名古屋市瑞穂区長の金田利之(60歳・清須市在住)なる人が恐喝容疑で逮捕されました。39歳の風俗で働く女性に2月に30万円貸したが返してもらえないとして、「暴力団に依頼した、きつい取り立てが行く」「利息分を含めると100万円、200万円にもなる」とメールで脅した容疑で逮捕されました。

 名古屋市の区長は東京23区の区長とは違い公選ではなく、市職員の中から市長が任命しますから、区長は特別職ではなく公務員であり市長には任命責任と監督責任があります。

 公務員が暴力団と交際があって、貸金に対して法定利息を越える金利を設定してしたとあれば、これはどう考えてもアウトです。

 姓が金田さんで居住地が清須ということで、ネットの中では早速在日認定が始まっています。清須は室町から安土桃山にかけては尾張の首邑でしたが、清須越しで城が名古屋に移ったあと無人の野になり、農民以外のいろいろな人たちが入り込んだという歴史があります。

 ネトウヨたちはそこに目を付けて、金田姓は金という韓国人の通名だ、清須居住であれば在日確定だとやっています。

 逮捕された金田利之さんは区長まで出世しているのですから幹部として採用されているはずです、幹部公務員で外国人の採用はあり得ないと思いますし、金田さんの経歴を見ると、長野県出身で、中央大学法学部卒業となっています。清須生まれではないのです。名古屋市職員として勤務している間に、名古屋市内よりも地価が安い清須に土地を買って家を建てたと見るのが適切だと考えられますから、清須市に住所があることはなんの証明にもなりません。

 金田姓にしても、長野県出身となると、朝鮮の植民地化以前から住んでいる金田さんの可能性も大きいと思います。ネトウヨにかかると、植民地支配の間に朝鮮半島からの移住者がやってくる前は、日本に金田姓の人は一人もいなかったような議論になりますが、ウィキペディアには、
【日本人の姓。上総国長柄郡金田郷(長生郡長生村金田)発祥の姓、桓武平氏千葉氏の支流。江戸時代、旗本となった金田正興、金田正辰が有名。特に金田正辰は、美濃国内の各務郡、加茂郡で3,000石を得た[1]。】
とあって桓武平氏の庶流に金田氏が存在しています。

 桓武天皇の母親は帰化人だったから朝鮮系だと言い出せば、桓武天皇以降の皇別の氏族はみんな在日になってしまいますから、在日だとすることとは全然話が違ってきますが、ネトウヨと議論になった場合にはこの手のすり替えも頻繁にやられます。

 だったら任命責任と監督責任のある市長はどうなんだ、という話になりますが、長くなるので明日に続きます。


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