アクアリストに取ってまた悲しいニュースが流れました。
あのダイナミックで美しい姿をしたナイルパーチが急に特定外来生物
に指定され再来月2016年7月より輸入も飼育も出来なくなるあの規制です。
魚類ですと有名なのがブラックバスですね。
私はまだ芦ノ湖と津久井湖にしか移籍されていない時代もう45位前に
芦ノ湖でブラックバスを釣り持ち帰って飼っていたことがあります。
当時は知る人もいなく魚類図鑑には
クロマス?と記載されていました。
同級生を呼んで見せましたが当時は
淡水魚とはだれも信じず水槽の水を
なめた人もいましたね。
その後釣り具メーカー及びルアー釣りの同好会などが競って各地に放流。
日本の在来種を喰い尽す勢いで増えこのような規制が強化されました。
このブラックバス、ブルーギル事件後は、私の愛好するケツギョ、パイク、
パイクパーチ、イエローパーチが輸入、飼育禁止になりました。
憎きバッサー、ルアー関連業者。だからルアー釣り嫌いです。
昔は少しやりましたがね。バスとは比較にならない代償が・・・
アクアリストとしては腹立たしい限りで、わずかの魚を楽しみで飼う事
も規制されるこの制度がいい加減に行われていることに腹立たしさを
覚えます。
もしそうでないとしても環境省の人に調査が完全か問いただしますよ。
(詳細は身勝手な
今回の主役はナイルパーチです。この魚も良く理解されずに規制されます。
それはアフリカで恐らく数種いるはずの種を調査無しで一括りし、
全てナイルパーチ(Lates niloticus)としています。
少なくともグレート・ナイル系とニロチカス系、グレートは大型
で約2m200Kgにもなり日本では観賞用と食用で輸入され例えば
回り寿司のスズキの洗いやマクドナルドのフィレオフィッシュなど
市場ででも冷凍白身魚で大量に出回り肉は淡泊で美味しいと言われています。
グレート系は主にナイル川を中心に生息し有名なビクトリア湖へは人の手で
移植されました。これが世に言われる。ドキュメンタリー映画・映像番組
『ダーウィンの悪夢』であり、ナイルパーチが在来種を喰い尽し、魚の養殖は
国益の産業と発展させにました。しかしこれはヴィクトリア湖における養殖から派生する数々の社会問題を主題としていてこの作品は映画賞を多数受賞した反面、事実関係の誤りの指摘や政治的なプロパガンダであるとの批判もあり、賛否両論でもあります。
養殖をするため現地の人がグレートを常時他から移入しビクトリア湖に放流しているわけで、これで繁殖力が凄いとか在来種を喰い尽したとか人の勝手で、話が作られています。魚食性ではありますがそれだけの繁殖力があれば、元々生息していたナイル川でも多くいたはずですが、バランスが保たれれば
1種だけが驚異的に増えるはずありません。全て人の勝手で移植されています。大体イメージが誇張され悪く取られていますが、アクアリウムで飼育
すればこの魚の水質に対するデリケートさが分かるはずです。
それで、熱帯魚それも赤道直下中心に生息するこの種が日本で帰化出来る
はずもなく可能性は沖縄ですが、既に外来種が多数おり、また河川には
ライバルとなる海産起源のフエダイ類やクロダイ類、シーバス、オオクチユゴイなどが生息ここで帰化し増えるか問題と思われます。九州以北では全く生息すら出来ないでしょう。どちらかと言うと硬度の高い水を好みますし、それは
繁殖に影響します。ご存じならいいですが、
こんな事まで環境省のお役人は知っての事でしょうか?
出る釘打つか?無難を期するか?
もう一つのナイルパーチである ニロチカス系はグレート程巨大化せず色彩模様も美しく観賞用として親しまれています。明らかに体形や色彩が違うのに同じ学名で、研究が進んでいないのでグレートと同じ(Lates niloticus)とされています。
タンガニーカ湖に住む3少なくても3種に関しては同湖に固有のシクリッドが多く住むため研究がされています。
粗手放しなのはコンゴからガーナにかけての西側に生息する種も知られて
いるだけで数種いますが、インボイスネームでしか区別
無く、やはり全て(Lates niloticus)これもグレートの影響で今回
特定外来種に指定されました。良く調べられていないのに結果を出す
環境省がわかりません。
何度も言いますが、
完全にいい加減か鍋蓋か狂ってますね。
またニロチカスかグレート系なのか良く分からないのが今回の主役の
カインジ湖産のブラック・ラティスです。
その理由として、グレート系は幼魚時にあった不鮮明な模様が2~30cm
を超えると銀色になり(魚類学でスモルト化)鑑賞的にはニロチカスの
岩盤のような模様から劣るが、ブラック・ラティスは更に成魚でも岩盤模様が
消えず濃い色が残るという。価格もグレートの4~5倍はする。
更に非常に輸入がまれで手に入りにくい。
(続く・・・)
※スモルトはサケ・マスで多く見られ淡水生活から海水に移行する際に起こるホルモンの変化、銀化ともいう。グレートナイルパーチは地中海や紅海でも見つかっており、海水生活もできるようである。この辺との関連も考えられる。
また仕込みます。
( 興味ある方何でもいいのでコメください。参考にします。)
・・・・スター☆ジョン
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この記事に
外来種の問題は日本だけではなく、世界各国で問題になってますよね。
日本の鯉だって、海外では猛威を奮ってますしf^_^;)
ナイルパーチは食用になるので、駆除後に食品として加工、流通出来れば、数を減らす事が出来そうですが・・・
ブルーギルやブラックバスも、冷凍で大型肉食魚の餌として流通してもらえれば買いたいですけどね。
生き物を逃す行為を止めるには、安易に輸入、購入するのを控えるしかありませんが、アクアリスト的にはつまらなくなりますよね。
アリゲーターガーだって、プラチナアリゲーターガーだったら、川に逃す人はいないでしょうに、数千円で購入出来る稚魚が大きくなり、水槽を大きく出来ない人が逃すのかな?
大型熱帯魚や帰化する恐れのある熱帯魚などは、金額設定を上げるべきですね。
さらには登録制にするとか手を打たないと、そのうち図鑑やテレビでしか見れない生き物になりそうですね(´Д` )
[ リーフスティングレイ ]
2016/5/22(日) 午前 10:49
返信する> リーフスティングレイさん
そうですね。アメリカではハクレンや雷魚が生態系を壊し在来種が減っています。更に熱帯の国タイなどではアマゾン系の魚が増殖中で、地球全体で生態系が壊されています。特に固定化される淡水魚は逃れようがなく襲われる方は絶滅しかないようですね。私の家の近くの淀川水系で、恐らくアリゲータガーが帰化して大小の個体が取れます。逆にブラックバスが喰われていますが、更に醍醐味があるアリゲーターガーを狙う釣り人が出てきているのも事実です。http://itasennet.exblog.jp/15194897/
[ ☆スタージョン ]
2016/5/22(日) 午後 7:32
返信する> リーフスティングレイさん
追伸、特定外来生物に関しては、温帯性で広域に被害が出る生物の規制はしかたがないですが、熱帯魚を温帯の日本で規制してどうすると思うので、やはり、許可制にすればと思います。管理面で環境省が仕事増えるので嫌がるでしょうか、これも仕事なので押しきる努力がいるでしょうね。
[ ☆スタージョン ]
2016/5/22(日) 午後 8:41
返信する