温度と塩分に耐性を有する特許微生物は、真空・減圧された活動空間で、短時間で有機物を分解し、アンモニアなどの臭気成分を捕食しますので、あらゆるバイオマス廃棄物は悪臭を発生しない発酵物に変化します。
含水率の高い廃棄物はもとより、油分や粘性の高い食品廃棄物であっても、隅々まで入り込んだ好気性菌によって炭酸ガスと水分に分離され、ガス成分は微生物の体内に留まり、水分は真空乾燥の工程で全て大気中に蒸散します。
また、生態系の破壊を防止するために、使用する土着菌は設置場所付近の土から採取され、2~3週間を掛けて培養され耐性が強化され本番稼働を迎えます。
なお、3種類の微生物は挙動が安定し変質しない事が認められ、特許微生物として産業総合研究所の国際特許微生物寄託センターに寄託されており、弊社は法人格として発見者と共同保有しています。
プラスチックや金属類などが含まれている都市の一般廃棄物と、家畜糞尿や汚泥などの廃棄物とでは筐体の構造が異なります。
都市の一般廃棄物:MSW型
その他の廃棄物 :PAW型
我が国以上に種々雑多な廃棄物が投入される東南アジア各国であっても、長期間にわたり安定稼働できるように多くの工夫がなされています。
例えば、メインモーターは回転軸に直付けされており耐久性と安全性を付加しており、回転軸は鋳塊(インゴット)から削り出して製造され耐久性を向上させています。
また、中華圏に多い油分を多く含む廃棄物処理では、筐体内部に油膜が重なり合い硬く厚い皮膜が出来ますが、一定の厚さに達した油膜は構造上の工夫で自動的に剥離する設計がなされています。
これにより、長期間使用しても筐体内部の温度を常に安定して制御できるようになりました。
また、真空乾燥に於ける重要な部費の一つがシールドですが、国内外のシールドメーカー各社と数多くの試行錯誤を重ね、最適な密閉空間を長時間維持できる構造となっております。
国内外で永くご利用頂いているERSプラントに、エネルギー効率を向上させ、微生物の活動をより活性化する改善を施しました。写真は旧ERSモデルですが、今後アップデート致します。