プログラマーや作家から絶大な支持を受ける“魔法のキーボード”!『Happy Hacking Keyboard』BTモデルを自腹購入してみた
今月自らを捧げたガジェット
日々数多のキー入力を行うプログラマーや作家から絶大な支持を得ているキーボード『Happy Hacking Keyboard Professional BT』(以下HHKB BT)のBluetooth版。手首を大きく動かさずともすべてのキーに指が届くコンパクトさ、腱鞘炎になりにくいキーの段差&角度、優れた打鍵感に底打ちしなくても文字が入力できるモデルで、一度ハマると、壊れても何度も買い替えたくなってくる魔法のキーボードだ。
PFU
Happy Hacking Keyboard Professional BT
実勢価格:2万7500円
1日8時間文字入力に専念しても手首も指も疲れにくい仕様 ライターならではの仕事道具
スマートフォンやタブレットのタップ入力など、新たな文字入力方式が市民権を得つつある昨今。ですが、1日に数千文字、いや1万を超える文字を入力するようなライター業の現場においては、フィジカルなキーボードを使わないと疲れすぎちゃってモー大変であります。
音声アシスタントを使った音声入力もあるけど、まだメインで使うには精度が足りないんですよね。かなりいいトコまでは行っているのですが。
そのため、昔から自分の筆圧ならぬキー入力圧とマッチするキーボードを探してきました。
キーボードには大きく分けてメンブレン方式(ノートパソコンで使われているパンタグラフ方式もコレ)、メカニカル方式、静電容量無接点方式の3タイプがあります。(ほぼすべての)メンブレン方式は安価ですが、底まで打ち込まないと入力を認識してくれないモデルが多くて、長文入力には適しません。
メカニカル方式は使われているパーツの違いでタッチ感は大きく異なります。20代の頃は音もタイプも適度に柔らかい茶軸のものを使ってきましたし、30代の時はタイプライターのような打鍵音が心地いい青軸モデルを好んでいました。
しかし40代も後半となり、もっと柔らかく、しっとりとした打鍵感のあるキーボードが欲しくなったんですね。そして静電容量無接点のRealforceにハマると。
滑らかなタッチ感は、本気で集中しているときも快適だし、飲んでSNSにテキトーなことを書き込んでいるときもノーストレスでGOOD。でも大きかった。フルサイズキーボードゆえ面積が大きく、デスクの多くのスペースを埋め尽くしちゃうんです。
そういえば昔と比べてファンクションキーやテンキーを使わなくなってきたなー。そして静電容量無接点方式には、数多くのプログラマーが愛用しまくっている60(英語配列)/69キー(日本語配列)のHappy Hacking Keyboard(以下HHKB)があったっけ。
調べてみたら2016年からBluetooth接続対応のHHKB BTを出しているじゃんか。BluetoothならデスクトップPC以外でも使いやすそうじゃない、と思って導入した結果、大当たり!
特定のキーの機能・割付をDIPスイッチでカスタマイズ可能
カーソルキーのある日本語配列版は僕にとって必要最低限のキー配列。インプレッションを行うガジェット類をデスクの上に置いていても邪魔にならず、柔らかみがあるキータッチのおかげで1日10時間働いても疲れが残らない。
キーのカーブも僕とマッチしていたようで、アジャスタブルなアームレストも不要となりました。オプションのカラーキートップセットでESCキー、Controlキー、BSキーを彩ってみた姿もお気に入り。出張先にも持っていくことがあるほどです。
思えばキーボーディストとしてバンドを組んでいたとき、モデルによって異なる鍵盤のタッチが気になっていました。適度な重みと深さがあるからこそ多くのニュアンスを含めた演奏が可能でしたが、文字入力のためのキーボードも似たところがあるかも。
画面や紙面に現れる文字は記号ですが、実はそれぞれのセンテンスに想いがあるから、理想のタッチ感のあるキーボードを使ったほうが、筆も進むものなのでしょう。
『HHKB BT』の電源は単3乾電池2本。アルカリ乾電池のほかに、ニッケル充電池も使える。なおアルカリ乾電池使用時の交換目安は約3カ月。僕は普段、USBで給電しながら使っているため、ニッケル充電池仕様時の詳細なバッテリーライフは確認していないが、1カ月は持ったことがある。
ピッタリサイズのキーボードルーフ(カバー)、手首を支えるパームレスト、振動を吸収する急振マット、ケースやトランク、交換用のキートップもある。HHKBシリーズにはいくつかの仕様があるがサイズはほぼ同一のため、流用できるオプションも多い。
※『デジモノステーション』2018年10月号より抜粋。