パラダイス・スレッドフィンと言う非常に変わった深海魚の様な
熱帯魚がいる。
飼育の難易度が高くショップでも長期飼育されたものを見ることが無く
水族館でも稀である。それを丸三年飼育した事があり。
これは珍しく貴重な事で特筆もの。
最終的に死亡原因は飛び出しである。5mm厚の塩ビ蓋を飛ばしての事。
とにかくよく飛び、多少の重りも跳ね返す。
これは5年ほど前に飼育したもので写真整理してたら出てきました。
●3年飼育したパラダイス・スレッドフィン【Polynemus multifilis】
常に泳ぎ回りその速度も速く撮影が大変。体長23cm位(ヒゲ含まず)
購入時は8cm位で3匹とも同じサイズ、あまり成長は早くない。
餌は主に生きたイトミミズと冷凍赤虫。写真右側の爬虫類用トレイに
イトミミズをいれ少し砂をかけておく、これは持っていかれないように
するため。
メダカを入れてましたが食べなかったですね。完全なベントスの様です。
(水槽は90×45×45cm)
おもちゃのレーシングカーのブラシの様に髭状に伸びた胸鰭を底に付け、
ヒットすると下向きに付いた口で餌を吸い上げて食べる。
非常にユニークでチョウザメに近い食べ方をします。
日本にもいるツバメコノシロの仲間で本種はタイのメコン川の淡水産。
バリスネリアが植えてあるように完全に純淡水で3年間飼いましたので、
良く一般で言われている汽水魚ではなく淡水魚だと思います。
とにかく天女の舞のように泳ぎが優雅で美しくいつまで見ても飽きない魅力的
な魚でした。もう少し簡単に飼えればいいのですが、混泳も臆病なため難しい
でしょう。現地では捕食者に追われた時にトビウオの様に空中を数メーター
滑走するようです。下向きに付いた口はサメを連想します。
上の写真は非常に珍しい目の大きなキツネ顔のスレッドフィンもう10年位
見てません。
こちらは汽水域の産と聞きました。ヒゲは上記のPolynemus multifilis
より少なめです。こちらはメダカ位は食べたようです。
こちらは海産のツバメコノシロです。髭は短いがよく似ています。
日本近海にも何種か住んでいますが、淡水種はいません。
この種の種類は可なり多く60種くらいはいるようです。
●こちらはパラダイス・スレッドフィンの淡水種の世界分布図です。
面白いのはインドネシアのスラウエシ島では川の上流域に固有種が
いるようです。貴重なため輸入はされていないようです。
黄色のマーカーが主な産地で、東南アジアに多く見られます。
この魚は純淡水種を現地の熱帯魚ブロカーが勘違いして、
海水を混ぜて汽水にして日本に送ったため到着時も非常に死亡率が高く 飼育出来ても短命で終わったようです。
最近になって淡水でパッケージングした方が良い事が分かり死亡率も低く
なったようです。この魚を入れているか否かはそのショップの飼育能力を
見据える良い材料でしょう。
また飼ってみたい魚です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・スター☆ジョン
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