができませんでした。

 Q 首相の訴えは。

 A 八月の講演で「党としての憲法改正案を、次の国会に提出できるよう取りまとめを加速すべきだ」と表明し、今月十日の会見で「秋の臨時国会を目指して議論を進めていただきたい」と話しました。

 Q どういう意味なのか。

 A 二つ考えられます。一つは、改憲四項目の条文案を憲法審で説明すること。議論の材料として党の考えを紹介する意味合いです。もう一つは「改憲原案」の提出です。

 Q 改憲原案って?

 A 法案と同様に、国会審議に付す正式な条文案です。国会法で衆院は百人以上、参院は五十人以上の賛成で提出できると規定されています。憲法審自体も提出できます。提出後は憲法審で審議され、衆参両院の本会議で三分の二以上の賛成で可決されれば、改憲案として発議され、国民投票に付されます。

 Q 首相はどちらの意味で言っているのか。

 A 十日の会見で記者がその点をただしましたが、首相は答えませんでした。その上で「(党の改憲)四項目は条文イメージ。公明党や他党と協議したい」と語りました。

 Q あいまいだね。

 A 首相は、自民党麻生派が先に提言した、来年夏の参院選前の国民投票実施に賛意を示したとされます。他の改憲勢力と協議を加速させ、今秋の臨時国会で改憲原案提出に持ち込む強硬路線を排除していない可能性はあります。

 

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